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デンマーク・スカンジナヴィア野生動物公園のイルカお母さんの双子の性別と名前決定 ~ 雄がネヌ、雌はヌノ

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Photo(C)Skandinavisk Dyrepark

一昨年の11月21日にデンマーク・コリンのスカンジナヴィア野生動物公園 (Skandinavisk Dyrepark) でイルカお母さんから誕生した双子についてはライブカメラ映像も含めその成長を追ってきました。 もう生後1年2ヶ月を越えています。 この双子はずっと性別が公表されず名前の付けられないまま昨年11月に満一歳になったわけですが、今年に入ってようやく性別判定がなされ、そして昨日ようやく名前が決まりました。 随分とのんびりしているように思います。

まず今年の1月6日になされた性別判定ですが、雄と雌と判定されたそうです。 これは実に意外でした。 私はこの2頭の顔つきや行動からずっとこの双子は両方とも雄だと思っていたわけです。 この下の写真は生後のこの双子の写真ですが、どう見てもこれは性別の違いなど存在しないように見えますが...。 向かって右側の赤ちゃんのほうが若干体が大きく見えるから、この2頭は性別が異なるだろうというのは今になって思うことで、この写真を最初に見た時点ではそこまでは思わなかったということです。 写っている角度の問題で体の大きさが違うように見えるのだと考えるほうが正しいと思ったということです。
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Photo(C)Søren Koch / Skandinavisk Dyrepark

ひょっとしたら性別が違うかもしれないと思わせたほとんど唯一のものはイルカお母さんが生後約7ヶ月の双子に対する下の授乳シーンの映像です。



これを見ますと、向かって右側、つまりイルカお母さんの左乳(つまり向かって右側)を吸っている赤ちゃんは途中で吸うのを止めて歩き出してしまいます。 これから察するに、その赤ちゃんは雄であり、残って吸い続けているのは雌ではないかとも思ったことはありました。 それは以前、「ホッキョクグマの赤ちゃんの授乳時の左右の位置関係と性別、及び『左利き/右利き』 との関係について」という投稿で、性別の異なる双子の場合、「雄(オス)の赤ちゃんは母親の左乳を吸い、雌(メス)の赤ちゃんは右乳を吸う」 という私の仮説をご紹介したことがあったためです。 この双子の性別が異なっていると判定された現在となっては、やはりイルカお母さんの左乳を吸っていたのはその授乳後の行動からも、それは雄だったろうと思います。 そしてそうやって今になって改めて上の映像を見てみると、確かにこの2頭に若干の体の大きさに差異が生じておりイルカお母さんの左乳を吸っているほうが幾分体が大きく見えます。 となればやはりイルカお母さんの左乳を吸っているのは雄に見えてきてしまいます。 いままで検討してきた事例で、「雄(オス)の赤ちゃんは母親の左乳を吸い、雌(メス)の赤ちゃんは右乳を吸う」 という仮説は今までの数例に関する限りは全て正しいようです。

同日行われた体重の測定では雄の体重は135キロ、雌は115キロということでかなりの差がついています。これだけ体重に差がついた段階で性別判定を行うというのはある意味では合理的であり、命名についてもそうだと思います。 あまりに幼少期に名前を付けるとその後になって個体を取り違えてしまうという可能性も出てくるわけで、現在ならばそれは体の大きさが見分けのポイントということになるわけです。 さらに昨日になって命名が行われ、雄はネヌ (Nanu)、雌はヌノ (Nuno) となったそうですが、これは実に紛らわし名前ですね。 この名前は多分印欧語族を語源としたものではないようで語尾では性別はわからない名前です。

実に素晴らしい環境で伸び伸びと暮らしているスカンジナヴィア野生動物公園のホッキョクグマたちです。現在は冬期休園中ですがイルカ親子の姿はライブ配信映像で見ることができますので、あらためて下にご紹介しておきます。



(資料)
Skandinavisk Dyrepark Facebook (Jan.6. 2014, Feb.4 2014)

(過去関連投稿)
デンマーク ・ コリンのスカンジナヴィア野生動物公園でホッキョクグマの双子の赤ちゃん誕生!
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デンマーク・コリンのスカンジナヴィア野生動物公園の双子の成長 ~ お行儀の良さは環境の良さが原因?
by polarbearmaniac | 2014-02-06 09:00 | Polarbearology

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