街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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アルゼンチン・メンドーサ動物園のアルトゥーロについてグリーンピースがメディアキャンペーンを始める

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アルトゥーロ Photo(C)Getty Images

アルゼンチンのメンドーサ動物園で飼育されている28歳の雄のアルトゥーロ (Arturo) については今まで何度も投稿してきました。このアルトゥーロのメンドーサ動物園での飼育環境を非難する人々が彼を気候環境の良いカナダ・ウィニペグのアシニボイン公園動物園にアルトゥーロを移動させる運動を行ったものの、カナダの法令を満たす書類(健康証明)をメンドーサ動物園は用意することができないことが判明し、事実上その運動は失敗に終わった経緯は全て下の過去関連投稿で詳しくご紹介してきましたので、またここでそれを繰り返すことはしません。
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Photo(C)Getty Images

ここにきて今度は環境保護活動団体であるグリーンピースがメディアを利用して再び署名活動などのキャンペーンを始めており、マスコミがそれに乗っかる形で一斉にアルトゥーロを “'World's saddest animal” などと報じています。 前回の署名活動はアルトゥーロをカナダに移動させることを求める署名活動でしたが今回のグリーンピースの署名活動は、アルトゥーロの年齢では麻酔をかけての長時間移動は危険であるという専門家会議が下した結論を導いた専門家の意見ではなく、アルトゥーロの健康状態について別の専門家の意見を求めるよう要求するメンドーサ州知事に要求する署名活動です。 あのグリーンピースにしては意外にも比較的穏当な主張のように思います。 しかし、別の専門家の意見を求めたところで結論は変わらないだろうと思います。 こういった活動の視点に立ったアルトゥーロについての映像をご紹介しておきます。



まあともかくこの件はメンドーサ動物園がアルトゥーロの飼育環境をより一層整備することが重要な問題で、アルトゥーロをどこか別の場所に移動させようとすることは無意味な話でしょう。 メンドーサ動物園が今までアルトゥーロの飼育環境について無関心であったなどということはなく、いくつか具体的な対策を行ってきたというのは事実であり、それを報じないマスコミにも問題があるでしょう。 アルトゥーロももう29歳ですから、やはり住み慣れたメンドーサ動物園で飼育するのが一番良いだろうと思います。 そしてメンドーサ動物園は今まで以上に彼が快適に暮らせることができるように一層の飼育環境の向上を実現すべきでしょう。 このアルトゥーロの問題は、どうも最初に彼のカナダへの移動を言い出したカナダ在住のアルゼンチンの女性の方に問題があったように思います。 カナダへの移動ありきで最初の運動を始めてしまったことが問題でした。

(資料)
Clarín.com (Jul.15 2014 - El oso Arturo ya es emblema por la libertad de los animales)
The Independent (Jul.13 2014 - Protesters fight to save Arturo, the polar bear sweltering in baking hot zoo)
STERN.DE (Jul.14 2014 - Eisbär Arturo leidet unter der argentinischen Hitze)

(過去関連投稿)
南米アルゼンチン・メンドーサ動物園のペルサ逝く
アルゼンチン・ブエノスアイレス動物園のウィネル、真夏の気温上昇による高熱症で亡くなる
南米アルゼンチン・メンドーサ動物園のアルトゥーロ ~ 同国唯一となったホッキョクグマの健康への配慮
カナダ・アシニボイン公園動物園がアルゼンチン・メンドーサ動物園のアルトゥーロを引き取る交渉を開始
アルゼンチン・メンドーサ動物園がアルトゥーロの引き取りについてのカナダ側の申し出を断る
アルゼンチン・メンドーサ動物園のアルトゥーロのカナダ移送に現実味 ~ カナダ側の獣医チーム受け入れ
アルゼンチン・メンドーサ動物園のアルトゥーロのカナダ移送が不可能となる ~ “The case is closed.”
アルゼンチン・メンドーサ動物園のアルトゥーロ、同園に留まることが決定 ~ 専門家会議の結論出る
アルゼンチン・メンドーサ動物園のアルトゥーロの近況  ~ 動物園の情報発信不足が憶測を呼ぶ
by polarbearmaniac | 2014-07-16 21:00 | Polarbearology

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