街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園の名ペア、ウスラーダとメンシコフの新たなる挑戦

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ウスラーダ(左)とメンシコフ(右)  Photo(C)Газета Metro

ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園が世界に誇る偉大なるホッキョクグマの名ペアであるウスラーダ (25歳)とメンシコフ (推定24歳)については今更何を申し上げる必要もなく、このブログでもこれまで数多くの投稿を行ってきました。 私自身もこのブログ開設以来、2010~2012年の間に4回もサンクトペテルブルクを訪問し、このペアの様子、赤ちゃんの様子を実際に見て報告してきました。
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ウスラーダ Photo(C)Trend/ Евгений Иванов /dp.ru

このウスラーダとメンシコフは日本のホッキョクグマ界とも深い繋がりがあり、このペアの間の15頭の子供たちのうちの2頭、つまり仙台のカイと静岡のロッシーが日本で飼育されています。 さらに旭川のイワンはこのペアの孫にあたります。 また、雄のメンシコフの異父の弟としては姫路のホクトと大阪のゴーゴがいますし、静岡のヴァニラ(ヴァニア)はウスラーダにとっては姪にあたるわけです。 いかに日本のホッキョクグマ界がこのウスラーダとメンシコフとの強いつながりを持っているかがよくわかります。
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ウスラーダお母さんと ピョートル(ロッシー) 
Photo(C)Ленинградский зоопарк

この名ペア、そしてメンシコフの母親でありペルミというロシアの地方都市の小さな動物園でひっそりと余生を送る 「生ける伝説 (living legend) 」である奥座敷の名ホッキョクグマ、アンデルマなくして日本のホッキョクグマの若年個体を語るわけにはいきません。 このアンデルマが1989年に息子のメンシコフを従えて忽然として極北の人里に出現し、そして親子でレニングラード動物園のスタッフに捕獲された経緯については以前の投稿である「ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿 ~ 遠征での映像より」という連続投稿の()、()、()、()をご参照下さい。 ここから一連の「偉大な物語」が始まったというわけです。 その「物語」はやがて、ロシアから日本に何頭ものホッキョクグマの若年個体がやってくるという現在に至る歴史を形成したわけです。
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ウスラーダ Photo(C)Ленинградский зоопарк / Экспорт

リラックスしたウスラーダ (2012年9月17日撮影 於 サンクトペテルブルク、レニングラード動物園)

リラックスしたメンシコフ (2012年3月25日撮影 於 サンクトペテルブルク、レニングラード動物園)

ウスラーダは私にとってはモスクワ動物園のシモーナ(言うまでもなくウスラーダの長女です)、札幌・円山動物園のララと並んで最も身近に感じられ親しみを感じる雌の母親ホッキョクグマとなっています。 サンクトペテルブルクでこのウスラーダとメンシコフという名ペアの偉大な雄姿に会うことこそ、飼育下のホッキョクグマに会う喜びの頂点に位置するものと言っても過言ではないと私は感じています。
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ウスラーダとメンシコフ
Photo(C)клуб ГЛОБУС /Ленинградский зоопарк

昨年12月にこのペアの15番目の子供のロモノーソフがシベリア北東部のヤクーツク動物園に移動する際にも書きましたが、このウスラーダとメンシコフという一時代を築いた名ペアにとって、果たして次の繁殖に成功できるかどうかは微妙な点もあるわけで、その理由はウスラーダの25歳という年齢にあるわけです。 私としては是非とも再びこのウスラーダの子育てをこの目で見てみたいという気持ちが大変強く、ウスラーダのさらなる出産を強く願っていることは以前にも書いています。
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2013年4月、繁殖行為が確認されたウスラーダとメンシコフ  
Photo(C)Алены Бобрович/Газета Metro

サンクトペテルブルクの地元マスコミの最新の報道によりますと、このペアの間に繁殖行為が確認されたとのことで(上の写真)、いよいよウスラーダにとっては次回こそ本当の意味での最後の出産の機会になるかもしれない今年の11~12月の出産シーズンに期待がかかります。 ロシアの偉大なる母であるウスラーダに、声を限りの声援を送りたいと思います。
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ウスラーダ Photo(C)Ленинградский зоопарк /Газета Metro

