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中国・大連、老虎灘海洋公園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生! ~ また繰り返される不可解な人工哺育

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Photo : 大连天健网

やれやれ、またですか...ご苦労様でございますとでも言いたくなるニュースが流れてきています。中国・大連、老虎灘海洋公園の極地海洋館でホッキョクグマの雄の双子の赤ちゃんが誕生しました。誕生したのは10月14日のようで、例によって人工哺育で育てられ、現在は生後2か月を経過し2頭とも非常に元気だそうです。この大連、老虎灘海洋公園の極地海洋館では2008年に雄の「淘淘」(タオタオ)、今年2011年1月に雄の「乐乐」と雌の「静静」の双子が誕生しており、この3頭はいずれも人工哺育で育てられています。そしてこの3頭は「異形のホッキョクグマ」の道を歩んでいることはすでにご紹介しています(過去関連投稿参照)。

前回の「出産」が今年の1月で、今回の「出産」は10月だそうですが、何か不自然なものを感じます。連続して繁殖に成功する雌は、その複数の出産日が非常に近接したものになる傾向が圧倒的に強く、1月に生まれたり10月に生まれたりなどはしないはずです。報道によれば、この施設のスタッフは繁殖技術が「成熟」してきたので母親の出産日について正確な予測をたてることができ、よって事前に十分な準備ができたと報じています(「同时繁育技术的成熟,也使得繁育人员对母熊的分娩日期估算的很准确,从而进行了充分的准备」)。出産後すぐに人工哺育に入ったとのことですが、このあたりの状況も不自然です。
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Photo : 华商晨报

今回の2頭を含め5頭のホッキョクグマの赤ちゃんの両親ですが中国側の報道ではフィンランドから2001年に大連にやってきたそうです。これもちょっと腑に落ちません。フィンランドのラヌア動物園で先日ホッキョクグマの赤ちゃんが生まれたニュースもご紹介していますが、その報道では今回のラヌア動物園で忌まれた赤ちゃんはフィンランドで初めて繁殖に成功した赤ちゃんだと伝えられていました。そうすると今回を含めて過去3回、5頭の赤ちゃんを産んだお母さんはフィンランド生まれではないことになります。 そしてフィンランドは自国で生まれたのではないホッキョクグマ2頭を中国・大連に送ったことになりますが、かなり奇妙な状況ですね。この下の映像はこの施設でのホッキョクグマの映像ですが、この個体が今回含めて人工哺育で育てられたホッキョクグマの血統上の父親(あるい母親)と考えてようでしょう。なんだか悲惨な飼育状況ですね。


この下の映像は今年1月に生まれた双子の「乐乐」と「静静」生後3か月の映像です。同じような映像は以前にもご紹介していますが、この下の2つは英語のアナウンスが入っています。


この下の映像は生後6か月の「乐乐」と「静静」の映像です。


今回誕生した双子の赤ちゃんのその後も注目しておきましょう。 また「異形」の道を歩むことは確実と思われます。 中国でのホッキョクグマの赤ちゃん誕生のニュースを知っても、ちっとも嬉しい気持ちにはなれません。
(フィレンツェにて記す)

(資料)
大连天健网 (Dec.27 2011)
华商晨报 (Dec.28 2011)

(過去関連投稿)
中国・大連、老虎灘海洋公園の極地海洋館でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生!
中国における「異形のホッキョクグマ」の存在
中国・大連のホッキョクグマの赤ちゃん順調な生育で一般公開へ
中国・大連、極地海洋館の双子の赤ちゃんの最新の写真 ~ 9月に武漢の新施設へ移動決定
中国・大連、極地海洋館の双子ちゃん、やはり「異形のホッキョクグマ」への道を歩む ~ 遺伝子操作か?
中国・大連のホッキョクグマの双子、天津の施設へ移動 ~ 異形の乐乐、静静そして淘淘のこと
by polarbearmaniac | 2011-12-28 09:30 | Polarbearology

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