街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園で誕生翌日に死亡した赤ちゃんの死因が明らかになる

a0151913_3185224.jpg
ヴァレスカ Photo(C)RTL Nord

北ドイツのブレーマーハーフェン市にある臨海動物園 (Zoo Am Meer Bremerhaven) で昨年12月15日にヴァレスカお母さんが一頭の赤ちゃんを出産したものの翌日死亡してしまった件についてはすでに投稿しています。 この死亡した赤ちゃんについてその遺体を検死して死因を突き止めようということがなされたそうです。 通常こうやって生後1~2日目に死亡した赤ちゃんについて徹底的にその死因を追及しようとすることはあまりされず、単に衰弱死のような死因を理由にあげてそれで済ませてしまう例が多い中で、今回のドイツでの赤ちゃんの死因調査は興味のあるところではあります。

さてその結果ですがハノーファーの獣医学病理研究所が明らかにしたところによりますと直接の死因は心循環器系の不全 (要するに心不全)であったとのことですが、それを引き起こしたのは誕生直後に羊水吸入 (Fruchtwasseraspiration) によって、特定はできないもののすでに存在していたらしい傷口の箇所からバクテリアが体内に侵入して炎症が引き起こされたというのが原因だったようです (..., dass das Neugeborene während oder kurz nach der Geburt mit dem Fruchtwasser Bakterien eingeatmet hat. Diese so genannte Fruchtwasseraspiration sei ein bei Tieren und Menschen bekanntes Phänomen und könne zu starken Entzündungen führen. Bakterien könnten auch durch zwei kleinere Wunden eingedrungen sein, deren Ursache laut Heike Kück nicht geklärt werden konnten – これはなかなか難しいドイツ語ですね)。 人間にも動物にもみられる症状のようです。 まあこれはちょっと防ぎようのないことで、死因を突き止めてみても今後の対策をどうこうするという性格のものではないように思われます。 体力も抵抗力もない生まれたばかりの赤ちゃんですから、ちょっとしたことでも死因になりうるということでしょうか。

下のニュース映像はこの今回のヴァレスカの赤ちゃんが死亡してしまったことを伝えるニュース映像ですが実に興味深い映像ですので是非ご覧いただきたく思います。 開始後55秒からの産室内のシーンです。 丸の中に赤ちゃんが映っていますが、確かに動いているのはわかりますが実に弱々しいですね。 これを見ただけでもこの赤ちゃんの命は長くないことがわかります。 開始後1分26秒からはヴァレスカとパートナーのロイドの初顔合わせのシーンです。 1分53秒からのシーンはこのブレーマーハーフェン臨海動物園で1961年に伝説のホッキョクグマであるズゼ2 が双子の赤ちゃんと共に戸外に登場するシーンです。 このズゼ2 は1958年から1973年までの間に17頭を出産し15頭を成育させた往年の名ホッキョクグマです。 これは前回もご紹介していますが映像として見るのは私は初めてです。 実に神々しい姿だと思います。 本当に貴重な映像です。



(資料)
Nordsee-Zeitung (Jan.17 2013 - Kleiner Eisbär stirbt an Herzversagen)
RTL Regional (Apr.27 2012 - Wird es die ganz große Liebe?)

(過去関連投稿)
フィンランド・ラヌア動物園のヴァレスカがドイツのブレーマーハーフェン臨海動物園へ
ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生するも翌日に死亡!
by polarbearmaniac | 2013-01-18 07:00 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

ロシア南部 ・ ドン河下流の..
at 2017-06-27 19:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2017-06-26 23:50
アメリカ・オレゴン動物園のノ..
at 2017-06-25 22:30
ロシア・サンクトペテルブルク..
at 2017-06-24 23:30
ロシア・ペンザ動物園のベルィ..
at 2017-06-23 23:00
ロシア・西シベリア、セヴェル..
at 2017-06-22 23:00
ロシア・中部シベリアに記録的..
at 2017-06-21 18:30
アメリカ・フィラデルフィア動..
at 2017-06-20 23:50
デンマーク・オールボー動物園..
at 2017-06-19 22:00
オーストラリア・ゴールドコー..
at 2017-06-19 20:30

以前の記事

2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag


The Guest from the Future: Anna Akhmatova and Isaiah Berlin