街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園での2007年産室内映像を振り返る ~ 映像よりの示唆

a0151913_20221790.jpg
ウスラーダお母さんとピョートル(ロッシー)、クラーシンの双子 (2008年)
Photo:Ленинградский зоопарк / Триникси

過去のホッキョクグマの出産例での産室内での映像をまた別の例で振り返ってみることにします。 ホッキョクグマの赤ちゃん誕生シーズンの今だからこそ過去の事例を振り返りつつ、現在進行中のホッキョクグマの出産直後からの産室内の状況を推し量ってみたいと考えます。 今回取り上げるのはロシア・サンクトペテルブルクのレニングラード動物園で2007年11月27日にあのウスラーダお母さんから生まれた双子の兄弟であるピョートル(日本名:ロッシー)とクラーシンの産室内での映像です。

レニングラード動物園が産室内にモニターカメラを導入したのは2004年が最初で、その時にはモニターカメラの映像によってウスラーダお母さんが出産したのが実際何頭であったかを判定した件、そしてその時に誕生したラダゴル(日本名:カイ)の写真については以前に「カイ (仙台・八木山動物公園 / ロシア名:ラダゴル) とウスラーダお母さんの物語」という投稿でご紹介しています。 レニングラード動物園が映像として産室内の様子を公開したのは2007年のウスラーダのピョートル(ロッシー)とクラーシンの双子の出産のときが初めてでした。以下でその一部を4つほど振り返ってみることにします。 これらは2007年12月5日、及び6日の映像で、誕生から8 ~ 9日目といった時点のものです。 最初の成育の関門を通過した時点ということになるでしょうか。これもモニターカメラは産室の上部に近く設置されているようです。今回の例では残念なことに音声が付いていません。

最初の2つの映像は非常に短く、これは赤ちゃんが双子であることを視覚的に明確に確認できた例として一般に公開されたようです。




次の例では赤ちゃんにしっかり授乳できていることが視覚的に確認できた例だといえるでしょう。 仮に赤ちゃんへの授乳の確認には音声だけでは不足であるという考え方に立つならば、この下の映像に匹敵するだけの明瞭な映像を捉えない限り授乳を確認できたことにはならないでしょう。 それには非常な幸運が必要になり何日経過してもこの下のような映像は容易に得られないでしょう。 ですから、授乳の有無に視覚的な確認は不要であるということを逆の意味で物語っているようにも思われます。



この下の映像は案室内でのウスラーダお母さんが赤ちゃんへの気遣いを見せている映像のように見えます。子育てを行う十分な意思があることが確認できます。 こういう映像が捉えられれば担当者としては胸をなでおろすことができるのではないでしょうか。



もう一つだけあげておきますが、これは出産からかなりの日数が経過しています。翌年の2008年2月初頭頃の映像のようです。 赤ちゃんが健康に成育していることか確認できる映像だと思います。


映像というものによって何がわかるのか(あるいはわからないのか)、映像がなくても何がわかるのかという点について世界の動物園でのこうした映像事例は大きな参考になると思われます。

(過去関連投稿)
カイ (仙台・八木山動物公園 / ロシア名:ラダゴル) とウスラーダお母さんの物語
by polarbearmaniac | 2012-12-17 01:00 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

フランス・ミュルーズ動物園の..
at 2017-03-26 22:00
ハンガリー・ブダペスト動物園..
at 2017-03-25 21:00
ウクライナ・ムィコラーイウ動..
at 2017-03-25 13:00
ロシア北東部・サハ共和国、ヤ..
at 2017-03-24 15:00
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブル..
at 2017-03-23 20:00
男鹿水族館のクルミと豪太のペ..
at 2017-03-22 23:30
ハンガリー・ブダペスト動物園..
at 2017-03-21 20:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2017-03-21 18:00
ロシア・ノヴォシビルスク市の..
at 2017-03-20 19:00
デンマーク・オールボー動物園..
at 2017-03-19 20:30

以前の記事

2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag


The Guest from the Future: Anna Akhmatova and Isaiah Berlin