街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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アメリカ・アラスカ動物園で保護されている野生孤児のカリーを間近で撮り続けている専属カメラマンの視点

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カリー Photo(C)John Gomes

アメリカ・アラスカ州の海岸で先月3月12日に野生孤児として保護されアンカレッジのアラスカ動物園に送られた雄の赤ちゃんであるカリー (Kali) については何回がご紹介しています。 このカリーは現在、世界的にも大きく報道されており日本もその例外ではありません。 この赤ちゃんの名前 (Kali) をアメリカの魚類野生動物保護局 (U.S. Fish and Wildlife Service) は “Cully” と発音するのだとHPで述べていますので、日本のマスコミの表記する 「カリ」ではなく、ここでは 「カリー」 と、それに従った表記をしています。
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Photo(C)John Gomes

現在はアラスカ動物園で元気に暮らすこのカリーの姿を、彼の動物園への到着直後から写真や映像で撮り続けているのはアラスカ動物園の専属カメラマンであるジョン・ゴメス (John Gomes)氏です。 ゴメス氏はこのカリーがアラスカ動物園に到着してからというものの、ほぼ毎日身近でカリーに会っており、一般公開が開始された後も囲いのなかでカリーの姿を撮り続けています。 孤児として保護されたホッキョクグマの一頭の赤ちゃんを、こうして動物園が保護して健康を回復・維持させ、そして元気に育っていく姿を日々撮り続けているというわけです。
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Photo(C)John Gomes

カリーがアラスカ動物園に到着した時は18ポンド(約8キロ)だった体重も現在では33ポンド(約15キロ)に増加しており、毎日約500グラム近く増えていることになるようで、カリーが今後も順調に成長していける道筋ができつつあることを示していると言えましょう。 カリーは一日に2回、それぞれ一時間ずつアラスカ動物園で公開されているわけですが、来園者はフェンス越しにカリーを見ている時でもゴメス氏は囲いの中でカリーの様子を撮影できる特権があり、そういったことでゴメス氏の撮った写真は非常に美しく仕上がっているわけです。そういったゴメス氏の撮ったカリーの一般公開後の映像のいくつかを、またご紹介しておきます。







(*後記 - このゴメス氏の仕事ぶりとインタビューを見ることができるTVニュースの映像を以下にご紹介しておきます。)


すでにご紹介していますがこのカリーはそう遠くない日にニューヨーク州のバッファロー動物園に移動となり、そこで現在人工哺育で育てられているこれも世界的に大きく報道されているルナの遊び友達になることが決定しています。 これはこの2頭のホッキョクグマの赤ちゃんにとっての “Socialization” (あえて「適応化」という訳語をあてておきます)を実現するという点で意味があり、特にルナにとって大きな意味があることになります。 人間によって育てられたホッキョクグマの赤ちゃんに、種としてのホッキョクグマであることの自覚を目覚めさせようという意味があるわけで、これはまた後日カリーがバッファロー動物園に移動した後にでも、あらためて考えてみたいと思います。

ちなみに、今までご紹介している写真やら映像で見るカリーは、やはり典型的な雄(オス)の赤ちゃんであるということがよくわかります。 これをまさか雌(メス)であると誤解する人はいないでしょう。 円山動物園のアイラは初公開された日からほとんどの人が雌(メス)だと考えていたわけで、あれを雄(オス)だと考えていた人はまずいないでしょう。 典型的な雄や雌の顔立ちというのは生後3~4か月でもよくわかるということです。 このカリーはまさにそういた例の一つだろうと思います。 ピリカが初公開されたときのことを私は全く知りませんが、ピリカはララの子供たちの中でアイラ以上に最も性別が雌であることがわかる典型的な顔立ちだったはずです。 だからピリカの初公開時に性別予想をした人がいれば、当時はともかくとして仮に現在だったらほぼ全員はピリカは雌であると予想するであろうと私は考えます。  初公開時点で雄か雌かわからないという赤ちゃんのほうが数はずっと多いと思いますが、ピリカはそういった例ではなかっただろうと思います。 それはカリーにおいても然りです。

(資料)
Today.com (Apr.5 2013 - Photographer gets up close with orphan polar bear)
(追加資料)
KTVA CBS 11 News Alaska (Apr.10 2013 - Orphaned Polar Bear Cub Kali Gets Worldwide Exposure)

(過去関連投稿)
アメリカ・アラスカ州の北西岸でホッキョクグマの孤児の赤ちゃんが保護!
アメリカ・アラスカ動物園で保護された野生孤児のカリーが今春に期限付きでバッファロー動物園へ
アメリカ・アラスカ動物園で保護されている野生孤児のカリーの一般公開が始まる
by polarbearmaniac | 2013-04-08 23:45 | Polarbearology

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