街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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オランダ・ヌエネンの「動物帝国」で誕生の双子の赤ちゃんのピセルとノルチェ、早々と戸外に初登場!

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Image(C)Eindhovens Dagblad TV
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Image(C)studio040nl

オランダのヌエネン(ニューネン)にある「動物帝国 (Dierenrijk)」 で昨年の11月16日にフリーマスお母さんから誕生した双子の赤ちゃんである雄のピセル (Pixel) と雌のノルチェ (Noordje) ですが、なんと生後88日目の昨日の2月12日に早々とフリーマスお母さんと一緒に戸外に初めて登場しました。 2012 ~ 2013年のホッキョクグマの赤ちゃん誕生シーズンに世界で生れた赤ちゃんとしては先頭を切っての戸外登場です。 動物帝国としては産室内の赤ちゃんたちの様子を見て、これなら大丈夫だと判断したそうです。 動物帝国の担当者も自らが予想したより早い登場になったと考えているようですね。 実に素早い思いきった決断だと思います。 こういう踏み込みの良いところはさすがにオランダらしいですね。 地元TV局の映像でその様子をじっくりとご覧ください。 さすがに赤ちゃんたちの足どりは、まだおぼつかないですね。







上の3つの映像で、一番目の映像の開始後28秒からのシーン、そして三番目の映像の開始後54秒からのシーンにご注目下さい。 これは私の今までの経験から言えば、典型的な雄と雌という性別の異なるツインズの行動の特徴です。 一頭が取っ組み合いを挑みますが、もう一頭は引き気味になってしまいます。 イコロとキロルの初公開日の様子をご覧になった方は思い出してみて下さい。 イコロとキロルは最初の日から互いに対等に応戦し合ったわけです。 それから、一番目の映像の冒頭部分ですが飼育員さんが窓のガラスを拭いて視界が見えるようにしています。 お客さんたちはそれを見てカウントダウンをしています。 これが今回の動物帝国の赤ちゃんの一般へのお披露目の「儀式」、そういう意味なのでしょう。 おもしろいと思います。

この動物帝国の今回のケースはなんと生後88日目での戸外登場ですが、これは非常に早いと言えます。 ちなみに以前もご紹介していますが札幌・円山動物園での過去の赤ちゃん誕生から一般公開日の日数をまとめてみました。 アイラのケースのように必ずしも一般公開日が最初の戸外登場日ではなかったような場合もありますが、一応 「戸外初登場日 ≒ 一般公開開始日」 と考えて目安として日数を挙げておきます。

ツヨシ 2003年12月11日誕生、一般公開は2004年3月19日 
生後100日
ピリカ 2005年12月15日誕生、一般公開は2006年4月1日  
生後107日
・イコロ、キロル 2008年12月9日誕生、一般公開は2009年3月20日
生後101日
アイラ 2010年12月25日誕生、戸外初登場は2011年3月31日 (*一般公開は翌日)
生後96日

こんな感じです。海外の例をほんの少しだけあげますと、

・オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のウォーカーとスイマー
2008年12月14日誕生、一般公開は2009年3月18日 (生後94日
・ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のサイモンとサムソン
2009年11月27日誕生、一般公開は2010年3月20日 (生後113日
・ロシア・ペルミ動物園のゴーゴ (クライ)
2004年12月3日誕生、一般公開は2005年3月16日 (生後103日
・アメリカ・ソルトレイクシティ、ホーグル動物園のデナリ
1993年11月9日誕生、一般公開は1994年4月2日 (生後144日
・ロシア・モスクワ動物園の豪太
2003年11月26日誕生、一般公開は2004年3月9日 (生後104日
・デンマーク・オールボー動物園のアウゴ
2010年11月20日誕生、一般公開は2011年2月8日 (生後80日
・オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のシークーとセシ
2010年11月24日誕生、一般公開は2011年2月21日 (生後89日
・ベルギー・原生サファリパークのカニック
2010年11月25日誕生、 一般公開は2011年4月2日 (生後128日
・ドイツ、ニュルンベルク動物園のグレゴールとアレウト
2010年12月2日誕生、一般公開は2011年3月23日 (生後111日
・オランダ、ロッテルダム動物園のヴィックス
2010年12月6日誕生、 一般公開は2011年3月17日 (生後101日
・アメリカ、トレド動物園のシークー
2009年12月3日誕生、一般公開は2010年4月28日 (生後146日

