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スコットランド・ハイランド野生公園のアルクトスが歯科治療を受ける

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歯科治療中のアルクトス Photo(C)Alex Riddell

イギリス北部スコットランドのハイランド野生公園(Highland Wildlife Park)に今年の4月、ドイツ・ハノーファー動物園から4歳の雄のアルクトスが移動してきて3歳のウォーカーの「遊び友達」になっている件については過去何度か投稿しています。 3歳と4歳の雄を同居させるというのはやや危険なことなのですが、この2頭は大の仲良しになってしまったようです。

さて、このアルクトスですが、この野生動物公園でヘルスチェックを兼ねた訓練をされている最中に動作が鈍いことに飼育員さんが気がついたそうで、確認してみたところ左上の犬歯に腐食が見えてそれによってアルクトスは歯痛を感じているらしいことが判明し、早速その治療が行うことになったそうです。 放置しておくと感染症を併発する可能性もあり非常に危険なことになるという判断です。 この訓練を兼ねたヘルスチェックというのは以前に「『ホッキョクグマ飼育マニュアル(Care Manual) 』よりの考察(2) ~ ホッキョクグマの訓練をどう考えるか」という投稿でもご紹介していますが、その模様を再度ご覧下さい。これはウォーカーに対するヘルスチェックを兼ねた訓練の模様です。なるほど、こうやっているうちに体の異常があれば気がつくということですね。



こうしてアルクトスに麻酔が打たれ、動物専門の歯科医さん(これは例のモスクワ動物園でウランゲリの歯科治療を行ったZoodentという歯科医チームでしょうか)が木曜日の午前中に三時間かけてアルクトスの歯の一部を削り、その部分を洗浄したあと詰め物を入れて無事終了したそうです。
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Photo : Highland News

実はこのハイランド野生公園では昨年もウォーカーが歯科手術を受けており、その模様は「スコットランドのハイランド野生公園、ウォーカーの歯科手術」で御紹介しています。 アルクトスはこの治療終了後20分して意識が戻り、最初は少しふらふらしながら水を飲んでいたそうです。 飼育員さんは翌朝から彼の好物の柔らかいものを与え始めるという予定だそうです。こ の下の映像もすでにご紹介したことがありますが、昨年行われたウォーカーのヘルスチェック、そして麻酔をかけて歯科手術を行うと言う一連の様子を見ることができます。 これは必見の映像だと思います。



動物は人間の言葉がしゃべれませんから、こうして飼育員さんが早めに異常を見つけてやり治療を行うということをしませんと実に可哀想なことになります。 ハイランド野生公園のヘルスチェックはすぐさま異常を発見したことから考えて実に優れたもののように思います。

(資料)
BBC News (Nov.16 2012 – Highland park's polar bear Arktos undergoes root canal)
Highland News (Nov.16 2012 - Three-hour op on Highland polar bear's broken tooth)
stv.tv (Nov.16 2012 - Polar bear pays a visit to the dentist at Highland Wildlife Park)

(過去関連投稿)
ドイツ・ハノーファー動物園のウィーン生まれの双子に別離の時来る ~ アルクトスがスコットランドへ
ドイツ・ハノーファー動物園のアルクトス、スコットランドに無事到着しウォーカーと初顔合わせ
スコットランドのハイランド野生公園、ウォーカーとアルクトスの親密な関係 ~ 雄2頭の同居成功
スコットランドのハイランド野生公園、ウォーカーとアルクトスの近況 ~ 雌の伴侶欠乏世代の個体たち
「ホッキョクグマ飼育マニュアル(Care Manual)」よりの考察(2) ~ ホッキョクグマの訓練をどう考えるか
モスクワ動物園・ウランゲリ(旭山動物園イワンの父)の虫歯治療 ~ 動物歯科医チームの活躍
スコットランドのハイランド野生公園、ウォーカーの歯科手術
by polarbearmaniac | 2012-11-17 01:00 | Polarbearology

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