街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園のポロ (札幌・円山動物園生まれ) にバレンタインデーのプレゼント

a0151913_5354584.jpg
ポロ (現地名:ワン) Photo(C)Johannesburg Zoo

1985年12月に札幌の円山動物園に生まれた現在28歳の雄のホッキョウグマであるポロ (現地名では「ワン (Wang)」) が現在は南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園で暮らしており、そして今年の1月12日に27年間も一緒に暮らしたパートナーのギービーに先立たれ、そして彼自身も2010年から肝臓の慢性疾患を患っていると同時にパートナーの死に悲嘆しているという現在の状態では、もう一年以上の彼の寿命はないのではないかと同園の獣医さんが考えていることについてなどはすでに今年に入ってからの投稿でご紹介してきました。
a0151913_5372785.jpg
ポロ (現地名:ワン) Photo(C)Johannesburg Zoo

そのポロを励まそうと今年は昨日の14日に彼のためにバレンタインデー (St. Valentine's day) が祝われ、肉の入ったアップルボックスのプレゼントがポロにあったそうです。 ポロが肉を取り出して食べた頃に今度は彼に果物の入った六角形の形のボールのプレゼントがあったそうです。 ポロは不器用ながらもそういったものと午前中一杯格闘していたそうで、これはホッキョクグマのエンリッチメントとしても非常に効果があったと同園の飼育員さんは語っています。 ここで今回のポロへのバレンタインデーのお祝いを伝えるTVニュース、及びその映像を2つご紹介しておきます。





ポロは現在、その肝臓の10パーセントの部分しか機能が残っていないそうで、先は長くないということだそうです。 札幌・円山動物園のあの場所で生まれ、そして生後一年間を彼はあそこで過ごしたことを考えると、実に感慨の深いものがあります。 もう一度、このページと、このページで彼の札幌での姿を見ておきましょう。 そのポロが、生後僅か一年で遠い南アフリカに移送される途中の彼の非常に大きな苦痛と不安感を考えれば、アイラやミルクの移動などは移動のうちに入らず、またマルルやポロロの移動なども大して心配するようなことではないでしょう。 所詮はたかが、この狭い日本国内の移動にしか過ぎないのです。 ところがポロの札幌からヨハネスブルグまでの移動は経度では欧州、そしてさらに緯度では南半球の南端へと、トランジットにも非常に長い時間を要する大変なものです。 カナダ・マニトバ州から日本へ、そしてモスクワから日本へなどというカナダやロシアから日本にやってきたホッキョクグマたちの移動と比較してもさらに一層時間がかかるわけです。 そうやってまで日本から遠い国に旅立たねばならなかったポロのことを我々は決して忘れてはならないのです。その彼の、おそらく生涯最後となるかもしれないバレンタインデーでの彼の姿をしっかりと見ておきたいと思います。 ヨハネスブルグ動物園の担当飼育員さんはこう言っています。

"Today is a very special day for Wang. As the partner’s not
here, we thought let us organise something special for him
to show that we still care and we still love him."


我々はヨハネスブルグ動物園でポロが実に大事に飼育されてきたことを知るのです。

(資料)
eNCA (Feb.14 2014 - Joburg Zoo polar bear spoilt on Valentine's Day)
札幌・円山動物園 「双子の白クマ赤ちゃん通信
(Mar. 3 2010 - 「誰?」  「きっとまた会える」

(過去関連投稿)
1985年に札幌で生まれたホッキョクグマの消息
南アフリカで今も元気に暮らす札幌生まれのホッキョクグマ
1985年札幌・円山動物園生まれのポロの南アフリカでの近況 ~ 樋泉さんのブログの記録的価値
南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園のギービー逝く ~ 円山動物園生まれのポロ(ワン)のパートナーの死
南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園のポロ (札幌・円山動物園生まれ)、パートナーの死への悲嘆
by polarbearmaniac | 2014-02-15 06:00 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

ロシア・ロストフ動物園のコメ..
at 2017-04-29 22:30
ドイツ・ブレーマーハーフェン..
at 2017-04-28 22:30
フィンランド・ラヌア動物園の..
at 2017-04-28 02:00
アメリカ・コロンバス動物園の..
at 2017-04-27 11:00
ロシア極東・沿海州、ハバロフ..
at 2017-04-27 00:30
チェコ・ブルノ動物園の一歳半..
at 2017-04-26 00:30
ベルリン動物園 (Zoo B..
at 2017-04-25 00:30
モスクワ動物園の二歳半の雄(..
at 2017-04-24 01:30
ロシア・西シベリア、ボリシェ..
at 2017-04-24 00:30
オランダ・ヌエネン、「動物帝..
at 2017-04-23 00:30

以前の記事

2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag


The Guest from the Future: Anna Akhmatova and Isaiah Berlin