街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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フランス東部 ミュルーズ動物園でのヴィックスとセシの近況 ~ 優先されるオランダの若年個体のペア形成

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ヴィックスとセシ Photo(C)Mulhouse Alsace Agglomération/
Parc zoologique et botanique de Mulhouse)

先月末にオランダ(ロッテルダムとレネン)より、まもなく3歳になるロッテルダム動物園生まれの雄のヴィックスとレネンのアウヴェハンス動物園生まれの雌のセシが将来の繁殖を担うペアとしてフランス東部のミュルーズ動物園 (Parc zoologique et botanique de Mulhouse) にそろって移動した件は「オランダ・ロッテルダム動物園のヴィックスの近況 ~ 故郷へ帰還の背景とオリンカお母さんの母性」でご紹介していました。
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来年4月にオープンする、ミュルーズ動物園に完成間近である総工費350万ユーロを費やした”l'Espace Grand Nord” という総面積が一万平方メートルの飼育展示場にはホッキョクグマなど極地の動物たちが暮らすことになります。 ホッキョクグマについては1000平方メートルの展示場が2つ設けられ、それぞれには池があって泳ぐことができるということです。 また、この動物園で従来飼育されていた2頭のホッキョクグマである雌のティナと雄のジュリはこの工事の期間中、大西洋岸ボルドー近郊のパルミール動物園 (Zoo de la Palmyre) に預けられたわけですがジュリは今年の5月にパルミール動物園で亡くなっています。 雌のティナについてはこの新施設の完成にあわせてミュルーズ動物園に戻ってくる予定だそうです。 この件については「フランス・ボルドー近郊、パルミール動物園のジュリ逝く ~ 故郷の新施設の完成を待たずに客死」をご参照下さい。
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セシとヴィックス
Photo(C)Parc zoologique et botanique de Mulhouse

ミュルーズ動物園のホッキョクグマも世代交代といったわけですが、この新しいペアであるヴィックスとセシは新施設オープンまでは非公開だそうですが、非常に元気である様子が伝えられています。 このようにして工事期間中も同園でホッキョクグマを飼育できるなら、もうさほど若いとはいえないティナとジュリをわざわざパルミール動物園に移動させることはなかったはずです。 新施設のオープンが半年も先であるにもかかわらずヴィックスとセシが早々とミュルーズ動物園に移動してきたのは要するに彼らの母親であるオランダのオリンカとフリーダムの来年の繁殖のためという以外に理由は見当たりません。 ヴィックスとセシを最初はスウェーデンのオルサ・グレンクリットに移動させたものの(仮にそこでヴィルベアとエヴァとの間での来年の繁殖を狙うためにヴィックスとセシの存在が障害になるという事情があったかもしれないにせよ)どういうわけかヴィックスとセシはまたオランダに戻り、そして今度はオープンもしていないミュルーズ動物園に移動させたりなどと、何か欧州の繁殖計画はオランダでの繁殖とオランダで生まれた個体のペア形成を優先するためならEAZAのコーディネーターはやたらと調整に熱心だという印象を持ちます。
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Photo(C)Parc zoologique et botanique de Mulhouse

(資料)
L'Alsace.fr (Nov.19 2013 - Un nouveau couple d’ours polaires pour Mulhouse)
Mulhouse Alsace Agglomération (Nov.19 2013 - Première image des deux nouveaux ours polaires du zoo de Mulhouse)

(過去関連投稿)
フランス・アルザス地方のミュルーズ動物園の新施設建設計画 ~ 2頭のホッキョクグマの移動について
チェコとフランスにおけるホッキョクグマの搬出入の映像
フランス・ボルドー近郊、パルミール動物園のジュリ逝く ~ 故郷の新施設の完成を待たずに客死
オランダからスウェーデンへ ~ ヴィックスとセシの新ペアとしての旅立ちの日ついに来る
オランダ・ロッテルダム動物園のヴィックスの同園での最後の一日 ~ 最終移動先はウィーンか?
スウェーデンのオルサ・グレンクリットのベアパークに到着後のヴィックスとセシ
スウェーデン、オルサ・グレンクリットのベアパークのヴィックスが再び生まれ故郷のロッテルダム動物園へ
オランダ・ロッテルダム動物園のヴィックスの近況 ~ 故郷へ帰還の背景とオリンカお母さんの母性
by polarbearmaniac | 2013-11-25 13:00 | Polarbearology

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