街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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フランス・ロワール地方、ラ・フレーシュ動物園のタイコ(シークー)、「ロストック系」ゆえの苦難か?

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タイコ(シークー) Photo(C)Zoo de La Flèche

この直前の投稿でも述べましたが欧州においてひたすら増大しているのが「ロストック系」の若年・幼年個体です。 そういった一頭に属しているのがフランス・ロワール地方にあるラ・フレーシュ動物園 (Zoo de la Flèche) で暮らす3歳の雄のタイコ (Taïko) です。 彼は2010年11月にオランダ・レネンのアウヴェハンス動物園でフリーダムから生まれた双子の一頭でオランダ時代はシークーと名付けられていましたがフランスに移動後にタイコと改名されたわけでした。 私もオランダで幼年時代のタイコ(シークー)に会ったことがあります。 このタイコの父親はもちろん昨日も投稿しましたヴィクトルです。 ですからタイコは「ロストック系」ということになります。 さて、最近のタイコの映像がフランスのマスコミによって公開されていますのでご覧いただきましょう。 バックヤードでの様子も映し出されています。冒頭はCMです。



さて、このタイコは2013年の3月にオランダからフランスに移動する際には、最近オランダから国外に移動する個体によくあるように同年齢のパートナーが一緒に移動したわけではなく、タイコは単独でラ・フレーシュ動物園に移動したわけです。 このラ・フレーシュ動物園では2012年12月に28歳の雄のナヌクが亡くなり当時は22歳になる雌のカタンカが残されたわけで、タイコは亡くなったナヌクを補充するような形でラ・フレーシュ動物園に移動し、そしてカタンカを将来のパートナーとすることも視野におかれているということになります。 少なくともラ・フレーシュ動物園では表向きはそれを望んでいるような発言を行っています。 しかしカタンカとタイコは年齢差が20歳ありタイコが繁殖可能になる頃にはカタンカは25歳ほどにもなっているはずで、これはやはりこのペアでの繁殖は極めて難しいと言わざるを得ません。 だからと言って「ロストック系」であるタイコにはそう簡単に別の若いパートナーが簡単に見つかるはずもなく表面上はカタンカとの間での繁殖を狙うという名目で、しばらくの間はこうしてラ・フレーシュ動物園で待機状態といったところなのでしょう。
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タイコ(シークー) Photo(C)Zoo de La Flèche

「ロストック系」の苦境はなだまだ続きそうです。 フランスの動物園の飼育下のホッキョクグマについてはドイツ、オランダ、デンマークの動物園とは異なり実は報道がそう多くはありません。 よほどのことがないとホッキョクグマについて報じられることはないという状況です。 しかし今後のタイコの動向には注意を払っておく必要があるでしょう。

(資料)
Zoo de La Flèche (Mar.25 2013 - Actualité Animaux)
Le Maine (Mar.14 2013 - La Flèche Un nouvel ours blanc au zoo)

(過去関連投稿)
シークーとセシ、その伸びやかさと無邪気さの大きな魅力
オランダ・レネン、アウヴェハンス動物園のシークーがフランス・ロワール地方のラ・フレーシュ動物園へ移動
フランス・ロワール地方、ラ・フレーシュ動物園のナヌク逝く ~ "Mais la vie continue …"
フランス・ロワール地方、ラ・フレーシュ動物園に移動したシークー (タイコ) の到着後の様子
フランス・ロワール地方、ラ・フレーシュ動物園のシークー(タイコ)の近況 ~ 当分は華麗な独身貴族か?
by polarbearmaniac | 2014-08-19 21:30 | Polarbearology

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