街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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WWFとコカ・コーラ社の共同キャンペーン “Arctic Home” について ~ 「演技者」の演技は有効か?

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Photo(C)WWF

WWF (World Wide Fund for Nature - 世界自然保護基金) は世界で最も知られた自然環境保護団体であるNGOです。 野生動物保護に関してはあくまでも企業の開発推進を是として、その中でどうやって自然環境を維持し、そしてその結果として生物の多様性が維持しようという観点から活動がなされているわけです。 ですから開発をストップすることによって野生動物を保護しようという考え方を採用しているわけではありません。 それはWWFの理事が大企業の幹部であったり支部の総裁に王族や皇族が名前を連ねていることから窺い知れる事実です。 大企業と親和性を保ちつつ活動しているのがWWFであり、ホッキョクグマの保護についても最近ではコカ・コーラ社をパートナーとして “Arctic Home” というキャンペーンを立ち上げ、同社からの寄付をホッキョクグマ活動のための活動資金としているわけです。このWWFとコカ・コーラ社のパートナーシップによるこのキャンペーンのプロモーション映像をご紹介しておきましょう。 なかなか美しい映像です。 音声はonでお願いします。





以前に「ワシントン条約 (CITES)第16回締結国会議とホッキョクグマの保護について ~ 賛成できぬWWFの見解」という投稿で私はWWFについて批判的な考え方を述べましたが、ではこういったコカコーラ社と組んでホッキョクグマ保護につながる活動を行うことをどう考えたらよいかということになります。 これはホッキョクグマだけに限ったことではありませんが、私が見たところWWFの活動というものの本質は「環境保護、野生動物保護、etc.」を演じている自らの姿をアピールする「保護活動の演技者」たることであり、それはコカ・コーラ社などのようにホッキョクグマ保護活動を自らのCSR (Corporate Social Responsibility) の一環としてとらえて活動していると思われることと本質的には同じ活動だろうということです。

目的をいくらかでも達成しようとすれば活動することは不可欠ですから、その活動についてとやかく言う筋合いのものではありませんし、それが演技であっても何ら問題はないわけですが、そもそも活動自体が本当に有効性、功利性 (utility)のある活動であるのかについては注視しておく必要はあるだろうということです。 野生動物保護活動が単なる演技であろうが企業のCSRの一環であろうが、それは一向にかまいませんが、その「演技」がどれだけ目的(or 結論)に接近・到達することに有効であるのかどうかこそが大きな問題でしょう。

(資料)
Arctic Home (Arctic Efforts - CREATING AN ARCTIC HOME)
WWF (WWF and The Coca-Cola Company Team Up to Protect Polar Bears)
Daily Mail (Sep.27 2014 - Mom-entous! Mother polar bear swims alongside her young cubs in the icy sea in HEARTWARMING two minute video)

(過去関連投稿)
ワシントン条約(CITES)第16回締結国会議とホッキョクグマの保護について ~ 賛成できぬWWFの見解
by polarbearmaniac | 2014-09-28 22:00 | Polarbearology

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