街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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チェコ・ブルノ動物園で誕生の双子の赤ちゃん、今週末から戸外へ ~ 日本のホッキョクグマ界との深い関係

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コーラお母さん (カイとロッシーの姉)  Photo(C) ČTK/Šefr Igor

チェコ・ブルノ動物園で昨年11月24日にコーラお母さんから誕生した双子の赤ちゃんですが、ブルノ動物園の飼育員さんが明らかにしたところによりますと今週の土曜日に園内のホッキョクグマ展示場への道の封鎖が解除され、そしてコーラお母さんと双子の赤ちゃんも産室から戸外の展示場へ出る通路を開く予定であることが報じられています。 コーラお母さんは非常に神経質なホッキョクグマであるようで、知らない人の臭いがあるとそれを大変気にする性格のようです。 そういった彼女の神経質さを考慮したのでしょう、ブルノ動物園ではコーラお母さんが産室内に入った昨年の11月からキョクグマ展示場への道を完全に封鎖して人間の立ち入りを不可能とする措置をとっていたようです。
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コーラお母さん Photo(C) ČTK/Šefr Igor

いよいよブルノ動物園の双子の赤ちゃんもこうしてコーラお母さんと共に戸外に姿を現すことになります。 予定通り今週の土曜日に戸外出てくるということであれば生後112日目ということになります。 ブルノ動物園はなかなか慎重ですね。 前回の2007年11月にコーラお母さんの産んだ双子のトムとビルが翌年2008年の3月に戸外に登場したシーンは、こちらのページでご覧いただけます。 あらためてご紹介しておきます。

ブルノ動物園が公開している3月5日の産室内の映像を以下にご紹介しておきますが、この様子ですと赤ちゃんたちは外に出たくてたまらないように見えます。



今まで折に触れていろいろな投稿にも書いてきましたから今更申し上げる必要もありませんが、このコーラはサンクトペテルブルクのウスラーダの娘であり、この前の投稿でもご紹介しているモスクワのシモーナの妹にあたります。 日本との関係で言えば、このコーラは仙台のカイ、静岡のロッシーの姉にあたるわけです。 さらに旭川のイワンの叔母ということにもなりますね。 遠い国の地方都市にある動物園で暮らすホッキョクグマであっても、こうして日本のカイやロッシーやイワンと結びつくと知れば親しみが沸いてくるということです。 このコーラのパートナーであるウムカはカザフスタンのアルマトイ動物園で人工哺育で育てられたわけで、彼の父親はアリコルです。 そしてアリコルの母親は、私が2011年の秋にロシアのカリーニングラードで会ったスネジンカというわけです。 私がスネジンカに会ったのは彼女の死のわずか一か月前で、彼女は間もなく38歳になろうという当時は世界最高齢のホッキョクグマでした。 スネジンカは私にとって忘れ難い、実に美しいホッキョクグマでした。 今回のコーラの双子の赤ちゃんは、そのスネジンカの曾孫にあたることになります。 非常に感慨の深いものがあります。 さらにアルマトイ動物園でアリコルのパートナーであったクリスティーナは私がレニングラード動物園でいただいた資料によれば母親はリトカです。 つまり上野動物園で飼育されていたレイコと母親 (そして父親) が同じである妹だったわけで、そういたしますとコーラお母さんのパートナーであるウムカ (つまり今回の双子ちゃんの父親)は上野動物園の今は亡きレイコの甥にあたるわけです。 しかも上野動物園のレイコ、そしてとくしま動物園のバーレーは、レニングラード動物園の資料によれば母親は違うものの父親は同じですので、やはりウムカはバーレーにとっては甥にもあたることになります。その意味でも日本のホッキョクグマ界はこうして今回コーラお母さんが産んだ双子の赤ちゃんとしっかりと結びついているのです。

(資料)
iDNES.cz (Mar.12 2013 - Lední medvědice Cora brzy vezme mláďata do výběhu, slibují chovatelé)
denik.cz (Mar.12 2013 - Medvíďata vylezou brzy, slibuje zoo. Bude to Kometa nebo Rondo?)

(過去関連投稿)
チェコ・ブルノ動物園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生! ~ 24時間 産室内ライブ映像の配信開始
チェコ・ブルノ動物園で誕生の双子の赤ちゃん、最初で最大の関門を乗り切るか? ~ 緊張のブルノ動物園
チェコ・ブルノ動物園の産室内ライブ映像に大きな反響 ~ 同動物園の映像配信サイトへのアクセス急増
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by polarbearmaniac | 2013-03-13 07:00 | Polarbearology

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