街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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イタリア・ファザーノ、サファリ動物園での2008年産室内映像を振り返る ~ デア (現 上野動物園)の誕生

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デア (2012年5月19日撮影 於 恩賜上野動物園)
Nikon D5100   シグマ 70-300mm F4-5.6 DG MACRO

ここのところ、過去のホッキョクグマの赤ちゃんの産室内でのモニターカメラによる映像を振り返っています。今回は今までとかなり異なる映像となります。それは現在東京の恩賜上野動物園で飼育されている雌のデアの産室内での映像です。 デアが誕生したのは2008年12月2日にイタリア、ファザーノのサファリ動物園 でのことでした。その誕生から約2 ~ 3週間近く経過したと思われる産室内での映像です。 これはかなり以前にもご紹介したことがあるのですが、今こうしてホッキョクグマの赤ちゃんの誕生シーズンの真っ最中に改めてこの映像を振り返ってみると、実に驚くべき映像であることにをあらためて痛感します。
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産室内でのマリッサお母さんとデア (2008年12月)
Image : La Repubblica/Zoosafari di Fasano

当時13歳になっていたマリッサお母さんは出産時期の数週間前から食欲が落ち、藁の敷き詰められた産室に自ら籠ってしまいました。 サファリ動物園ではマリッサの出産を固唾をのんで待っていたわけですが、産室内にはモニターカメラは設置されていないためスタッフは物音を立てないで産室のそばで聞き耳を立てるという日々が続いたようです。 とうとう2008年12月2日にマリッサお母さんは一頭の赤ちゃんを出産し、スタッフはフェンス越しに産室の外から赤ちゃんの泣き声を聞いたわけでした。 このマリッサお母さんの出産からしばらく経過した日にスタッフは産室の扉を一部開けて中の様子を直接撮影した映像がサファリ動物園によって誕生後3週間経過した12月23日に公開されたわけです。 こちらをクリックしていただき、その映像をご参照下さい。 実はこういった時期に産室の扉を一部開くという行為は、たとえ産室内の状態を確認する目的であったにせよ決して褒められたことではありません。 通常はこの時期ではやってはいけないことだとされているわけです。 やはりマリッサお母さんの顔を見ると相当神経質な表情をしています。

(*後記 - この上の映像を短縮してyoutubeにアップした方がいますので、その映像もご紹介しておきます。)



このファザーノのサファリ動物園では過去マリッサお母さんは2003年にノエル(現在はコペンハーゲン動物園)、2006年にはジョヴァンナ(現在はミュンヘンのヘラブルン動物園)を出産しているわけで、おそらくその時にもスタッフは生後一か月も経過しない時期にこうして直接産室内の扉を部分的に開放して親子の様子を確認するということをやっていたのではないでしょうか?  おおらかと言うべきか無神経と言うべきか、まあそういうお国柄でもあるのでしょうが、これは是非止めていただきたいと思いますね。 

まあともかく、こうして撮影したためにカラーの映像で見ることができるという「貴重」 と言えば「貴重」 な映像でしょう。 こうしてデアが誕生したということです。

(資料)
La Repubblica Bari.it (Dec.20 2008 - Un cucciolo di orso polare allo Zoosafari)
La Repubblica Bari.it (Dec.23 2008 - Zoo di Fasano, l'orsetto bianco neonate)

(過去関連投稿)
アドリア海沿岸で生まれたホッキョクグマの赤ちゃんの映像
イタリアから3歳の雌のホッキョクグマのデアが上野動物園へ!
イタリアよりデアが元気に上野動物園に到着
上野動物園がイタリアのマスコミ取材に対して、デアのパートナーに雄の若年個体導入の意向を語る
by polarbearmaniac | 2012-12-18 21:00 | Polarbearology

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