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チェコ・ブルノ動物園のコーラの出産準備万端 ~ 出産・成育成功の条件は?

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コーラ  Photo(C)Gabriela Peringerová / Blesk.cz

毎年毎年、無事の出産と赤ちゃんの成育があるのかどうかにやきもきさせられるのがチェコ・ブルノ動物園で飼育されていて間もなく14歳になるコーラです。 彼女は1998年11月にロシア・サンクトペテルブルクのレニングラード動物園であのウスラーダから生まれており、昨日も投稿しているモスクワ動物園のシモーナの妹であるわけです。

コーラの最初の出産は2005年でしたが、その時には赤ちゃんは食害となり、翌年も同様でした。 2007年11月には三回目のトムとビルの双子を出産し無事育て上げています。 その後は2010年、2011年にも出産がありましたがいずれも赤ちゃんは食害の犠牲になっています。 2010年のコーラの出産映像はこちらでご覧になれます。 また、2011年の出産についてはその食害の映像を「チェコ・ブルノ動物園がコーラの出産に園の浮沈をかける ~ 食害の瞬間を映した貴重な映像記録の公開」という投稿でご紹介しています。 さらに下に2007年11月に誕生したトムとビルの双子とコーラの映像をまた一つご紹介しておきましょう。



こうして、調べた限りでは合計5回の出産があったわけですが4回が食害という結果になっています。 最新のチェコの報道によりますと、今年の11月にもコーラの出産の可能性は極めて高いとブルノ動物園では考えており、すでにコーラの出産準備のためすでに雄のウムカがバックヤード飼育になり、そしてコーラには産室への出入りが自由な状態にさせているそうで、産室内にモニターカメラの設置を終了し、今年も産室内映像のネット中継が予定されているようです。 ブルノ動物園がコーラの出産の可能性は高いと考えている理由は、やはり彼女の2007年の双子出産の成功という実績を重視しているからに違いありません。 ブルノ動物園の期待はもっともなことだと思われます。

コーラが過去何度も食害で赤ちゃんを「消して」しまった理由にですが、マスコミ報道によるブルノ動物園の発言の意味するところを私なりに言い換えてみれば、それはやはり赤ちゃんが生まれた瞬間にお母さんにその赤ちゃんの母親となるだけの心理状態、あるいは心の準備があるかどうかということになるでしょう。 どうもコーラはやや神経質な性格であるようです。 母親ウスラーダとも姉シモーナとも違った性格であるように思われます。 しかし出産・育児の成否にはお母さんの性格も多少は影響しているかもしれませんが、それ以外の部分が大きいでしょう。 「この子を育てていける。」という確信をお母さんに抱かせる要素としては周囲の環境も影響があるでしょう。

国外であれ国内であれ、やはり出産経験のある雌に期対する方が無難でしょう。今年の暮れは世界でいったい何頭の赤ちゃんが誕生・成育するでしょうか。ロシアも欧州も大物お母さんたちの多くはみな子育て中で今年の年末は出産がありません。 ですので、まず出産を期待してよいのは過去に実績のある雌ということになるでしょう。 正直言ってそれ以外は過度の期待をしないほうがいいのかもしれません。 いずれにせよ、淡々と見守りたいと思います。

(資料)
Blesk.cz (Sep.27 2012 - Lední medvědice Cora opět čeká mláďata!)
Aktuálně.cz (Sep.27 2012 - Loňská mláďata medvědice sežrala, teď má druhou šanci)

(過去関連投稿)
チェコ・ブルノ動物園での別れ(前) ~ トムとビルを愛した人々
チェコ・ブルノ動物園での別れ(後) ~ トムとビルを愛した人々
チェコ・ブルノ動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生!
チェコ・ブルノ動物園で誕生のホッキョクグマの赤ちゃん食害の犠牲に!
来シーズンの繁殖に向けて動き出したチェコ・ブルノ動物園 ~ コーラとウムカの同居開始
チェコ・ブルノ動物園のコーラに11月の出産の期待
チェコ・ブルノ動物園のコーラの出産が秒読み ~ 画期的な産室内部のライブ映像中継
チェコ・ブルノ動物園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生! ~ 1頭が生存中
チェコ・ブルノ動物園で誕生の双子の赤ちゃん、2頭目も死亡!
チェコ・ブルノ動物園がコーラの出産に園の浮沈をかける ~ 食害の瞬間を映した貴重な映像記録の公開
by polarbearmaniac | 2012-09-29 01:00 | Polarbearology

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