街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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モスクワ動物園のムルマお母さんと息子の豪太 ~ 今後の豪太への期待

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ムルマお母さん (2011年9月1日撮影 於 モスクワ動物園)
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豪太  (2013年5月1日撮影 於 男鹿水族館)

...ということで5月1日は男鹿水族館で公式に初めて一般公開されたクルミの赤ちゃんを見たわけですが、ここで父親の豪太についても触れておかないといけないでしょう。

豪太については2003年11月26日のモスクワ動物園での誕生についても経緯については以前の投稿である「モスクワ動物園のムルマ(4) ~ 危機の克服、そして豪太の誕生」、及び「モスクワ動物園のムルマ(5) ~ 豪太の日本への旅立ち」で触れた通りですし、豪太のモスクワ動物園での初公開の様子は「豪太(男鹿水族館) のモスクワ動物園での初公開日の映像」でご紹介した通りです。 シモーナと並んでモスクワ動物園のホッキョクグマの繁殖を支える2枚看板の雌であるムルマお母さんについても今更申し上げる必要もありません。 このムルマお母さんが非常に懐の深い母親で、体のスキンシップではなく心のスキンシップを行うという点で実に印象的なお母さんです。 この点については「モスクワ動物園のムルマ(2) ~ 鷹揚で懐の深い母性」をご参照下さい。 その投稿の写真でムルマお母さんと一緒に写っている赤ちゃんは、現在は北京動物園で飼育されている雌のムーシャ(美美)のモスクワ動物園時代の姿であるわけです。 ムルマお母さんの子供たちでその他で私が実際に会うことができたのはデンマーク・コペンハーゲン動物園のボリス(現在同地では「イワン」の愛称で呼ばれています)、フランス・アンディーブ、マリンランドのラスプーチンの2頭でした。

このムルマお母さんの子供たちというのは、ムルマお母さんが素晴らしい母性を発揮して子供たちを育てたことは間違いないわけですが、しかし私は彼女の子供たちには今一つ何かが欠けているような印象も残ったというのが事実でした。 やはりウスラーダやフギースの子供たちほど完成度は高くないような印象を持っていたというのが本当のところでした。 ですから巨体となった豪太が果たして本当に日本のホッキョクグマ界において繁殖に寄与できるのかについて幾分の疑念がなかったわけではありませんでした。 しかしこうして豪太が立派に父親となった姿を見ると、そういった私が過去に持っていた疑念を払拭した点で実に喜ばしく感じます。

豪太の年齢からいって、彼にはまだまだ仕事をしてもらわねばならないでしょうが、それは多分クルミとの間だけではなく、その後の世代の雌との繁殖にまで至る時間的なスパンに及ぶでしょう。 釧路市とのクルミの契約の問題もあるでしょうから、豪太とクルミとの間の繁殖はあともう一回ということになるでしょうか。 その先のことはわかりません。その時点で日本のホッキョクグマ界がどういった地図になっているかが問題でしょう。 現時点ではこれからの推移を見守るという以上のことは言えないでしょう。

ともかく現在、男鹿水族館ではクルミお母さんの子育てに注目が集まり、豪太への関心は今一つといった感じもしますが、その彼がこれからどう活躍していくかには目が離せません。

(過去関連投稿)
モスクワ動物園のムルマ(1) ~ 巨体の醸し出す貫禄
モスクワ動物園のムルマ(2) ~ 鷹揚で懐の深い母性
モスクワ動物園のムルマ(3) ~ 初産、そして訪れた危機
モスクワ動物園のムルマ(4) ~ 危機の克服、そして豪太の誕生
モスクワ動物園のムルマ(5) ~ 豪太の日本への旅立ち
豪太(男鹿水族館) のモスクワ動物園での初公開日の映像
さらなる出産が切望されるムルマ ~ 秋の到来を感じさせる気温のモスクワ動物園で
ウムカ (男鹿水族館・豪太の父)、悠々の水遊び
北京動物園のムーシャ(美美)の素顔 ~ 青春を謳歌する活発な小娘
コペンハーゲン動物園のホッキョクグマたちに挨拶 ~ 豪太の弟に遭遇!
理念無き商業娯楽施設でのフロッケとラスプーチンの存在
オーストラリア・ゴールドコースト、シーワールドのホッキョクグマたち ~ 繁殖への期待、豪太との関係
by polarbearmaniac | 2013-05-02 23:30 | Polarbearology

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