街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で一時保護された双子孤児のうち一頭が雄の成獣に襲われ殺される

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ノーヴァヤ・ゼムリャー島のマーリィ・カルマクルィ の気象観測基地
Photo:Wikimapia

恐れていたことがさらに再度また本当に起こってしまいました。 この一つ前の投稿でもご紹介していましたロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で保護された後に行方不明となっていたウムカとエリカの野生双子孤児ですが、日本時間の本日夜になって流れてきたイタル・タス通信の最新の報道によりますと、この双子孤児のうち一頭が雄のホッキョクグマの成年個体に襲われて死亡したとのことです。 死亡したのがウムカとエリカのどちらなのかは報じられていません。 残る一頭については、気象観測基地で飼育されている犬が雄の成獣のホッキョクグマを追い払ったために助けられ現在気象観測基地内で保護されているそうです。

行方不明となっていたこの双子孤児はやはり気象観測基地のそばに戻ってきていたようです。この孤児たちはこの基地の犬と非常に仲が良かったそうですから、成獣のホッキョクグマが基地の近くに戻ってきた双子孤児に襲い掛かったのに対して犬が反撃したというわけです。 やはり空腹のホッキョクグマの成獣が幼年個体を襲うというのは事実であるということですね。
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気象観測基地遠景 Photo(C)Русское географическое общество

この基地にちゃんとこの孤児たちを囲っておける施設があればよかったわけですが、そうでなかったためにこの双子孤児は自由に動き回れた反面、こうした事件が起こってしまうというわけです。 本当に残念で可哀そうなことをしました。 母親を失い、そして今度は雄に襲われて殺されてしまうとはなんとも悲惨な話です。 一頭助かったのがせめてもの救いです。 要するに一歳になったかならないか程度の幼年個体が母親なしで生きていくことなどありえないということです。 だから孤児の幼年個体は何が何でも人間が保護してやらねばならないということです。 今回の件で生き残ったほうの幼年個体は今度こそどこかの動物園で保護・飼育されることになると思いますが、今までずっと一緒だった双子のもう一方とこうした形で別れることになってしまい、おそらく飼育下への適応にはかなりの時間が必要かもしれません。

(資料)
ИТАР-ТАСС (Oct.28 2014 - Один белый медвежонок, искавший спасения у полярной станции на Новой Земле, погиб)

(過去関連投稿)
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島のマーリェ・カルマクルィで野生孤児の双子が保護される
ロシア極北ノーヴァヤ・ゼムリャー島で保護されたウムカとエリカの野生双子孤児が行方不明となる
by polarbearmaniac | 2014-10-28 21:00 | Polarbearology

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