人気ブログランキング | 話題のタグを見る


街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目

行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0502593.jpg
やあ双子ちゃん、また来ましたよ!  ブランシュ(左)とノワール(右)に5日ぶりに再会した土曜日である。 この双子の行動はその後、変化があっただろうか?
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0504231.jpg
手前のノワールがタイヤで遊びだしたのを見つめるブランシュ(奥)。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0505326.jpg
興味深々のブランシュ(奥)である。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_051480.jpg
突進するブランシュ。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_051192.jpg
びっくりしたノワール(右)である。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0512979.jpg
応戦したノワール(右)にだじろぐブランシュ(左)。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0513846.jpg
だが、決して喧嘩をしたわけではない。 しょげるブランシュ(左)をなぐさめるノワール(右)。

ノワールは物事に興味を持つということを覚えたようだ。 最近は雪穴掘りである。 ブランシュがちょっかいをかけにきたのでノワールはブランシュを追い払おうとするシーンもあった。 この下の動画のシーンなどはそうである。

元気に動き回る午後のノワールとブランシュ
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0515280.jpg
向かって左がノワール、右がブランシュである。 この双子がこうして横に並ぶときには、ブランシュはノワールの体に左側に位置する傾向が幾分強いと思うがどうだろうか。 典型的なのは授乳のシーンである。 そういう時にがブランシュはノワールの左側に自分の体を持っていってララの右乳を吸うのである。 ということは、仮にノワールとブランシュの性別が異なるとすると、雄はノワールであることを物語っているようにも思われる。 何故かと言うと、それは以下のような事実があるからである。 私は過去にオランダ・レネンのアウヴェハンス動物園で2年間に2組の雄雌の双子(シークーとセシ、そしてルカとリン)を見た経験があるが、あとから遡及的に自分の撮った写真や映像を分析してみた結果、いずれも雄(オス)は母親の左乳、雌(メス)は右乳を吸っていたことがわかった。 たった2例の経験だけだが、実はホッキョクグマにはひょっとしてこういった傾向があるのではないだろうか? 母親の左乳を吸う個体のほうに無意識的に優位性があるということがひょっとしてあるのではないだろうかと考えるのである。 この仮説に見事に適合していると思われるもう一つの例を映像を下にご紹介したい。
モスクワ動物園の三つ子ちゃんの授乳シーン(2012年9月撮影)

これは昨年9月に私がモスクワ動物園に行った際にシモーナお母さんが2011年に産んだ三つ子の授乳シーンを撮ったものである。 この日一日の三つ子の行動、そして体の汚れ具合など、全体の状況を分析した結果、シモーナお母さんの左上乳と左下乳を吸っていたのは雄(オス)の2頭であることが判明した。 そして雌(メス)の一頭はシモーナお母さんの右乳を吸っているのがわかった。 つまり、向かって左から雌(メス)・雄(オス)・雄(オス)ということになる。 ところがこの映像の途中で、シモーナの左乳を吸っていた2頭の間でケンカになったのである(開始後2分42秒あたりから)。 これは雄(オス)2頭のケンカということになる。「冒険家ちゃん」と「慎重派ちゃん」の雄同士のケンカで、「甘えっこちゃん」の雌は淡々と母親の右乳を飲み続けているのだ。 このモスクワ動物園の三つ子の例は、「雄の赤ちゃんは母親の左乳を吸い、雌の赤ちゃんは右乳を吸う」という仮説にあまりに見事に適合している。 だから、私はこのノワールとブランシュの性別が仮に異なるとした場合、雄はノワールのほうだと推測できるようにも思う。 ただしあくまでも現段階でこの仮説は仮説以上のものではないし、そしてまた私は依然として現時点でも今回の新ツインズは雌2頭の姉妹だと考えていのだが。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_052881.jpg
下を気にするノワール(左)とブランシュ(右)である。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0522126.jpg
ブランシュを下に行かせないようにするララお母さん。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0523779.jpg
だが、この下に興味のある今回の双子ちゃんなのである。 ララお母さんの有名な「頂戴ポーズ」がここで出たのがおもしろい。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_052461.jpg
このララお母さんの「頂戴ポーズ」を分析してみるのもおもしろいかもしれない。 要するにララの「お願い」を示すポーズなのである。 だから、「お願いだから下に行かないで!」 ということなのだろう。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_053448.jpg
この今回のツインズも、将来はこの壁を登ろうとするかもしれない。
行動範囲の拡大したノワールとブランシュ(仮称)にララお母さんの心配の種は尽きず ~ 一般公開9日目_a0151913_0531542.jpg
ララお母さんにとっては、まだまだ監視の目を離すことができないノワールとブランシュの双子である。

夕方のララ親子

閉園時間に双子に帰宅を命じるララ

Nikon D7100
AF-S NIKKOR 80-400mm f/4.5-5.6G ED VR
(Mar.30 2013 @札幌・円山動物園)

(*注 - ノワールとブランシュというのは勿論、この赤ちゃんたちの正式な名前が決まるまで私が便宜上、勝手につけた仮称である。)
by polarbearmaniac | 2013-03-30 23:00 | しろくま紀行

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
飼育・繁殖記録
街角にて
未分類

最新の記事

........and so..
at 2023-03-27 06:00
モスクワ動物園のディクソン(..
at 2023-03-26 03:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-25 02:00
ロシア・西シベリア、ボリシェ..
at 2023-03-24 02:00
鹿児島・平川動物公園でライト..
at 2023-03-23 01:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-22 03:00
名古屋・東山動植物園でフブキ..
at 2023-03-21 01:00
ロシア・ノヴォシビルスク動物..
at 2023-03-20 02:00
モスクワ動物園のディクソン ..
at 2023-03-18 22:20
ロシア・サンクトペテルブルク..
at 2023-03-18 03:00

以前の記事

2023年 03月
2023年 02月
2023年 01月
2022年 12月
2022年 11月
2022年 10月
2022年 09月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2022年 03月
2022年 02月
2022年 01月
2021年 12月
2021年 11月
2021年 10月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2021年 05月
2021年 04月
2021年 03月
2021年 02月
2021年 01月
2020年 12月
2020年 11月
2020年 10月
2020年 09月
2020年 08月
2020年 07月
2020年 06月
2020年 05月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 10月
2019年 09月
2019年 08月
2019年 07月
2019年 06月
2019年 05月
2019年 04月
2019年 03月
2019年 02月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 11月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 07月
2018年 06月
2018年 05月
2018年 04月
2018年 03月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索