街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ルール地方、ゲルゼンキルヘン動物園のエルヴィス逝く

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エルヴィス Photo(C)ZOOM Erlebniswelt Gelsenkirchen

ドイツ西部の都市ゲルゼンキルヘンの動物園 (ZOOM Erlebniswelt Gelsenkirchen) で33歳になる雄のホッキョクグマであるエルヴィスが亡くなったことを同園のSNS サイトが告知しています。 エルヴィスの死は先週の金曜日夜から土曜日朝にかけての就寝中の安らかなものだったそうです。 検死でも異常は発見されなかったそうで、これは老衰と考えるべきでしょう。 エルヴィスの一歳年上のパートナーであるファニーは、姿を消したエルヴィスに対して寂しさを感じている様子もなくごく通常通りの食欲で普通に食事をとっているそうです。

さて、実はこのエルヴィスというホッキョクグマについては過去一度ご紹介したことがありました。 「ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(1) ~ ドイツ・オスナブリュック動物園のティプスとタプス」 という投稿をご参照いただきたいのですが、このティプスとタプスという2頭のハイブリッドのホッキョクグマの父親がエルヴィスであるわけです。 このエルヴィスはオスナブリュック動物園で雌のヒグマであるスーシとの間で繁殖行為を行いスーシは2004年1月にホッキョクグマとヒグマのハイブリッドであるティプスとタプスを出産したわけです。 当時はスキャンダルだったそうです。

このエルヴィスはアメリカにメンフィス動物園で1979年の11月に誕生し翌年の1980年11月にドイツのオスナブリュック動物園に移動しています。 このハイブリッド誕生事件があった翌年の2005年から彼はゲルゼンキルヘン動物園 (ZOOM Erlebniswelt Gelsenkirchen) で飼育されるようになったわけでした。 

このゲルゼンキルヘン動物園のホッキョクグマたちですが、エルヴィスのパートナーだったファニーの他にチェコ・ブルノ動物園生まれのコーラお母さんの双子の一頭である5歳の雄のビルと、ウィーンのシェーンブルン動物園生まれでオリンカお母さんの娘である8歳のララ(Lara – 札幌・円山動物園のララと同じ名前です)という若年ペアが飼育されています。 ゲルゼンキルヘン動物園がこのララのパートナーとしてベルリン動物園のクヌートを欲しがったという件は当時かなり報道されていました。 その他、23歳になるアントニアという雌の個体も飼育されていますが、これらルゼンキルヘン動物園のホッキョクグマたちについては稿を改めて詳しく投稿したいと思っています。

ともかく、エルヴィスの冥福を祈ります。

(*注 – この動物園のある街のGelsenkirchen ですが厳密に言えば表記しては「ゲルゼンキルヒェン」 とすべきでしょう。 ただ、München という街をドイツ語の発音に近い「ミュンヒェン」ではなく「ミュンヘン」と表記することが日本語としては広く定着しており外務省も正式に採用している表記ですので、このアナロジーで Gelsenkirchen についても「ゲルゼンキルヘン」と表記しておくことにします。 そのほうがある種の表記の一貫性があるように思います。 「ゲルゼンキルヒェン」 と、発音に比較的忠実に表記するのであれば、一貫して「ミュンヘン」 も「ミュンヒェン」と表記すべきでしょう。 それなら一貫していますし、そうしている人はいます。 一つの文章の中で「- ヘン」と「- ヒェン」を混ぜるのは奇妙だと言うことです。)

(資料)
ZOOM Erlebniswelt Gelsenkirchen (Jun.11 2013 -
Traurige Nachricht zum Wochenanfang)

(過去関連投稿)
ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(1) ~ ドイツ・オスナブリュック動物園のティプスとタプス
by polarbearmaniac | 2013-06-12 14:30 | Polarbearology

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