街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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フランス東部のミュルーズ動物園の 「アンリシスマン (l'enrichissement) – エンリッチメント」 の試み

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ヴィックスとセシ 
Photo(C)Parc zoologique et botanique de Mulhouse

フランスのドイツとの国境に近いアルザス地方の都市であるミュルーズの動物園 (Parc zoologique et botanique de Mulhouse) に今年の四月にホッキョクグマなどの極地に暮らす動物たちの飼育展示施設である 「グランノール(L'espace Grand Nord)」 がオープンしたことはすでにご紹介しています。 現在この動物園には27歳の雌の雌のティナ、そして3歳の雄のヴィックス(オランダ・ロッテルダム動物園生まれ)と同じ3歳の雌のセシ(オランダ・レネンのアウヴェハンス動物園生まれ)の三頭が暮らしています。 この新施設である「グランノール」については、以前にご紹介していなかった別の紹介映像でご覧下さい。





このミュルーズ動物園でもホッキョクグマたちが退屈して常同行動をとるのを防ごうと、いろいろな工夫を行っているようです。 欧州における熊の生態と行動の専門家を連れてきてこの三頭の行動の分析を行ってもらい、そしてそれを参考にしていくつかの改良をほどこしたそうです。 そのいくつかですが、主食である肉を一日の早い時間に与えることによって、まだかまだかとホッキョクグマたちが好物の食べ物が与えられるのを一日中待つということはさせないようにするとか、外の展示場と内側との出入りを完全に自由にさせてやるとか、いろいろな種類のおもちゃを与えるとか、好物をこっそり飼育展示場のどこかに隠しておくとか、他の動物の臭いを藁などに染み込ませておくとか、そういったことだそうです。 このうち、オモチャを与えるというのは日本の動物園の多くでも行われていることですね。 エンリッチメント(フランス語では “l'enrichissement” – アンリシスマン)の重要性について広く認識していることについてはこの動物園も例外ではないということです。その試みを報じるTVのニュース映像で見てみましょう。 なかなか面白い映像です。



肉を一日のうちで早い時間に与えるというのは、果たしてそれほど効果があるのでしょうか? 私はエンリッチメントとしてのこのやり方については初めて知りました。
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ティナ、ヴィクス、セシの三頭同居
Photo(C)Parc zoologique et botanique de Mulhouse

(資料)
Parc zoologique et botanique de Mulhouse (facebook / Oct.22 2014)
franceTVinfo (Nov.7 2014 - Au zoo de Mulhouse, les ours polaires ne s'ennuient plus !)

(過去関連投稿)
フランス・アルザス地方のミュルーズ動物園の新施設建設計画 ~ 2頭のホッキョクグマの移動について
チェコとフランスにおけるホッキョクグマの搬出入の映像
フランス・ボルドー近郊、パルミール動物園のジュリ逝く ~ 故郷の新施設の完成を待たずに客死
フランス東部 ミュルーズ動物園でのヴィックスとセシの近況 ~ 優先されるオランダの若年個体のペア形成
フランス東部アルザス地方のミュルーズ動物園にパルミール動物園からティナが無事帰還
フランス東部、ミュルーズ動物園の新施設「グランノール(L'espace Grand Nord)」 がオープン
by polarbearmaniac | 2014-11-12 23:30 | Polarbearology

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