街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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アメリカ・カンザスシティ動物園の年齢差ペア、バーリンとニキータの初手合い ~ 圧倒的年齢差克服のカギ

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バーリン(右)とニキータ(左) Photo(C)Kansas City Zoo

アメリカ・ミズーリ州カンザスシティ動物園にミネソタ州ダルースのスペリオル湖動物園のバーリンがコモ動物園を経て繁殖の目的で移動してきた件についてはその経緯を追い続けてきました。 このバーリンですが、とうとう6日にニキータと展示場での対面がなられた旨の報道が入ってきています。 23歳の雌のホッキョクグマと6歳の雄のホッキョクグマ、つまり一般的にはほぼ繁殖年齢の上限と下限にあるこのペアの同居、そしてカンザスシティの地元の反応など、いささか興味のあるところです。 さて、結果はどうだったでしょうか。



最初のところを見てもわかる通り、体の大きな雄のニキータがバーリンに押し込まれてプールに落下してしまいました。 しかしこのシーン以外の全体ではバーリンがニキータのオモチャを取り上げてしまって彼に渡さないなどというシーンはあったものの2頭は比較的冷静だったようです。 ニキータの体格はバーリンを大幅に上回るものですが、バーリンは貫録のある態度を見せたといったところが昨日の両者の初手合いの評価のようです。 この下の映像は比較的至近距離から撮られていますがバーリンは体の大きなニキータをコーナーに追い詰めるものの、それ以上のことはしていません。



今回の初手合いの準備期間としてこれまで2 ~ 3週間ほど両者は最初に嗅覚で互いの存在を認識させる段階から初めて、次に視覚的に互いを認識できる状態までが作り出されていたわけですが、そういった点もあってか闘争のような状態にはならず動物園サイドもこの2頭の初手合いの様子は想定の範囲内だったとの認識だそうです。 こう言った様子をバーリンを送り出したスペリオル湖動物園のスタッフもモニターカメラの映像で見ていたそうで、バーリンがこうしたことで段々とカンザスシティ動物園に慣れていくだろうとスペリオル湖動物園の園長さんは語っています。 まずまずといったところでしょうか。

一般にペアにかなりの年齢差がある場合には年少の雄の対人的 (対熊的)成熟度の如何がペアの成功のカギを握るのではないでしょうか。 これが欠けていますと年長の雌が何か勘違いをして年少の雄への態度が増長するケースが多いのだろうと思います。 いかに年齢差があろうとも雄のほうが体重があって力も強いことは明白ですので、そういった肉体的な強さを鎧の後ろに隠して場合によってはそれをちらつかせることを厭わず、堂々と、そして紳士的に振る舞う...ニキータにこれができればこのペアはうまくいくような気がします。

カンザスシティ動物園にやってきたこのバーリンの知名度と人気は凄いものだそうで、地元誌で「最も影響力のある100人」のリストになんとホッキョクグマのバーリンが入っているほどだそうです。 あまりにバーリンに対する期待が大きいというのも少々不安になってきます。
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(資料)
Kansas City Zoo (facebook)
KCTV Kansas City (Feb.7 2013 - It's official! Nikita, Berlin now on exhibit together at KC Zoo)
In-Forum (Feb.6 2013 - Duluth polar bear shows new Kansas City mate she's no pushover)
Superior Telegram (Feb.6 2013 - 'Berlin' is on exhibit with 'Nikita' in Kansas City)
Duluth News Tribune (Feb.6 2013 - Duluth zoo's Berlin shows Kansas City mate she's no pushover)

(過去関連投稿)
アメリカ・ミネソタ州ダルース、スペリオル湖動物園のバーリンのお誕生会 ~ 個体の死因追及について
アメリカ・ミネソタ州ダルース、スペリオル湖動物園のバーリンが同地域を襲った洪水で飼育場から一時逃亡!
アメリカ・ミネソタ州スペリオル湖動物園のバーリンが洪水からの一時避難のためコモ動物園に収容
アメリカ、スペリオル湖動物園のバーリン、避難先のコモ動物園の展示場 ("Polar Bear Odyssey") に登場
アメリカ・ミネソタ州、コモ動物園のバーリンが腹部の検査手術を受ける
アメリカ・ミネソタ州コモ動物園のバーリンの手術後の回復は順調 ~ 再び展示場へ
アメリカ ・ ミネソタ州 コモ動物園のバーリン、手術後の経過は良好 ~ 待望される完全回復
アメリカ ・ コモ動物園のバーリンがカンザスシティ動物園へ ~ 「ニキータとバーリンの物語」は可能か?
アメリカ・ミネソタ州のスペリオル湖動物園で不在のバーリンのお誕生会 ~ “Berlin is our family."
アメリカ・コモ動物園のバーリンがカンザスシティ動物園に無事到着 ~ 繁殖に大きな期待を寄せる地元
アメリカ・ミズーリ州カンザスシティ動物園の展示場にバーリンが遂に初登場 ~ 期待に加熱する地元報道
by polarbearmaniac | 2013-02-08 01:06 | Polarbearology

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