街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ノイミュンスター動物園のカップが同園展示場の地表改良工事のため一時的にハノーファー動物園へ

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カップ  Photo(C)Han-Online.de

ドイツ北部のノイミュンスター動物園 (Tierpark Neumünster) に暮らす12歳になる雄のホッキョクグマであるカップについては以前、「ドイツ・ノイミュンスター動物園、悲願へのハードルの高さ ~ カップのパートナー探し難航」という投稿で一度ご紹介しています。 男鹿水族館の豪太の兄であるこのカップですが、母親(ムルマ)は豪太と同じですが父親が違うわけで、この一連の経緯については「モスクワ動物園のムルマ(3) ~ 初産、そして訪れた危機」、及び「モスクワ動物園のムルマ(4) ~ 危機の克服、そして豪太の誕生」に詳しく書いていますのでご参照下さい。

現在このノイミュンスター動物園ではいくつかの改修工事がなされており、正面入口の建物を建設するということと並んでホッキョクグマ展示場の地面のコンクリートの部分を取り除き、自然の岩からなる段丘に代えるという工事がすでに進行中で、カップはその工事期間中にはハノーファー動物園に預けられるそうで、すでに週末にハノーファーに出発しているようです。 カップがノイミュンスター動物園に戻るのは夏が過ぎたあたりになる模様だとも報じられています。

このホッキョクグマの展示場の改修の目的は難攻していたカップのパートナー探しを来年2014年には決着をつけたいというノイミュンスター動物園の強い意向があるようで、それを推進しているのはドリューヴァ園長であるということです。 地面からコンクリートを取り去るというのは欧州におけるホッキョクグマ展示場の基準であるとみて間違いなく、そういった基準を満たさねばカップのパートナーをEAZAのコーディネーターによってアレンジしてもらえないという背景があるとみて間違ってはいないでしょう。 札幌・円山動物園に新設される予定の新しいホッキョクグマ館も、間違いなく地面に土や自然の岩のある施設になるでしょう。 こうしますとホッキョクグマは土の上に体を擦り付けたりするため体が茶色に汚れてしまうわけですが、こうした体の汚れたホッキョクグマを飼育している動物園こそ地面に関する限りでは欧米の飼育基準を満たしていると判断できるということになります。

さて、このカップは果たして来年パートナーが得られるでしょうか。 状況的には依然として厳しいものがあるように思います。 以下にノイミュンスター動物園でのカップの姿をご紹介しておきます。



(資料)
shz.de (Mar.13 2013 - Eisbär Kap auf Urlaub in Hannover)
han-online.de (Mar.13 2013 - Eisbär an der Glasscheibe)

(過去関連投稿)
ドイツ・ノイミュンスター動物園のマイカ逝く ~ その数奇なる生涯の終焉
ドイツ・ノイミュンスター動物園、悲願へのハードルの高さ ~ カップのパートナー探し難航
モスクワ動物園のムルマ(3) ~ 初産、そして訪れた危機
モスクワ動物園のムルマ(4) ~ 危機の克服、そして豪太の誕生
ドイツ・ハノーファー動物園と個体交換交渉を行った札幌・円山動物園 ~ その背景を読み解く
by polarbearmaniac | 2013-03-14 01:00 | Polarbearology

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