街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園のポロ (札幌・円山動物園生まれ) の近況 ~ 単独展示だった幼少期

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ポロ  Photo(C)The Johannesburg Zoo

南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園で暮らしている現在28歳の雄のホッキョウグマであるポロ (現地名では「ワン (Wang)」)は1985年12月に札幌の円山動物園生まれであり、ごく最近パートナーが亡くなってしまった件については投稿しています。 このポロはパートナーであったギービー(Geebee) の死後に非常に意気消沈している様子も投稿してきましたが、ヨハネスブルグ動物園がポロをなんとか精神的にも立ち直らせようと獣医さんや担当飼育員さんが懸命の努力を行っていることについて、ウォールストリートジャーナル紙がエンリッチメントを題材として報じていますので、内容をごく簡単にご紹介しておきますが、まず初めに最近のポロの様子を伝える映像をウォールストリートジャーナル紙の映像でご紹介しておきます。 冒頭はCMです。 音声はon でお願いいたします。



ヨハネスブルグ動物園がこのポロについて非常に心配している理由はもちろんこの彼の精神的な落ち込みだけではなく、彼の慢性的な肝機能の障害に夏の暑さが加わってポロの命を奪う可能性を恐れているからだそうです。 ある会社から造雪機の提供の申し入れがあったそうですが同園ではそういった雪を体に浴びることによる心臓発作を恐れて、導入を差し控えているそうです。 すでに長年、極地ではなく南アフリカの気候の下で生きてきたポロにとっては刺激が強すぎるという考えのようです。(これははたしてどうでしょうか、私には全く問題ないように思うのですが。)  同園ではおもちゃを与え、さらにそういったものの中にビスケットなどを入れて彼の反応を刺激したりと、いろいろ苦心しているようです。 ともかく現在は南半球は夏ですから、なんとかこの時期を乗り切って欲しいものです。

それから最近札幌で、円山動物園時代の幼少のポロを実際にご覧になった方から実に興味深いお話を伺いました。 ポロは(夏頃とおっしゃっていたでしょうか?)母親から離れた場所で一頭で展示されていたそうです。 実に意外なことですが、人工哺育ではなかったにもかかわらず母親と産室を出てしばらくした後にはそういった展示の仕方を当時はしていたということですね。 実に貴重な証言だと思います。 そして次に動物園に来たときには、その場所からいなくなったということだったそうです。 その時にはもう南アフリカに移動してしまった後だったようです。 1986年という段階ではホッキョクグマの幼年個体のこういった移動について告知されるようなことはなかったということでしょう。 貴重な情報に感謝いたします。

(資料)
Wall Street Journal (Feb.27 2014 - The Battle to Cheer Up Africa's Last Polar Bear)
札幌・円山動物園 「双子の白クマ赤ちゃん通信
(Mar. 3 2010 - 「誰?」  「きっとまた会える」

(過去関連投稿)
1985年に札幌で生まれたホッキョクグマの消息
南アフリカで今も元気に暮らす札幌生まれのホッキョクグマ
1985年札幌・円山動物園生まれのポロの南アフリカでの近況 ~ 樋泉さんのブログの記録的価値
南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園のギービー逝く ~ 円山動物園生まれのポロ(ワン)のパートナーの死
南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園のポロ (札幌・円山動物園生まれ)、パートナーの死への悲嘆
南アフリカ・ヨハネスブルグ動物園のポロ (札幌・円山動物園生まれ) にバレンタインデーのプレゼント
by polarbearmaniac | 2014-03-01 21:30 | Polarbearology

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