街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ベルリン動物園で病気治療中だった29歳のカチューシャが元気に飼育展示場に復帰

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カチューシャ (2012年12月31日撮影 於 ベルリン動物園)

今年の9月頃にベルリン動物園で飼育されている29歳の雌のホッキョクグマであるカチューシャが健康を害していて飼育展示場には出ていないというニュースが地元マスコミによって報道されていました。 なにしろ29歳という彼女の年齢を考えると非常に心配していたわけです。 報道されていた内容ではカチューシャは加齢が原因と思われる心機能の障害が生じていたらしく心臓付近に水腫ができていたようで胸囲が増加するといった症状を示していたそうです。 彼女の年齢から手術は難しいため投薬治療を施されていたそうですが、その効果もあってか彼女は食欲があり、そして体の動きもしっかりしているそうで、このたび元気に飼育展示場にその姿を復活したというニュースが流れてきました。 本当によかったです。
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カチューシャ (2012年12月31日撮影 於 ベルリン動物園)

旧西ベルリンにあるベルリン動物園には現在、カチューシャ、トスカ、ナンシーという三頭の雌のホッキョクグマが飼育されているのですが、その様子は2012年大晦日の訪問の「ベルリン動物園でのんびり暮らすホッキョクグマたち ~ 壮年の雌3頭の仲良しトリオ」、及び2013年の大晦日の訪問の 「ベルリン動物園で過ごす大晦日 ~ 3頭の女王たちの絶対にして不可侵の王国」という二つの投稿をご参照下さい。 この三頭の雌のなかで29歳のカチューシャはリーダー格のような存在で、28歳のトスカ(クヌートの母)と24歳のナンシーの二頭はカチューシャに一目置いているといった雰囲気です。 カチューシャの顔つきはなかなか優しくまるで貴婦人のように見えるのですが、あの故クヌートがこの雌の三頭と同居した時にはクヌートに対して一番攻撃的だったのがこのカチューシャでした。 その映像を再度ご紹介しておきましょう。 これは当時(2010年10月)非常に話題になった有名な映像ですのでご覧になられたことのない方がいましたら是非一度ご覧ください。 右側に座っているのはクヌートですが、左側からカチューシャが接近しクヌートを威嚇し、そして水に突き落としてしまいます。 これを奥で見ていたトスカとナンシーは、自分たちのリーダーであるカチューシャの行動に勇気を得たのか、今度は自分たちもクヌートを威嚇し始めるわけです。 ホッキョクグマの行動分析に興味のある方には必見の映像でしょう。 ちなみに、この映像はクヌートの死の約半年前の映像ということになります。



この上のシーンについて私がカチューシャの弁護をすれば、要するに自分たち3頭 (カチューシャ、トスカ、ナンシー)が、 せっかく平和に暮らしていた領域によそ者(クヌート)が入り込んできたため、リーダー格のカチューシャは自分がクヌートを排除する責任があるのだと感じたために思い切った行動をとったのでしょう。 ところがしかし、ベルリン動物園で実際に私が会ったカチューシャは、その柔らかな容姿同様かなりおっとりとした性格のホッキョクグマのような感じがしました。 このカチューシャも11月16日には30歳となるわけです。 ここで2012年12月と2013年12月に私がベルリン動物園で撮影したカチューシャの映像を再びご紹介しておきます。





カチューシャの飼育展示場復帰は本当に喜ばしいニュースです。 是非元気でその姿をこれからも我々に見せ続けてほしいものです。

(資料)
Zoo Berlin (Tier-News/Nov.13 2014 - Eisbären-Oma Katjuscha wieder in der Eisbärengruppe)
BZ (Sep.19 2014 - Große Sorge um Eisbärin Katjuscha)
Berliner Morgenpost (Nov.13 2014 - Eisbärin Katjuscha ist wieder zurück im Gehege)

(過去関連投稿)
ベルリン動物園のクヌートに対して雌3頭が共同包囲網!
ベルリン動物園で雌達から孤立したクヌートを巡る報道の過熱
ベルリン動物園のクヌート、遂に雌のトリオに反撃開始!
ベルリン動物園で雌のホッキョクグマ2頭が激しく闘争し負傷
ベルリン動物園でのんびり暮らすホッキョクグマたち ~ 壮年の雌3頭の仲良しトリオ
ベルリン動物園で過ごす大晦日 ~ 3頭の女王たちの絶対にして不可侵の王国
by polarbearmaniac | 2014-11-15 01:00 | Polarbearology

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