こういった例と比較するとさすがに今回の「動物帝国」の赤ちゃんたちの登場は通常より約10日間近く早いように思います。 デンマークやオランダの動物園は早めの戸外登場で、だいたい生後100日未満で外に出しているようですね。 ドイツ、ロシア、日本はだいだい生後100日というのを目途にして決定しているような気がします。 アメリカ・ホーグル動物園でのデナリ (現・円山動物園) の一般公開は非常に遅かったわけですね。 しかしそれ以上に遅かったのはやはりアメリカのトレド動物園での前回のシークーのケースでなんと生後146日目に一般公開になっています。 昨年の11月21日にまたこのアメリカのトレド動物園で誕生した双子の赤ちゃんなどは、トレド動物園では5月から一般公開したい意向のようですからホーグル動物園のデナリよりも誕生から一般公開までの日数がさらに長くなることになります。 アメリカはホッキョクグマの赤ちゃんについては何事にも非常に慎重なわけです。 ただしアメリカの場合は一般公開に先立って何日も前からお母さんと赤ちゃんを開園時間以外の時間帯に外に出してやるということをやっていますから、「戸外初登場日 ≠ 一般公開開始日」 というわけで、今回のオランダの例や札幌の例とはやや事情が異なるということも考慮しておく必要がありそうです。

さて、今回のオランダの動物帝国での生後88日目の戸外初登場を現在産室にいるララとクルミの赤ちゃんにそのまま当てはめますと、ララの双子の赤ちゃんは3月6日、クルミの赤ちゃんは3月2日の戸外初登場....となるわけですが、さすがに円山動物園の場合も男鹿水族館の場合もそれほど早く登場するとは到底思えません。 特にこの点に関して男鹿水族館はクルミが初産ということもあって非常に慎重な姿勢のようです。 円山動物園は...これはララお母さんの今回の産室内での余裕ある態度からいってやはり生後100日前後で戸外に出てくるように思います。 そうすると円山動物園でのララの双子の赤ちゃんの一般公開日は、生後98日目の3月16日(土曜日)生後102日目の3月20日(祝日)生後105日目の3月23日(土曜日)のいずれかの日と予想できるような気もします。 しかし現段階では何とも言えません。 札幌・円山動物園では支援企業の都合も考慮に入れなければならないという事情もあるらしいので、純粋に生後日数や赤ちゃんの状態だけで一般公開日を決定できるとは限らないと私は理解しています。 ただしかし、雪がたくさん残っているうちに赤ちゃんたちが出てきてほしいとは思います。

(資料)
Dierenrijk - Nieuws (Feb.13 2013 - IJSBEERTWEELING ZETTEN EERSTE STAPJES BUITEN)
Omroep Brabant(Feb12 2013 - IJsbeertjes uit Dierenrijk Nuenen voor het eerst naar buiten)

(過去関連投稿)
オランダ・ヌエネンの「動物帝国」でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生! ~ 成功した大陸間の個体交換
オランダ・ヌエネンの「動物帝国」で誕生したホッキョクグマの双子の赤ちゃんの名前が早々と公募で決定
オランダ・ヌエネンの「動物帝国」で誕生の双子の赤ちゃんの最新の近影が公開
オランダ・ヌエネンの「動物帝国」で誕生の双子の赤ちゃん、ピセルとノルチェの産室内の新映像
by polarbearmaniac | 2013-02-13 06:42 | Polarbearology

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