街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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カナダ ・ トロント動物園でホッキョクグマの三つ子の赤ちゃんが誕生するも全頭死亡!

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オーロラお母さん Photo(C) Steve Russell/Toronto Star

カナダのトロント動物園が発表したところによりますと、今月6日の木曜日に同園で飼育されている11歳のオーロラが1頭の雌と2頭の雄の赤ちゃんを出産したそうです。 雄の赤ちゃんのうちの1頭は誕生した日に死亡しましたが、残った2頭の赤ちゃんに対してオーロラお母さんは順調に授乳を行うなど、母親としての務めを果たしていたものの9日の日曜日に動物園のスタッフが産室内のモニターカメラで確認したところ、2頭の赤ちゃんが死亡していることが判明したとのことです。 土曜日の夜から日曜日の朝にかけて死亡したものと同園では判断しているそうです。 トロント動物園では死亡した2頭の赤ちゃんの組織のサンプルの分析を行って死因を調べるとのことです。

オーロラお母さんは昨年も三つ子の赤ちゃんを出産していましたが、そのうちの2頭を乱暴に扱って死亡させ、残った1頭についてトロント動物園は人工哺育に切り替えたわけです。 この一頭がハドソンです。 この経緯については昨年の投稿である「カナダ・トロント動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生!」、及び「カナダ・トロント動物園で誕生の赤ちゃん、生き残った2頭のうち1頭が死亡」をご参照下さい。

非常に残念なことです。 赤ちゃん誕生後の成育への第一関門を突破できなかったということでしょう。 しかしトロント動物園では今回の件に関して失望はしているものの、かなり前向きな考え方をしているようで、昨年赤ちゃんの面倒を見ないで死亡させてしまったオーロラお母さんが今年は誕生直後には赤ちゃんの面倒をちゃんとみて授乳まで成功したわけで、これはオーロラお母さんにとっては大きな進歩であると同園ではとらえています。 その通りでしょう。 何度出産しても育児放棄や虐待ばかりなどし続ける母親など滅多にいないでしょうからオーロラお母さんには来年以降に是非期待したいと思います。

ちょっと気が付いたのですが、トロント動物園はなぜこれほど早い時期に赤ちゃんの性別がわかったのでしょうか? 産室内のモニターカメラの映像だけで生まれたばかりの赤ちゃんの性別を知るのは100%不可能とは言わないまでも現実的には至難の業です。 考え得ることは、今回の三つ子の赤ちゃんたちは死亡はしたものの食害の犠牲となったわけではなく、そしてトロント動物園が赤ちゃんの遺体を産室から回収できたから性別がわかった...そういうことでしょうか。 食害があった場合だとこうはいかないわけです。 生後間もない時期の赤ちゃんが何らかの理由で亡くなってしまった (あるいは亡くなってしまいそうな) 場合にお母さんが自分の出産の結果の痕跡を消すために自らの体内に赤ちゃんを入れてしまう (隠してしまう) のだ...食害に関するそういう解釈は必ずしも正しくはないのではないかということを意味しているようにも思います。

さて、このトロント動物園の双子の姉妹、オーロラとニキータの姿を見ておきましょう。 これは今年4月に撮影された映像だそうです。



(資料)
Toronto Zoo Press Release (Dec.10 2012 – Toronto Zoo Polar Bear Breeding Update)
CBC (Dec.10 2012 - 3 newborn polar bear cubs die at Toronto Zoo)
Sun News Network (Dec.10 2012 - 3 newborn polar bears die at Toronto Zoo)
Huffington Post Canada (Dec.10 2012 - 3 Newborn Polar Bear Cubs Die At Toronto Zoo)
Toronto Star (Dec.10 2012 - Three next cubs born to Aurora the polar bear die mysteriously)

(過去関連投稿)
カナダ・トロント動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 今シーズン最初の出産ニュース
カナダ・トロント動物園で誕生の赤ちゃん、生き残った2頭のうち1頭が死亡
カナダ・トロント動物園にて人工哺育で育てられた赤ちゃんが遂に一般公開
カナダ・トロント動物園で人工哺育されている赤ちゃんの名前が決まる
カナダ・トロント動物園で人工哺育されたハドソンの近況
カナダ・トロント動物園で人工哺育されたハドソンの満一歳のお誕生会が開催される
カナダ・トロント動物園のオーロラとニキータの物語 ~ 双子姉妹と繁殖との関係
by polarbearmaniac | 2012-12-11 15:00 | Polarbearology

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