街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

大阪・天王寺動物園で出産後約一か月が経過したバフィンお母さんへの給餌再開 ~ 海外事例との比較

a0151913_4371242.jpg
バフィン (2012年4月19日撮影 於 天王寺動物園)

大阪・天王寺動物園で11月25日に誕生した赤ちゃんですが生後約一か月が経過しでいますが、同園の27日付けの公式ブログで「バフィンの子育て、『想定外』」というタイトルで飼育員さんが空腹な様子を見せるバフィンお母さんに給餌を行った様子が詳しく述べられています。 飼育員さんの胸の鼓動が聞こえるような迫真的な文章です。 さて、実は産室内で育児を行っている母親に給餌を行った例についてこのブログでも過去にその実際の様子を投稿していますので三つほど再度ご紹介しておきます。

まずドイツのブレーマーハーフェン臨海動物園で昨年12月16日に雌のララ(ラーレ)を産んだヴァレスカお母さんへの給餌再開です。 「ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園の産室内のヴァレスカお母さんに魚と果物の差し入れ始まる」 をご参照下さい。 出産後58日目あたりから行われたようですが、その様子は今回の天王寺動物園と非常に感じが似ているようです。

次に同じドイツ、ミュンヘンのヘラブルン動物園で昨年12月9日にネラとノビの双子を産んだジョヴァンナお母さんへの給餌再開です。 「ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園のジョヴァンナお母さん、野菜サラダで本格的給餌再開への準備」 を御参照下さい。 出産後12週間あたりから本格的な給餌が行われたようです。

次にフィンランドのラヌア動物園で2011年11月18日に雄のランツォを産んだヴィーナスお母さんへの給餌再開です。 「フィンランド、ラヌア動物園の赤ちゃん、順調に生後70日間が経過」 を御参照下さい。 出産後70日あたりから給餌を行ったようですが、その様子はこの投稿の中で動画でご紹介しています。

以上の三例とも、まず最初は長い期間食事を摂らなかった母親の消化器系を慣らせていくという観点から柔らかくて消化のよいものを少量から与え、肉などは避けているのが非常に興味深いですね。 札幌の円山動物園で、あれは確かララお母さんがイコロとキロルを産んだときに(あるいはひょっとしてアイラを産んだ時だったかな?)、ララお母さんが産室内で非常にやせ細っていて危険だったので以前の担当の飼育員さんは急遽ララお母さんに給餌を行ったそうですが、その時にはララお母さんにスタミナを付けさせるために肉を与えたと私は記憶しているのですが(違ったかな?)、ララお母さんは非常にガツガツとかなりの量を食べたという話を記憶しています。 こうやって欧州の例を知ってみますと、いかに母親が空腹であってもいきなり肉を与えるというのはあまり良いやり方ではないらしいということがなんとなくわかりますね。 天王寺動物園の飼育員さんがバフィンお母さんに何を与えたのかは何も書いてありませんのでわかりません。 しかし文章の感じからして何を与えたにせよ非常に少量だったのではないでしょうか。

海外の例を調べるのは非常に興味深く、いろいろと参考になる点があるということの一例だと思います。

(*追記 - 飼育員さんは「バフィンの経歴(3度の育児放棄)」 と書いていらっしゃいますが、バフィンの過去の失敗が全て「育児放棄」 が原因だったというのは今回初めて知りました。)

(資料)
天王寺動物園 スタッフブログ (Dec.27 2014 - バフィンの子育て、「想定外」

(過去関連投稿)
大阪・天王寺動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生! ~ 22歳のバフィン、渾身の出産
大阪・天王寺動物園がバフィンお母さんの赤ちゃんへの授乳時の音声を公開 ~ 第一関門突破の可能性強まる
大阪・天王寺動物園で誕生の赤ちゃん、第一関門突破が明らかになる ~ 産室内の様子が一部公開
ロシア・ペルミ動物園時代のゴーゴとアンデルマお母さん
ロシア・ペルミ動物園で一般公開された生後3ヶ月のゴーゴ(現・天王寺動物園)の様子
大阪・天王寺動物園で誕生の赤ちゃんの産室内モニターの映像が復活 ~ 生後三か月のゴーゴを回顧する
大阪・天王寺動物園で誕生の赤ちゃん、初めてその姿が確認される ~ 双子に見えるモニター映像
大阪・天王寺動物園のバフィン、23歳の誕生日を産室内で迎える ~ 依然双子に見える微妙なモニター画像
大阪・天王寺動物園で誕生の赤ちゃんの生後17日目の産室内映像 ~ 一頭との事実上の見解を理解
ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園の産室内のヴァレスカお母さんに魚と果物の差し入れ始まる
ドイツ・ミュンヘン、ヘラブルン動物園のジョヴァンナお母さん、野菜サラダで本格的給餌再開への準備
フィンランド、ラヌア動物園の赤ちゃん、順調に生後70日間が経過
by polarbearmaniac | 2014-12-27 06:00 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

ロシア北東部サハ共和国で北極..
at 2017-09-23 22:00
ロシア・ペルミ動物園が間もな..
at 2017-09-23 00:30
大阪・天王寺動物園がゴーゴの..
at 2017-09-22 01:00
ロシア・西シベリア、ボリシェ..
at 2017-09-21 01:00
アメリカ・オレゴン動物園のノ..
at 2017-09-21 00:30
ピョートル(ロッシー)とクラ..
at 2017-09-20 06:00
ロシアのサーカス団の4頭のホ..
at 2017-09-20 00:30
デンマーク・オールボー動物園..
at 2017-09-19 01:15
ポーランド・ワルシャワ動物園..
at 2017-09-18 02:00
ロシア極東・沿海州、ハバロフ..
at 2017-09-17 03:00

以前の記事

2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Lenin's Tomb: The Last Days of the Soviet Empire


Resurrection: The Struggle for a New Russia


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag