街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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アメリカ・オレゴン州 ポートランド、オレゴン動物園のタサルがホッキョクグマの生態研究に協力

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特殊装置が装着された首輪を付けたタサル
Photo(C) Michael Durham/KATU.com

以前に、「アメリカ・オレゴン州 ポートランド、オレゴン動物園のコンラッドとタサル ~ 別離なき永遠の双子兄妹」という投稿で、双子で生まれてから27年間、移動も含めて全て同じ動物園で飼育され続けているオレゴン州ポートランド、オレゴン動物園のコンラッド (Conrad) とタサル (Tasul) という兄妹についてご紹介していますので、まずそれを再度ご参照下さい。 この双子は現在28歳になっていますが非常に元気なようです。

さて、このたびアメリカ地質調査所 (United States Geological Survey; USGS)は地球温暖化がホッキョクグマの生態に与える影響を研究するために加速度計を取り付けた特殊な首輪をホッキョクグマに付けてもらい、その体の動きの変化と方向性を記録・発信し、そのデータを遠方にいる研究者が分析することによって温暖化により後退していく北極海の氷に対してホッキョクグマがどのような行動をとるかを研究する方針だそうです。 野生のホッキョクグマにこの特殊な首輪を装着し、十分に情報が収集できた段階で遠隔操作で首輪が外れるような仕組みになっているそうで、実に凝った装置のようです。
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タサル  Photo(C)Benjamin Brink/The Oregonian

そこでその研究の手始めに、飼育下のホッキョクグマにこの特殊な首輪を取り付けて、日常の体の動きが送信されるデータにどう表れるかを事前に研究しようということになったそうです。 そこで白羽の矢が立ったのがオレゴン動物園で飼育されている雌のタサルでした。 というのも、タサルは以前にも諸々のこのような研究に見事に適応して研究に協力的だったという実績があるそうです。 このオレゴン動物園は動物に極力麻酔を使用しない方針であるようで、そういったことも以前の投稿である「アメリカ・ポートランドのオレゴン動物園が麻酔を使用せずにホッキョクグマの血液サンプル採取に成功」をご参照頂きたいのですが、今回も事前に3か月にもわたってタサルの首にいろいろなものを巻いては外し、だんだんとタサルを慣れさせたあとでこの特殊な首輪を装着することに成功したそうです。 今回タサルに装着した首輪には小型カメラも取り付けられ、ホッキョクグマの眼の位置から捕えた一日の動きをモニターしているそうで、以下がオレゴン動物園の公開したその映像の一部です。 そして今回のプロジェクトについてもオレゴン動物園に担当者の方が語っています。 非常におもしろいですので是非ご覧下さい。



この件についてのCNNの番組もご紹介しておきます。



おかしな首輪をはめられて、なんだかちょっと可哀そうな感じもあるのですが、一日の終わりには首輪を外してもらえるようですし、首輪をはめたタサルも、その首輪についてそれほど気にしている様子がないのは幸いです。

この下は昨年12月18日のコンラッドとタサルの姿ですが、オレゴン州のポートランドという街は相当に寒そうですね。



そういえば札幌市とポートランド市は姉妹都市のようです。

(資料)
United States Geological Survey (News)(Jul.30. 2013 - Zoo Polar Bear Sports High-Tech Neckwear for Conservation)
OregonLive.com (Jul.30 2013 - Oregon Zoo polar bear assists with climate-change research)
KATU (Jul.30 2013 - It's cute, it's important - it's a polar bear doing scientific research)
Fox12 (Jul.31 2013 - Oregon Zoo polar bear part of climate change research project)

(過去関連投稿)
アメリカ・オレゴン州 ポートランド、オレゴン動物園のコンラッドとタサル ~ 別離なき永遠の双子兄妹
アメリカ・ポートランドのオレゴン動物園が麻酔を使用せずにホッキョクグマの血液サンプル採取に成功
by polarbearmaniac | 2013-07-31 22:30 | Polarbearology

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