街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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中国・大連市、老虎灘海洋公園の極地海洋動物館で宝宝と薇薇の同居が開始 ~ 全体像が掴めぬ中国の状況

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薇薇と宝宝  Photo(C)搜狐

昨年2012年3月5日に中国・天津市の天津海昌極地海洋世界で誕生したホッキョクグマの雌の双子の姉妹「晶晶」と「薇薇」のうち、薇薇が4月29日に大連市の老虎灘海洋公園の極地海洋動物館に移動し、同施設の雄の「宝宝」とペアを組むことになって件についてはすでに5月に「中国・天津市の天津海昌極地海洋世界の薇薇が大連市・老虎灘海洋公園の極地海洋動物館へ」という投稿でご紹介しています。 この雄の宝宝というのは2011年11月に大連市のこの老虎灘海洋公園の極地海洋動物館で雄の双子として誕生し人工哺育で育てられ、私も昨年7月に大連を訪問した際に実際に会ってきたわけです(過去関連投稿の「大連市、老虎灘海洋公園の極地海洋動物館訪問記」参照)。 そのときは一頭しか展示されておらず、諸々の報道から判断して双子のもう一頭は死亡した可能性が高いと思っているわけです。
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宝宝  Photo(C)天健网

昨年7月の大連訪問時に何枚かの写真をアップした投稿でも明らかなように、この宝宝はホッキョクグマ以外の血が入っているハイブリッドのホッキョクグマです。 一方、、天津市の天津海昌極地海洋世界で双子として誕生し、やはり人工哺育で育てられた薇薇も写真で見る限りはホッキョクグマ以外の血が入っている可能性は極めて高いものの、そのホッキョクグマ以外の血は宝宝の場合ほどは濃くないということは外見上からも認識しうるということです。 そういった宝宝と天津から移動してきた薇薇の同居が最近始まったことを現地のマスコミは伝えています。 この雄の宝宝については私もいくつかの映像をアップしていますが、また別の方が撮った今年の映像を一つご紹介しておきます。



中国におけるホッキョクグマの飼育には不明な点が非常に多いわけで北京動物園を除いて、いったいどこがどうなっているのかがよくわかりません。ハイブリッドではなく通常のホッキョクグマが飼育されているのは少なくとも北京、上海、西安、広州、長春、哈爾浜といった都市で、それ以外の都市にも存在しているかもしれませんが確証が十分得られません。 過去、モスクワやサンクトペテルブルクから何頭かの幼年個体が中国に送られていますが、現在彼らが一体どこの動物園で暮らしているのかが不明な場合が多いわけです。 わかっているのは北京と長春くらいなものでしょう。 ウスラーダが2002年に産んだ雄の三つ子のセードフ、ベーリング、マリーギンのうちベーリングとマリーギンは中国の大連に送られた件は以前の投稿である「ロシア・シベリア中部のクラスノヤルスク動物園のセードフ司令官の10歳のお誕生会 ~ 行方不明の兄弟たち」でご紹介していますが彼らが現在どこの都市で暮らしているかについては全く情報を得られません。
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薇薇  Photo(C)天健网

「人工繁殖」という不明確な用語を用いてなされるハイブリッド個体の薬物を投与されていることが確実な実態のわからぬ人工哺育、個体の移動が全く外部からはトレース不能な飼育実態など、とにかく中国におけるホッキョクグマの飼育に関して全体像はおろか、その部分を明らかにすることすら容易ではありません。 そもそも、ホッキョクグマ以外の血の濃さにも程度の差があることから考えれば、中国におけるホッキョクグマのハイブリッド個体には世代の異なる複数が存在していることを意味し、それらの個体の出自が全て旧ユーゴスラヴィアのベオグラード動物園にあるかどうかも複雑な問題です。 このあたりの問題については、「ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(2) ~ セルビア ・ ベオグラード動物園を覆う深い謎」という投稿をご参照下さい。 なかなか頭の痛い話です。

(資料)
搜狐 (Jun.28 2013)
大连天健网 (May.27 2013)

(過去関連投稿)
中国・大連、老虎灘海洋公園の極地海洋館でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生!
中国における「異形のホッキョクグマ」の存在
中国・大連のホッキョクグマの赤ちゃん順調な生育で一般公開へ
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ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(1) ~ ドイツ・オスナブリュック動物園のティプスとタプス
ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(2) ~ セルビア ・ ベオグラード動物園を覆う深い謎
ホッキョクグマの雑種(Ursid hybrid)を考える(3) ~ 自然界におけるホッキョクグマのハイブリッド
中国・天津市の天津海昌極地海洋世界の薇薇が大連市・老虎灘海洋公園の極地海洋動物館へ
(*以下、大連市、老虎灘海洋公園の極地海洋動物館訪問記)
大連・老虎灘海洋公園の極地海洋動物館 ~ 遂に謎の赤ちゃんとの対面へ!
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by polarbearmaniac | 2013-07-08 20:30 | Polarbearology

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