街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

プロフィールを見る

鹿児島・平川動物公園のホクトが亡くなる ~ 34歳の老いた母を遺して相次いで逝った三頭の息子たち

a0151913_17185240.jpg
ホクト (2012年9月1日撮影 於 鹿児島・平川動物公園)

鹿児島の平川動物公園から発表がありました。 同園で飼育されていた24歳の雄のホッキョクグマであるホクトが肝臓がんのため3月12日に亡くなったとのことです。 同園の発表によれば昨年11月中旬頃から体調不良で元気がなくなり、食欲不振が続いていたため補液や抗生剤、ビタミン剤等の投与を続けていたものの回復することはなかったそうです。
a0151913_1727087.jpg
ホクト (2012年9月1日撮影 於 鹿児島・平川動物公園)

それにしても偶然とは思えぬような兄弟の相次ぐ死です。 去る2月5日にこのホクトの弟であるオランダ・ロッテルダム動物園のエリックが21歳の若さで腎不全で亡くなったばかりです。 このホクト、そしてエリックの母親は現在ベルリン動物園で暮らす34歳のアイカです。
a0151913_0133086.jpg
ホクトの母のアイカ (2013年12月29日撮影 於 ベルリン動物公園)

このアイカには三頭の息子がおり、長男が人工哺育された故ビョルン・ハインリヒ、二男がホクト、三男がエリックというわけです。 この長男のビョルン・ハインリヒは2011年にやはり24歳で亡くなっているのですが、彼の娘が姫路のユキと仙台のポーラということになります。 ですからホクトはユキとポーラの叔父でもあったわけです。 このホクトに対する私の抱く感情については「南国・薩摩に生きるホッキョクグマたち ~ 欧州現代史激動期のベルリンに生を受けたホクトへの親しみ」 という投稿をご参照下さい。 「私にとってのホクト」 は全てそれに書いてある通りです。 私はこのホクトも彼の兄であったビョルン・ハインリヒと同様に人工哺育されたのではないかと考えていたわけで(後日、そうではないことが判明しました)、その点については 「ホクト(鹿児島・平川動物公園) の行動から推測する彼のベルリンでの幼年時代」 という投稿をご参照下さい。
a0151913_17191467.jpg
ホクト (2012年9月1日撮影 於 鹿児島・平川動物公園)

ホクトの健康状態が悪化していて全く展示されていない状態だという話は今年に入ってから聞いていた話でした。 内心危惧していましたが、やはりこうして彼の訃報に接しますと、私に思い浮かんだのは初秋のベルリンの青い空でした。 彼の魂は生まれ故郷のベルリンに戻ったのだと私は信じています。

謹んでホクトの死に哀悼の意を表します。安らかに眠ってください。

(資料)
平川動物公園 (お知らせ/Mar.13 2015 - ホッキョクグマの「ホクト」が死亡しました。
読売新聞 (Mar.14 2015 - ホッキョクグマのホクト天国へ 平川動物公園飼育23年

(過去関連投稿)
南国・薩摩に生きるホッキョクグマたち ~ 欧州現代史激動期のベルリンに生を受けたホクトへの親しみ
旧東ベルリンのベルリン動物公園へ ~ アイカとトーニャの2頭の雌に御挨拶
32歳となったアイカの素顔 ~ 老いを感じさせぬプライドの高さと足腰の強靭さ
25年前の東ドイツにいた「もう一頭のクヌート」 ~ ユキ(姫路)とポーラ(仙台)の父親の物語
セルビア・パリッチ動物園のビョルン・ハインリヒ死す ~ ユキ(姫路〕 とポーラ(仙台) の父親の訃報
ホクト(鹿児島・平川動物公園) の行動から推測する彼のベルリンでの幼年時代
33歳になったアイカ、その誇り高きプライド ~ 心配される足腰の衰え
オランダ・ロッテルダム動物園のエリックが亡くなる ~ 双子の赤ちゃんを遺した父親の21歳の早過ぎる死
by polarbearmaniac | 2015-03-14 17:30 | Polarbearology

