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街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


by polarbearmaniac

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オクタヴィアン(仮称)、その奇妙で不思議な行動様式 ~ 身体と精神の発達速度の不均衡が理由か?

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さて、再びオクタヴィアンについてである。
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私はこの赤ちゃんほど変わっていて不思議な赤ちゃんを見た記憶がない。 まず行動範囲が極めて狭いのである。
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オクタヴィアンの行動範囲は室内への出入口から壕に至るステップとそこから壁側、そして下の壕の右側の三分の一ほどであり、このラインの外側に行動を求めるという場面がほとんど見られないということである。 つまり、行動範囲が極めて狭いということなのだ。 そして歩く経路も決まっている。
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イコロもキロルもアイラもマルルもポロロも、同じ頃の時期にはこの上の飼育展示場のスペースのほとんどを全て行動範囲としていた。 しかしこのオクタヴィアンはそうではないのである。 これはいったい何を意味するのか?
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さらに、まるで絶え間ないとすら感じてしまうほど授乳への欲求が持続的である点も不思議である。
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そしてララがこのオクタヴィアンの授乳への要求を拒否するシーンは少ない。 「情愛型」の育児スタイルを持つララは、このオクタヴィアンとの関係をうまく維持することに最大の関心があるためか、オクタヴィアンのわがままな行為についても基本的には拒絶しないのだ。 ウスラーダやフギースのようは「理性型」の母親ならばオクタヴィアンのような頻繁な授乳への欲求に対して冷徹に拒絶するのである。
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戸外登場前の室内では比較的自由で独立心のある赤ちゃんのように感じたのだが、どうもそれは少し違うようである。 一般公開されて以降、オクタヴィアンに本当の意味での独立心を感じさせる場面は極めて少ない。 あたかも独立心があるように見えるシーンがあったとしても、それはあくまでオクタヴィアンの非常に限定された行動範囲の場所だけの話であり、その外側に行動を求めないのだからそれを独立心(あるいはマイペース)と評価するのはやや難しいだろう。 むしろ用心深さのある赤ちゃんだと思えるのだ。
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現時点でこのオクタヴィアンをどう理解すべきかについては極めて難しいと思う。 しかしこのことは逆に、このオクタヴィアンは現時点では単なる「原石」に過ぎないと私は考えている。 つまり「加工の仕方」、「磨き方」次第でどの方向にも行くことが可能であるように思うのだ。 つまり、全てが母親であるララの育児と教育次第であると思われる。
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このオクタヴィアンは身体的には非常に見事に成長してきたが精神的にはその発達は今までのララの子供たちや海外の赤ちゃんたちと比較してみると、そのスピードが非常にゆっくりとしているということである。 身体面、精神面での発達のアンバランスがこのオクタヴィアンの奇妙で不思議な行動の理由ではないかと私は推察している。
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このオクタヴィアンがどのようなホッキョクグマとなっていくかは全てララお母さんが握っている。
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Nikon D5300
シグマ APO 50-500mm f/4.5-6.3 DG OS HSM
(Apr.4 2015 @札幌・円山動物園)

(*注 - オクタヴィアンというのは勿論、この赤ちゃんたちの正式な名前が決まるまで私が便宜上、勝手につけた仮称である。)
by polarbearmaniac | 2015-04-04 23:55 | しろくま紀行

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