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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

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娘たちの去った日のララお母さん、心の葛藤、そして虚脱感、そして哀しさの片隅に希望への眼差し

娘たちの去った日のララお母さん、心の葛藤、そして虚脱感、そして哀しさの片隅に希望への眼差し_a0151913_20103710.jpg
マルルとポロロが会って、すっかり寂しくなった展示場である。 昨日までのあの賑わいがウソのようである。
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ララお母さんは横の部屋の横たわっている。
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疲労困憊という状態のようである。
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昨日の午後一時の観覧制限開始以降、いったいどういうように物事が進行したかはわからない。 そういったことは動物園の「厨房」の部分の仕事の話であり、そういう "behind-the-scene" を一般来園者である私が詮索する気はないし、すべきでもないと考える。 しかし、このララお母さんを見ていると、やはり凄まじい心の葛藤があったことは間違いないように見える。 予知していたこととはいえ、その場面になればやはり非常に苦しんだであろう。 そして今では虚脱感が彼女を支配しているように見える。
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ホッキョクグマの母親というものには、ある種の哀しさを感じるのである。 何度も出産に成功するホッキョクグマでも、こうして人間の決めたスケジュールで子供たちと引き離されてしまう。
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そういうことは分かっていても、彼女たちはせっせと熱心に育児を行う。 ホッキョクグマは毎日、希望を持って飼育下で暮らしているかといえば、そうではないだろう。 生きようとする本能だけによって毎日を過ごしているのだろう。 ララお母さんとて、その例外ではない。 2年前、アイラが去った日のララお母さん姿を思い出してみたい。
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ただ、こうした哀しい運命を背負って生きているララお母さんではあるが、そういった哀しさに満ちた視線の片隅に、一抹の希望の光というものを彼女の今日の眼差しから感じないわけにはいかない。 ある種の澄んだ眼差しを我々人間に向けている。 こうした彼女の背負った宿命というものを彼女は受け入れ、そしてそこに自分の幸福を見出しているに違いない。
娘たちの去った日のララお母さん、心の葛藤、そして虚脱感、そして哀しさの片隅に希望への眼差し_a0151913_20114141.jpg
「ララお母さんとマルル、ポロロの物語」はこうして幕を閉じた。 この双子の一般公開日からせっせと東京から札幌に通った私も、この物語の終幕を大きな感慨を持って受け止めるのである。
娘たちの去った日のララお母さん、心の葛藤、そして虚脱感、そして哀しさの片隅に希望への眼差し_a0151913_20114962.jpg
一つの物語の終わりは、次の物語への準備の開始を意味する。 「偉大なる母」ララの次の希望への眼差しを、しかと受け止めたい。

Nikon D5300
AF-S DX NIKKOR 18-300mm f/3.5-5.6G ED VR
(Mar.3 2014 @札幌・円山動物園)

(過去関連投稿)
娘の去った日のララお母さんの寂寥感、そしてそれを超えて次なる希望への飛翔へ...
by polarbearmaniac | 2014-03-03 21:00 | しろくま紀行

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