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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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モスクワのブルガーコフ博物館を訪ねて ~ 「原稿は燃えない «Рукописи не горят»」

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ボリシャヤ・サドーヴァヤ通りにあるブルガーコフ博物館 (Музей Михаила Булгакова) を訪ねることにした。
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ミハイル・ブルガーコフ (1891 ~ 1940) はソ連崩壊後に急速に人気が高まった作家である。 それは彼がソ連当局から弾圧に等しい扱いを受けて作品の出版がなされていなかったためである。 現在ではブルガーコフは20世紀のロシア文学の指折りの巨匠という評価がなされている。
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これは「ブルガーコフの家博物館 (Музей - театр "Булгаковский Дом")」 である。 しかしここは実際に彼が住んだ住居ではない。
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彼が住んでいたのは同じ建物の別の場所のここである。
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50番の扉から入る。
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階段を登り切ったここがブルガーコフ博物館 (Музей Михаила Булгакова) である。 実に紛らわしい。 
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入口で100ルーブル払うと自由に写真を撮らせてもらえるので、もちろんそうすることにする。
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彼はこの書斎で彼自身の最高傑作である「巨匠とマルガリータ ("Ма́стер и Маргари́та")」 に取り組んだのである。 ブルガーコフの評価は現在においては非常に高い。
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ただしかし私自身はこの作品、どうもピンとこないのである。 それほどまでの傑作なのかについてもわからないところがあるとも感じてしまう。 20世紀のロシア文学者では私はやはりボリス・パステルナークとヴァシリー・グロスマン、そしてもう一人となるとやはりアレクサンドル・ソルジェニーツィンを挙げたい。 いずれもソ連当局から弾圧(あるいは白眼視)された作家たちだ。
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ブルガーコフんも「巨匠とマルガリータ」はまるで時間軸と空間軸を取り払ってイメージの変化を自在に駆使した作品だが、この二つの軸を取り払ったために、むしろ散漫な印象を与えているようにも感じられる。そういうことはパステルナークの「ドクトル・ジバゴ」やグロスマンの「人生と運命」などには感じないのである。
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ブルガーコフには高い文学性があることは感じ取れはするもののの、好きかと問われれば答えは簡単ではない。 ブルガーコフはいささか私の肌に合わない作家のような気もするのだ。
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彼の作品の「巨匠とマルガリータ」にも登場するパトリアルフ池である。 
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ブルガーコフは生前この池の周りを頻繁に歩いていただろう。
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凱旋広場(旧マヤコフスキー広場)まで戻る。 この革命詩人のマヤコフスキーはソ連崩壊後に急速に評価と人気を落としたのだが、少なくとも私にはブルガーコフよりマヤコフスキーの作品のほうがピンとくるのである。 ここいらは非常に難しいところである。
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地下鉄のマヤコフスカヤ駅から赤の広場に行ってみることにした。
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夕暮れ時の赤の広場。
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クレムリンもシルエットになってきた。
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モスクワ河の夕暮れである。

Nikon D5300
AF-S DX NIKKOR 16-85mm f/3.5-5.6G ED VR
(Sep.21 2014 @モスクワ)

(資料)
ロシア Now (Dec.14 2012 - ブルガーコフの世界
by polarbearmaniac | 2014-09-22 04:30 | 異国旅日記

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