カテゴリ

全体
Polarbearology
しろくま紀行
異国旅日記
動物園一般
Daily memorabilia
倭国旅日記
しろくまの写真撮影
旅の風景
幻のクーニャ
エッセイ、コラム
街角にて
未分類

最新の記事

フランス・アルザス地方、ミュ..
at 2017-10-23 00:30
ロシア・ペンザ動物園のベルィ..
at 2017-10-22 00:30
アメリカ・シカゴ、リンカーン..
at 2017-10-21 13:30
ロシア・ペルミ動物園のミルカ..
at 2017-10-20 19:30
ロシア東北端・チュクチ半島の..
at 2017-10-19 20:00
いよいよ今年2017年のホッ..
at 2017-10-19 01:00
ドイツ・ロストック動物園が来..
at 2017-10-18 18:30
ロシア・シベリア中部、クラス..
at 2017-10-18 00:30
ベルリン動物公園がトーニャの..
at 2017-10-17 20:00
オーストラリア・ゴールドコー..
at 2017-10-17 00:30

以前の記事

2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2016年 04月
2016年 03月
2016年 02月
2016年 01月
2015年 12月
2015年 11月
2015年 10月
2015年 09月
2015年 08月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2015年 02月
2015年 01月
2014年 12月
2014年 11月
2014年 10月
2014年 09月
2014年 08月
2014年 07月
2014年 06月
2014年 05月
2014年 04月
2014年 03月
2014年 02月
2014年 01月
2013年 12月
2013年 11月
2013年 10月
2013年 09月
2013年 08月
2013年 07月
2013年 06月
2013年 05月
2013年 04月
2013年 03月
2013年 02月
2013年 01月
2012年 12月
2012年 11月
2012年 10月
2012年 09月
2012年 08月
2012年 07月
2012年 06月
2012年 05月
2012年 04月
2012年 03月
2012年 02月
2012年 01月
2011年 12月
2011年 11月
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
2011年 07月
2011年 06月
2011年 05月
2011年 04月
2011年 03月
2011年 02月
2011年 01月
2010年 12月
2010年 11月
2010年 10月
2010年 09月
2010年 08月
2010年 07月
2010年 06月
2010年 05月
2010年 04月
2010年 03月
2010年 02月
2010年 01月
2009年 12月

検索

ブログパーツ

  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。

ライフログ


人生と運命 1


スターリン―青春と革命の時代


モスクワは本のゆりかご


私のモスクワ、心の記憶


自壊する帝国 (新潮文庫)


甦るロシア帝国 (文春文庫)


嘘つきアーニャの真っ赤な真実 (角川文庫)


ロシア 春のソナタ、秋のワルツ-1999-21st


それからのエリス いま明らかになる鴎外「舞姫」の面影


ミチコ・タナカ 男たちへの讃歌 (新潮文庫)


わがユダヤ・ドイツ・ポーランド―マルセル・ライヒ=ラニツキ自伝


ベルリン戦争 (朝日選書)


Hof――ベルリンの記憶


カチンの森――ポーランド指導階級の抹殺


北京烈烈―文化大革命とは何であったか (講談社学術文庫)


慟哭の通州――昭和十二年夏の虐殺事件


主題と変奏―ブルーノ・ワルター回想録 (1965年)


藤田嗣治 異邦人の生涯


Barle's Story: One Polar Bear's Amazing Recovery from Life As a Circus Act


Lenin's Tomb: The Last Days of the Soviet Empire


Resurrection: The Struggle for a New Russia


Hotel Adlon: Das Berliner Hotel, in dem die grosse Welt zu Gast war


Ein seltsamer Mann


Alma Rose: Vienna to Auschwitz


St Petersburg: A Cultural History


Gulag