街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア極北・サハ共和国のラプテフ海地域のホッキョクグマ生息数調査 ~ 頭数減少傾向が明らかとなる

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Photo(C)Северпост

一昨年の12月にモスクワで 「ホッキョクグマ保護国際フォーラム」 が開催され、そこでロシアのロシア天然資源・環境省 (Министерство природных ресурсов и экологии Российской Федерации) のドンスコイ大臣がロシアにおけるホッキョクグマの本格的な生息数調査を行うことを表明し、昨年の春から秋にかけて最初の一年目のこの調査がロシア極北地域で行われました。 こうした地域についてはロシアがソ連だった時代にはホッキョクグマの生態調査は非常に詳しく行われていて多くの成果をあげてはいたのですが、どの地域にいったい何頭が成育しているのかといった生息数調査という点では科学的な手法での調査は不十分だったわけで、こうしたロシア極北地域におけるホッキョクグマの生息数調査がきちんと行われませんと現在の世界規模でのホッキョクグマの生息数が確定できないということです。 これについては「ロシアでのホッキョクグマ生息数未調査地域で研究者チームが本格的に生態・生息数調査を開始する」という投稿をご参照下さい。
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さて、これらの地域のうち、ラプテフ海 (Мо́ре Ла́птевых) 地域の調査を担当し科学者チームを率いたオホロプコフ・サハ共和国生態研究所所長 (Заведующий лабораторией экологии млекопитающих Института биологических проблем СО РАН) とポノマレフ・サハ共和国自然保護省生物資源局長代行 (Заместитель руководителя дирекции биологических ресурсов министерства охраны природы республики Саха) は昨年行ったこの地域における調査についてマスコミの取材に応じてその印象を述べています。 それによりますと、ホッキョクグマたちが空腹と好奇心のため人間を見ては近づいて来たり、人里に現れたりなどと、人間との接近が以前と比較して非常に多くなってきており、彼らはそうして食べ物を得ようと熱心になっている傾向を語っています。 生息数としてはヤクート地区では多くて500頭といったところで、やはり以前からは頭数が減っている(*追記 - 当初の予想より少なかったという意味でしょう)ことを述べています。 これに関するTVのニュース映像をご紹介しておきましょう。



このロシア橋北地方全体における精密な科学的生息数調査は5年以内に終了させるそうですので、他の地域を含めていったい何頭くらいになるかが注目されます。 今回のラプテフ海地域は以前から必ずしも多くの頭数のホッキョクグマが生息していたわけではなく、やはりロシアで主要な生息地はバレンツ海、カラ海、チュクチ海地域ですので、早くこの三つの地域の生息数を明らかにしてほしいところです。

(資料)
ТРК "Петербург-Пятый канал" (Dec.20 2014 - Белых медведей становится меньше, но встречаются они чаще)
Северпост (Dec.21 2014 - В Якутии белые медведи стали чаще выходить к людям)

(過去関連投稿)
モスクワで「ホッキョクグマ保護国際フォーラム」が開催 ~ 保護協定締結40周年と今後の行動方針に向けて
ロシアでのホッキョクグマ生息数未調査地域で研究者チームが本格的に生態・生息数調査を開始する
by polarbearmaniac | 2015-01-09 23:45 | Polarbearology

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