街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園で26歳の女帝ウスラーダが16頭目の赤ちゃんを出産!

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ウスラーダお母さん (2012年9月16日撮影 於 サンクトペテルブルク、レニングラード動物園)

ロシア・サンクトペテルブルクのレニングラード動物園であの26歳になった世界で最も偉大な雌のホッキョクグマである女帝ウスラーダが昨年出産していた事実をレニングラード動物園のシェルグノヴァ飼育部長がマスコミ ("Балт­Инфо") に明らかにしました。 誕生日については触れてはいませんが、ウスラーダお母さんと共に戸外で一般公開されるのは春の終わり頃 (в конце весны) になるだろうとのことです。 頭数については “Услада с детенышем” と単数形になっていますから一頭だと考えてよいと思います。 私は1月25日付の「ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダ、繁殖成功ならず? ~ 本命総崩れの年」 という投稿で、レニングラード動物園のSNSのページにウスラーダの写真が現れたことが彼女に出産が無かったことを暗に意味しているだろうと思ったわけですが、やはりあの写真は昨年以前の写真だったようです。 それから実はシェルグノヴァさんのSNSのページが12月のある時点から全く更新がストップし、そして下旬頃に何もなかったかのように更新が再開していたという事実があり、その時に私はウスラーダに出産があったかもしれないとは思ったことはありましたが、出産がなくてもシェルグノヴァさんは産室内のモニターカメラの映像に集中しているはずの時期であり、SNSのページの更新ストップが必ずしもウスラーダに出産があったことを意味しないだろうとも考えていたわけでした。
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ウスラーダ  (2012年9月15日撮影 於 サンクトペテルブルク、
レニングラード動物園)

私は「ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダの歩む道 ~ 再説: 繁殖可能年齢上限」という投稿で 2013年の繁殖シーズンに出産の有無を最も注目していたホッキョクグマとしてウスラーダを挙げたことがありましたが、彼女は本命であるとはいえ彼女に出産があるであろう12月には彼女はもう26歳になってしまっているわけで、その年齢から考えて出産の成功には微妙な点があると心配していましたが、やはり女帝ウスラーダは並みのホッキョクグマではなかったことがはっきりしたわけで、実にうれしく思っています。 仮に本当に一頭だったとすればこれは彼女にとって16頭目の子供となるわけです。メンシコフという同じパートナーと組んでの16頭の繁殖成功というのは飼育下ではすでに最多記録のはずです。 その他の多産記録ではパートナーが複数だった場合です。 いずれにせよレニングラード動物園からは後日正式発表と産室内の映像が公開されるだろうと思いますので、その時にでもまたウスラーダについてもっと語ってみたいと思います。 とりあえず彼女の系譜については「女帝ウスラーダとシモーナ、コーラ、リアの三頭の娘たち ~ 偉大な母親たちの三代の系譜」を是非ご参照いただきたく思います。
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ウスラーダ  (2012年9月15日撮影 於 サンクトペテルブルク、
レニングラード動物園)

「ロシアのウスラーダ」から「世界のウスラーダ」へ、そして「歴史上のウスラーダ」へと彼女はひた走ってきたわけです。 これは今年は何が何でもサンクトペテルブルクに行かねばなりません。 この偉大なるウスラーダの育児を、またさらに今回眼の奥に焼き付ける必要があるわけです。 彼女は「情愛型」の札幌のララやモスクワのシモーナとは正反対のタイプの「理性型」の母親です。 この「歴史上の存在」となった名ホッキョクグマであるウスラーダの真骨頂をまたたっぷりと体験する日を心待ちにしています。 2010年のサイモンとサムソンの双子兄弟、2012年のロモノーソフに続いて今年2014年は私にとっては3度目のウスラーダの育児観察体験となるでしょう。

ウスラーダ (2012年9月17日撮影) 

我々の多くが出産するだろうと期待・予想していた札幌のキャンディは出産せず、そしてウスラーダは26歳になっても期待通りに出産する...キャンディには悪いですが、やはりこの違いには考えさせられてしまいます。 とてもではないですがやはりウスラーダにはかないません。 これだけ出産を繰り返しているホッキョクグマには通常で言うところの「繁殖可能年齢上限」は当てはまらないということです。 ララもウスラーダとまではいかないかもしれませんが20歳台半ばまでは間違いなくそうでしょう。

このウスラーダというのは来園者を少し見下して馬鹿にしているような態度を見せることがあるわけですが、偉大な彼女にはそうするだけの十分な資格があるというわけです。 それにしてもウスラーダの出産、本当に素晴らしいニュースです。
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レニングラード動物園正面口 (2012年9月15日撮影)

(*後記 - 今回のウスラーダの出産を報じる地元のTVニュース番組をご紹介しておきます。 ただし、使用されている映像はウスラーダが2002年に出産したベーリング、セードフ、マリーギンの三つ子の映像です。 これはこれで貴重なものだと言えましょう。)


(資料)
Балт­Инфо.ru (Feb.6 2014 - В Ленинградском зоопарке в Международный день белого медведя показательно накормят Меншикова)

(過去関連投稿)
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女帝ウスラーダとシモーナ、コーラ、リアの三頭の娘たち ~ 偉大な母親たちの三代の系譜
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダの歩む道 ~ 再説: 繁殖可能年齢上限
ロシア・サンクトペテルブルク、レニングラード動物園のウスラーダ、繁殖成功ならず? ~ 本命総崩れの年
by polarbearmaniac | 2014-02-07 03:00 | Polarbearology

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