街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ケルン動物園の在りし日のホッキョクグマ展示場

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1875年のケルン動物園のホッキョクグマ(イラスト) (C)Kölner Zoo
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1956年のケルン動物園ホッキョクグマ展示場 Photo(C)Kölner Zoo

フランクフルター・アルゲマイネ(Frankfurter Allgemeine Zeitung) 紙、その他のドイツのマスコミが一斉に報道しているところによりますと、ドイツのケルン動物園で昨日25日にアルタイという名前のアムールトラが飼育場から逃げ出し飼育員さんを襲って死亡させたあと、園長さんによって射殺されるという痛ましい事件があったようです。亡くなった女性の飼育員さんは本当にお気の毒なことです。謹んでご冥福を祈ります。この事件のニュース映像をご紹介しておきます。 トラを射殺せざるを得なくなった園長さんもインタビューに答えています。

逃げ出したとはいっても、そこは一般来園者の立ち入りできない地域ではあったそうですが、射殺しなければ襲われた飼育員さんの救出が不可能という状況だったようです。上の映像でインタビューに答えている園長さんは今回の事件の発端は飼育員さんのミスであると考えているようですが、当局によって詳しい調査が行われるそうですから事実が究明されることになるでしょう。
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アムールトラのアルタイと犠牲となった飼育員さん
Photo(C)Bild/Andrea Matzker

さて、このケルン動物園ですが大都市ケルンにある152年の歴史を誇る動物園です。ところが1999年を最後に現在ではホッキョクグマは飼育されていないそうです。冒頭の写真は1956年に造られたホッキョクグマ展示場の様子です。この下の映像は1963年に撮影されたものです。画像をクリックしていただくとイギリス・パテ(British Pathé) のページが現れ、再生が可能になります。


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1985年のケルン動物園のホッキョクグマ Photo(C)Walter Kleinert
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Photo(C)ZooChat/Baldur

上の写真はケルン動物園の1985年と1999年の写真ですが、冒頭の1956年に完成した展示場にかなり改修が施されているように見えます。 しかしこの1999年にはもうホッキョクグマは不在になっていたわけです。この年にヴィクトリアというホッキョクグマが亡くなったそうで、その母親だったヴェラはオランダのレネンのアウヴェハンス動物園を経てデンマーク。コリントのスカンジナヴィア野生動物公園に移動したあと2008年にそこで亡くなったようです。

ケルン動物園がホッキョクグマの飼育をやめてしまった理由の詳細は不明ですが、やはりホッキョクグマを動物園という環境で飼育し続けることに問題を感じたためであるというような記述が散見されます。それにしてもホッキョクグマのいない動物園というのはやはり寂しく感じます。

(資料)
Frankfurter Allgemeine Zeitung (Aug.25 2012 - Tiger tötet Pflegerin)
Bild (Aug.26 2012 - Tiger zerfleischt Tierpflegerin im Kölner Zoo)
Kölner Zoo (150 Jahre Kölner Zoo)(History)
WDR (Happy Birthday: 150 Jahre Kölner Zoo)
British Pathé (Polar Bears At Play 1963)
by polarbearmaniac | 2012-08-26 22:00 | Polarbearology

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