(資料)
Газета Metro (Apr.11 2013 - У обитателей Ленинградского зоопарка начался брачный период)
Газета Metro (Apr.8 2013 - Посетителей Ленинградского зоопарка пригласили на званый обед)
Газета Metro (Apr.2 2013 - Ленинградский зоопарк приглашает на "Званый обед")
клуб ГЛОБУС (Услада и Меньшиков)

(過去関連投稿)
ケンピンスキーホテルからレニングラード動物園へ ~ ウスラーダとメンシコフとの再会へ!
ウスラーダお母さんにスイカのプレゼント
世界で最も偉大なる母、ウスラーダの素顔
世界で最も偉大なる男、メンシコフの雄姿 ~ 彼こそ「男の中の男」という言葉にふさわしい!
ウスラーダとメンシコフの夏 ~ 日曜日の昼下がりの光景
至高のホッキョクグマ、メンシコフとの再会 ~ 来園者を魅了する偉大なる雄姿
メンシコフ閣下の充実した時間 ~ 肉のプレゼント
ウスラーダの赤ちゃんの登場を待つサンクトペテルブルクのレニングラード動物園
秋晴れのサンクトペテルブルクでウスラーダ一家と再会 ~ ロモノーソフ君、はじめまして!
ウスラーダの15番目の子供、ロモノーソフの素顔 ~ 一人っ子の温和な性格か?
ウスラーダお母さん、堂々たる貫禄を見せつける理知的な母性の発露
帝王メンシコフ、人々を魅了する美しき威厳
夕方から満を持して登場のウスラーダとロモノーソフの親子
ウスラーダさん、メンシコフさん、ロモノーソフ君、お元気で! ~ ホッキョクグマ体験の至福の3日間
理性のウスラーダと情愛のシモーナ ~ 偉大なるホッキョクグマ母娘の性格の違い
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のロモノーソフのヤクーツク動物園への移動が決定
息子との間近の別れを予感しているウスラーダお母さん ~ 冬の日のサンクトペテルブルクの親子の情景
ロモノーソフとウスラーダお母さんの親子最後の一日 ~ サンクトペテルブルクでの別れ
ロモノーソフ、無事にヤクーツク動物園に到着 ~ そして息子の去った日のウスラーダお母さんの姿
仙台・八木山動物公園のカイのロシア時代の写真
ウスラーダお母さんの10番目の子供、カイ (八木山動物公園 / ロシア名 : ラダゴル )のロシア時代の姿
ロシアのマスコミ、カイ(仙台)とロッシー(静岡)の地震・津波からの無事を大きく報じる
カイ (仙台・八木山動物公園 / ロシア名:ラダゴル) とウスラーダお母さんの物語
モスクワ動物園の「良妻賢母」シモーナ ~ 母親のウスラーダに似た顔立ち
シモーナお母さん、その絶頂期の輝きに満ちた母親像
ロシア・シベリア中部のクラスノヤルスク動物園のセードフ司令官の10歳のお誕生会 ~ 行方不明の兄弟たち
ロシア・ペルミ動物園のホッキョクグマ、「生ける伝説」となったアンデルマ
ロシア・ペルミ動物園で一般公開された生後3ヶ月のゴーゴ(現・天王寺動物園)の様子
ロシア・ペルミ動物園、アンデルマの表情(1) ~ 捕捉し難き素顔
ロシア・ペルミ動物園、アンデルマの表情(2) ~ その存在への認識
2011年ロシア遠征後半(ペルミ動物園関連部分)
ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(1) ~ 遠征での映像より
ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(2) ~ 遠征での映像より
ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(3) ~ 遠征での映像より
ロシア・ペルミ動物園のアンデルマ、その日常の姿(4) ~ 遠征での映像より
by polarbearmaniac | 2013-04-11 23:30 | Polarbearology

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