街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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カナダ北部・ヌナブト準州のアーヴィアト村落が増大するホッキョクグマの来訪に手を焼き新方法を考案

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Image(C)ARVIAT WILDLIFE OFFICE

つい数日前に「カナダ北部・ヌナブト準州のアーヴィアト村落に現れるホッキョクグマたち」という投稿で、アーヴィアト村落 (Hamlet of Arviat) 付近の地域に現れるホッキョクグマの数が例年の同時期に比べて多いということを投稿しています。 昨年には非常に効果のあった通電フェンスも今年になってからは一部のホッキョクグマたちの「知恵」によって通過されてしまうケースがあって、これには村民も相当に頭を痛めているようです。 一日に7回も「ホッキョクグマ警報」が出るとあっては平穏な生活を送れないと言うことです。
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「陽動餌場("Diversionary feeding stations")」に現れたホッキョクグマ Photo(C)James Tagalik/CBC

さて、そこでこのアーヴィアト村落の自然保護官は最近になって次なる対策を考え出したそうです。それは、"Diversionary feeding stations" (これを何と訳しましょうか、不自然ですが、「陽動餌場」とでもしておきましょうか)というものを村の外に何か所か設置するそうなのですが、そこにはアザラシなどの肉をドラム缶などの容器や金網に入れて封印してしまい放置するという方法だそうです。 ホッキョクグマたちは臭いを嗅ぎつけてその「陽動餌場」のドラム缶に寄ってきて、なんとか中の肉を取り出そうと必死になってドラム缶や金網と格闘するわけです。 中身の肉を取り出すには長い時間がかかり、その間はホッキョクグマたちの関心を村落から逸らすことができるということです。 実はこれと似た方法はアラスカで非常に効果をあげている方法だそうで自然保護官は最初はこの「陽動餌場」を2か所に設置して効果を見ようとしているそうです。 本当はと言えば、こうして野生のホッキョクグマにエサを与えることは非常に好ましくないわけで、やってはいけないことだとされているわけです。 しかし、背に腹は代えられません。とにかく自衛のためにホッキョクグマを射殺するような状況に陥ることを回避しようと努力している自然保護官です。

ここでまたTVニュースをご紹介しておきます。アメリカNBCのニュースです。



(資料)
CBC News (Nov.13 2013 - Arviat tests feeding stations to divert polar bears)
Nunatsiaq News (Nov.15 2013 - Arviat copes daily with polar bears on fall migration)
Men's Journal (Nov. 2013 - Siege of the Polar Bears)

(過去関連投稿)
カナダ北部、ヌナブト準州の村落近くでホッキョクグマ親子3頭が射殺される ~ 経験と科学の相克
ワシントン条約(CITES)第16回締結国会議とホッキョクグマの保護について ~ 賛成できぬWWFの見解
カナダ北部・ヌナブト準州のアーヴィアト村落で試みられた「ホッキョクグマとの衝突軽減計画」が大きな成果
温暖化による海氷面積減少にも影響を受けず生息数が減らないチュクチ海地域のホッキョクグマたちの謎
カナダ北部・ヌナブト準州のアーヴィアト村落に現れるホッキョクグマたち
by polarbearmaniac | 2013-11-17 01:00 | Polarbearology

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