街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ニュルンベルク動物園のグレゴールとアレウトの双子の移動先調整にEAZAが難航?

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ヴェラお母さん(左端)とグレゴールとアレウトの双子
Photo(C)dpa

ドイツ・ニュルンベルク動物園で一昨年の12月2日に誕生したグレゴールとアレウトの双子の兄弟についてはその誕生の時点から何回か投稿してきましたし私自身も昨年の4月にニュルンベルクで彼らに会っており非常に親しみを感じるのですが(過去関連投稿参照)、彼らももう間もなく2歳になろうとしています。通常ならばこの秋に他園に移動することによって両親であるヴェラとフェリックスの来春の繁殖行動へのお膳立てをするというスケジュールになるはずですが、同園のマクデフラウ園長代行はEAZAのEEP (European Endangered Species Programme)担当のコーディネーターから移動に関してまだ何の連絡もないことにやや焦りを感じている様子です。 9月にオーストリアのインスブルックで開催されたEEP会議で決定されると予想していたものの、未だにグレゴールとアレウトの移動先について何らの情報も届いていないとのことです。

最近このグレゴールとアレウトはヴェラお母さんに対して反抗心が旺盛で、お母さんに突っかかっていったりもしているそうです。 今のことろはまだヴェラお母さんが母親の権威で事を収めているようですが、なにしろこのグレゴールとアレウトは体が大きくなってヴェラお母さんとほとんど同じ大きさになっているそうで、これではヴェラお母さんもいったいいつまでこの双子たちを抑えていけるかが心もとないような気もします。 このヴェラお母さんは今更言うまでもなくモスクワ動物園のあのシモーナの娘、つまりレニングラード動物園のウスラーダメンシコフの孫、つまりペルミ動物園のアンデルマの曾孫にあたるという血統の素晴らしさです(日本ではいったいどのホッキョクグマがヴェラの兄であるかは今更言うまでもありませんから省略します)。 今後フェリックスとの更なる繁殖が期待されているわけで、ニュルンベルク動物園も早くグレゴールとアレウトを他園に移動させて来春の繁殖行動期に備えたいということなのでしょう。

しかしオランダ・ロッテルダム動物園のヴィックスがようやく当初の9月という予定から遅れてつい先日10月末にスウェーデンに移動したほどで、ここのところEAZAのコーディネーターの決定が非常に遅れ気味なのは理由があるように思われます。 それは、将来の欧州域内でのホッキョクグマの繁殖を考えていくと、最近誕生した個体は雄が非常に多くて現時点ではそういった雄の幼年個体のパートナーとして想定しうる雌の幼年個体の数が足りないという問題に突き当たり手詰まり感が生じているということと、受け入れ側の施設の余裕の問題があるということでしょう。 ホッキョクグマ界における雌の幼年個体の不足はここにきて深刻な問題となっています。 欧州も決してその例外ではありえなかったということです。

ここで一つ、ヴェラお母さんと息子のグレゴールとアレウトのこの夏〔6月〕の映像を見てみましょう。



なるほど...これではヴェラお母さんも大変です。

(資料)
Nürnberger Zeitung (Nov.6 2012 - Tiergarten: Wohin mit Gregor und Aleut?)

(過去関連投稿)
ドイツ・ニュルンベルク動物園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生!
ドイツ・ニュルンベルク動物園の生後6週目に入った赤ちゃんの映像
ドイツ・ニュルンベルク動物園、育児に奮闘中のヴェラお母さんに遂に食事を与える
ドイツ・ニュルンベルク動物園の双子の赤ちゃんの性別判明 ~ グレゴールとアロイトの予防接種
ドイツ・ニュルンベルク動物園の双子の赤ちゃん、遂に戸外へ!
ニュルンベルク動物園到着!
ヴェラお母さんの性格と子育て
グレゴールとアレウトの双子の性格の差
ヴェラお母さんの食べる物は全部欲しがるグレゴールとアレウト
ドイツ・ニュルンベルク動物園のグレゴールとアレウトの最近の様子 ~ ヴェラお母さんにも変化の兆し?
by polarbearmaniac | 2012-11-08 17:00 | Polarbearology

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