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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

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札幌・円山動物園、樋泉さん担当のブログ「双子の白クマ赤ちゃん通信」の更新終了について

札幌・円山動物園、樋泉さん担当のブログ「双子の白クマ赤ちゃん通信」の更新終了について_a0151913_19231551.jpg
(Feb.19 2010 札幌・円山動物園)

札幌・円山動物園の「公式」ブログとして、一昨年生まれたホッキョクグマのツインズの成長の記録を記してきた同動物園の職員である樋泉さんの「双子の白クマ赤ちゃん通信」の4月12日付け記事では、更新終了の予告がされていました。樋泉さんは他部署への異動が決まっているそうです。まずはともかく、本当にご苦労様でしたと申し上げたいと思います。

樋泉さんのこのブログ、同時に演じることが非常に難しい2つの役割を、見事に演じられたブログだったと思います。その2つの役割とは、あくまで動物園という組織の内部の人間としてツインズの成長する姿をネット上で広く一般のファンに伝えるという役割と、そして日を追って成長するツインズを見守っていく外部の一個人のファン、一般人としての視点による情報発信の役割、この2つです。(典型的に前者の視点で書かれているのが、おびひろ動物園の飼育員さんのブログですね。後者の視点で書かれているのが札幌に何人もいらっしゃるすばらしいブロガーさんのブログです。) こういう2つの視点が共存(時には、せめぎあい)した「動物(園)ブログ」は今までなかったように思います。そういう意味で実に新鮮でした。

おそらく、この2つの視点が並存した情報をブログで発信しようと企画したのは動物園の当局者だったろうと思います。そして、そのブログ執筆者として白羽の矢が立ったのが、女性であった樋泉さんだったろうと推察します。樋泉さんご自身がどれほどの自覚をもってこの役を引き受けられたのかはわかりませんし、彼女自身がそれをどの程度まで強く自覚してブログを更新し続けたかはわかりませんが、当初意図され、そして彼女に期待されたであろう「2つの視点」が共存されたブログで、情報を発信・更新していくことに見事に成功されたと思いました。

あのブログを物足りないと感じられた方もいたかもしれません。もっと飼育の詳細な記録のような情報が記されているべきだと感じられた方もいたかもしれません。私も当初はそう感じた瞬間もないわけではありませんでした。しかし実は、あのブログには「読み方」があったわけです。一度それに気が付きますと、どこからどこまでが彼女が組織の内部の人間としての視点で書いており、どこからが彼女個人としての視点や感想に「踏み出して」いったか、その境界線を境にして、今彼女がどちらの側にいるのかに注目・意識しつつあのブログを読んでいくようになり、そしてその観点から読みますと非常に興味深かったわけです。 組織人としても、一個人としても、いずれの側にあっても彼女自身の感性に従って率直に書いていられた点もよかったように思いました。彼女自身は意識しなかったでしょうが、あのブログは読み手の側の読み方も試されたブログであったかのかもしれません。

改めまして、本当にご苦労様でしたと再度申し上げたいと思います。 今後、新しい部署でのより一層のご活躍をお祈りしたいと思います。
by polarbearmaniac | 2010-04-14 00:05 | Polarbearology

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