街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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カナダ・トロント動物園の施設 “Tundra Trek” の充実とオーロラ、ニキータ双子姉妹の繁殖への期待

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ニキータ(左)とオーロラ(右)の双子姉妹とイヌクシュク(手前)
Photo(C)トロント観光局

カナダのトロント動物園のホッキョクグマたちについては今まで何度も投稿してきました。 現在同園には昨年11月に誕生して人工哺育で育てられた雄のハンフリー、そして彼の母親である野生出身の13歳のオーロラ、そして彼女と双子の姉妹であるニキータが飼育されています。繁殖行動期になるとコクレーンのホッキョクグマ保護教育生活文化村から13歳の雄のイヌクシュクがトロント動物園に出張してくるというわけです。
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“Tundra Trek” ホッキョクグマ飼育展示場 (C)Toronto Zoo

カナダは最も大きいホッキョクグマの生息地を自国領土内に持つ国であり、そういう国において動物園でホッキョクグマを飼育展示するからにはその施設もそれ相応でなければならないという考え方になるのは当然です。 最近ではウィニペグのアシニボイン公園動物園が大規模な新施設である、“Journey to Churchill” をオープンして話題になりました。 実はトロント動物園はこれより5年先だつ2009年8月に新施設である “Tundra Trek” をオープンしており、この10エーカー(4万平方メートル)の面積を持つ新しい施設の完成によりホッキョクグマの繁殖に強い意欲を示していたわけで、その結果もあって雌のオーロラが今までに三回出産したわけですが、育ったのは2011年10月生まれの雄のハドソンと2013年11月生まれの雄のハンフリーの二頭ですが、いずれも人工哺育となったわけでした。
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ハンフリー Photo(C)Toronto Zoo

このトロント動物園の施設である “Tundra Trek” のホッキョクグマ飼育展示場について飼育員さんが簡単に説明しているプロモーション映像がありますのでご紹介しておきます。 映っているのはハンフリーです。



この施設が5年前にオープンした直後のホッキョクグマたちの様子を伝える映像がありますので下にご紹介しておきます。 最初に手前にいるほうが雄のイヌクシュクです。 さすがに5年前には現在ほどの風格はないように見えます。 奥にいるのは雌の双子のオーロラとニキータのどちらかです。 そのうちに奥にもう一頭が現れてそれまでいた一頭と一緒になっていますが、この二頭がオーロラとニキータの雌の双子姉妹です。 その後はずっとイヌクシュクの映像ですが彼はまだこの新しい場所に慣れていないという様子であることがありありとわかります。

ともあれこのトロント動物園、今後も繁殖には非常に期待が持てるわけですが、なんといっても野生出身の双子姉妹を別れさせずに一緒に飼育していることが利点となっているとも考えられます。 以前にも触れましたがこういう双子姉妹を雄の一頭と同居させて繁殖を狙うケースは成功率が高いと考えられる理由は、雌には仲間がいるために雄に対しての精神的負担が軽減されることだろうと思われます。 このトロント動物園の今後の課題は過去三回出産しているオーロラが今後もあるであろう出産後にちゃんと母乳で赤ちゃんを育てられるかにかかっていることは間違いなく、そして過去一度イヌクシュクとの間に繁殖行為があったことが確認されている双子姉妹のもう一頭のニキータに是非とも出産の成功を期待したいというところでしょう。

(資料)
Toronto Zoo (The New Tundra Trek)
(Sep.22 2009 - Toronto Zoo goes unconventional for Polar Bear Conservation - pdf)
Polar Bears International (News / Jul.30 2009 - Toronto Zoo Opens New Tundra Trek Exhibit)
トロント観光局 (トロント動物園でホッキョクグマの赤ちゃんに会おう!

(過去関連投稿)
カナダ・トロント動物園のオーロラとニキータの物語 ~ 双子姉妹と繁殖との関係
カナダ・トロント動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 今シーズン最初の出産ニュース
カナダ ・ トロント動物園でホッキョクグマの三つ子の赤ちゃんが誕生するも全頭死亡!
カナダ・トロント動物園でホッキョクグマの三つ子の赤ちゃん誕生! ~ 2頭は死亡するも1頭が生存

by polarbearmaniac | 2014-09-02 23:00 | Polarbearology

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