街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・ヴォルガ川流域のペンザ動物園が野生孤児のベルィの新展示場建設にロスネフチ社の援助を求める

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2歳の野生孤児ベルィ Photo(C)Пензенский зоопарк

2011年の10月にロシア極北の地で孤児として漁民に保護された後にモスクワ動物園を経てヴォルガ川流域の街のペンザの動物園に送られた2歳の雄のウムカ、改めベルィについてその動向を追い続けています。ペンザ動物園内に新設される予定だった新ホッキョクグマ展示場の建設工事が資金面その他で停滞・中断しており、そういったことの主な原因の一つとしてロシアの社会システムの持つ欠陥、特に地方都市によく見られる公共事業にまつわる不透明さについても今まで投稿してきた通りです。

さて先日、「ロシア最大の石油会社 ロスネフチがロシアの動物園の全ホッキョクグマへの援助・保護活動開始を表明」 という投稿でロシアの国営石油会社である「ロスネフチ」がロシア国内の動物園で飼育されているホッキョクグマ全てに援助・保護活動を行うことを表明した件についてご紹介していますのでそれをまず御参照下さい。 これは北極圏での油田・ガス田開発を行うロスネフチ社の対外的なイメージ作りであることは明らかであり、その援助・保護活動の具体的な内容については明らかにされていなかったわけでした。
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ベルィ Photo(C)CatoDog.ru

ところがここにきて、ペンザ動物園ではこのロスネフチ社の情報政策部の幹部と接触しペンザ動物園の新ホッキョクグマ展示場建設への援助を求めたそうで、同社の支援事業の対象となるべく申請を行うために関係書類を用意する作業に取り掛かったことをペンザ動物園のHPで明らかにしました。 なにしろペンザ動物園の計画では、この地方都市の動物園のホッキョクグマ展示場としてはやや規模が不相応とも言えるほど立派なもののようですから、これはやはり外部からの資金がなければ到底実現は難しいと思っていましたので、ここで一つ思い切ってロスネフチ社に泣き付いてみる手はあるでしょう。 ましてやこのペンザ動物園で飼育されているベルィは北極圏で孤児として保護されたわけですから、ロスネフチ社としても支援してやる意義は十分にあると考えられるからです。 現在このベルィは仮説の狭い飼育場に暮らしており、そこに小さなプールを作ってもらった程度の貧弱な環境を甘受しているわけで、なんとか飼育環境の向上を実現してやってほしいと思います。 現在のベルィの様子を伝えるニュース映像をご紹介しておきます。



今後のロスネフチ社の動きに注目したいと思います。

(資料)
Пензенский зоопарк -Новости (Aug.30 2013 - Ради защиты природы Арктики «Роснефть» берет под опеку белых медведей во всех зоопарках России.)
ПензаИнформ (Sep.1 2013 - У белого медведя в зоопарке появился шанс улучшить жилищные условия)
CatoDog.ru (Jun.3 2013 - В Пензенском зоопарке белый медведь радуется бассейну)

(過去関連投稿)
ロシア極北で漁民に保護された1歳の野生孤児が中部ロシアのペンザ動物園での飼育が決定
ホッキョクグマ飼育経験のないロシア・ペンザ動物園が飼育準備を開始 ~ 「親和性」、「運」とは?
ロシア極北で保護された孤児のウムカ、依然としてモスクワ動物園で待機か? ~ 野生孤児保護の問題点
モスクワ動物園で待機中の野生孤児のウムカ、11月末までにペンザ動物園へ移動
モスクワ動物園で待機中だった野生孤児のウムカが陸路、ペンザ動物園に無事到着
ロシア・ヴォルガ川流域のペンザ動物園にモスクワから移動したウムカの近況 ~ 待たれる新施設の完成
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園のウムカの新しい名前を公募することが決定
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園のウムカの新しい名前が「ベルィ」に決まる
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園の苦境続く ~ ベルィ に仮仕様のプールが完成 
ロシア・ヴォルガ川流域、ペンザ動物園の2歳の野生孤児ベルィの近況
ロシア最大の石油会社 ロスネフチがロシアの動物園の全ホッキョクグマへの援助・保護活動開始を表明
by polarbearmaniac | 2013-09-02 01:00 | Polarbearology

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