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円山動物園のララの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する(後) ~ データが示すララの"女腹"

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ララ (2014年7月21日撮影 於 札幌市・円山動物園)

前投稿よりの続き)
さて、先の投稿である「札幌・円山動物園のララの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する(前)」 に引き続き、今度はララの出産(予定)日に沿って頭数、性別の傾向を探ってみたいと思います。 ロシアの生物学者であるイーゴリ・トゥマノフ氏の研究報告である ”Reproductive Biology of Captive Polar Bears (by IGOR TUMANOV. Research Institute of Nature Conservation of the Arctic and North, St. Petersburg, Russia)” のデータ、そしてララの過去の出産記録から垣間見えるトゥマノフ氏の研究報告とは部分的に逆の傾向を示すデータ、これらを総合的に突き合わせて今回のララに期待されている出産の結果がどのような傾向を示すかを整理します。 まず、今月11月の中旬あたりから始めましょう。

(1)ララが11月16~20日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は225日から229日となります。 この場合ですがトゥマノフ氏の研究報告のデータ出産頭数は多くなる傾向が顕著で、三つ子、又は双子のどちらかでしょう。 性別は雄の確率が増える傾向があります。 つまり、雄ばかりの三つ子(ウスラーダの場合はそうでした)か雄二頭、雌一頭の三つ子(シモーナの場合はそうでした)、あるいは雄のツインズ、こういう傾向が大きくなります。

(2)ララが11月21~25日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は230日から234日となります。 この場合は三つ子の確率はやや減るものの、双子の確率は依然として強く、性別は雄二頭という確率が非常に強いでしょう。

(3)ララが11月26~30日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は235日から239日となります。 三つ子の確率もまだ残っていますが、この段階では出産頭数は二頭の確率が依然として一番強く、やはり雄のツインズの可能性が高いでしょう。

(4)ララが12月1~5日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は240日から244日となります。 三つ子の確率はなくなり、双子の確率は依然として高く、この場合は雄のツインズの確率はやはり高く、雄と雌のツインズの可能性も出てくるでしょう。

(5)ララが12月6~10日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は245日から249日となります。 この場合はやはり双子の確率は依然として高く、そして雄と雌という性別の異なるツインズの可能性が一番高いでしょう。

(6)ララが12月11~15日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は250日から254日となります。 やはり双子の確率は高く、雌のツインズという可能性が大きくなります。

(7)ララが12月16~20日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は255日から259日となります。 やはり雌のツインズの可能性が高いです。

(8)ララが12月21~25日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は260日から264日となります。 この期間では双子の確率は減り一頭の出産となる確率が増えます。 そして性別は雌の可能性が高いでしょう。

(9)ララが12月26~31日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は265日から270日となります。 この場合は双子の確率はほとんどなくなり一頭の出産となるでしょう。 性別は雌の可能性が大きいです。

(10)ララが1月1~24日に出産した場合
この場合ですが、妊娠期間 (Pregnancy Duration) は271日から294日となります。 双子の出産の可能性は全く無くなり、一頭の出産、そして性別は雌でしょう。

(11)ララの1月25日以降
出産そのものの可能性が全く無くなると考えられます。

こういったところでしょう。 交尾日、出産日、出産頭数がわかるとある程度は性別の予想もつくのですが、今回のように出産もしていない段階での予想はかなり大胆なものとなります。 それからこれも私の予想のようなものですが、ララに期待されている今回の出産については感覚的には確率は以下のようなものではないかと捉えています。

① 雌(メス)の双子の確率-35%
② 雌(メス)一頭の確率 - 35%
③ 雄と雌の双子の確率 - 15%
④ 雄(オス)一頭の確率 - 10%   
⑤ 雄(オス)の双子の確率- 5%


こんなところではないでしょうか。 再度繰り返しますが、こういった予想は「お遊び」程度ですので真剣に受けとめられては困ります。 根拠となるのはイーゴリ・トゥマノフ氏の研究報告のデータだけであり、しかも予想の対象は生身の動物です。 ましてや繁殖についてはホッキョクグマという我々にとっては謎の多い動物に関することですから、現実は意外な結果となる可能性は大きいだろうと思っています。
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ララ (2014年7月21日撮影 於 札幌市・円山動物園)

ただしこういうことは言えそうです、つまりララという雌の個体は妊娠期間 (Pregnancy Duration) が通常の雌の個体の場合の平均よりも長い傾向があり、こういった場合は一般的には雌(メス)の出産率が増加することを意味し、つまりそれは彼女の身体が 「女腹」 という傾向であることをトゥマノフ氏の研究報告のデータは示している....ということなのではないでしょうか。

(*追記 - その他で「女腹」 となるのは、交尾日がいつも6月にずれ込んで結果的に妊娠期間が極めて短くなり200日間を遥かに下回るような出産を繰り返す雌の場合でしょう。)

(資料)
Reproductive Biology of Captive Polar Bears (by IGOR TUMANOV. Research Institute of Nature Conservation of the Arctic and North, St. Petersburg, Russia)
ホッキョクグマの繁殖に関する一考察 (札幌市円山動物園)

(過去関連投稿)
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円山動物園のララの出産日、出産頭数、性別を過去のデータで予想する(前) ~ 「12月15日前後に雌の双子」
by polarbearmaniac | 2014-11-14 17:00 | Polarbearology

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