街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケ親子を訪問したニュルンベルク動物園のスタッフ

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フロッケお母さんとホープ Photo(C)Tiergarten Nürnberg

南フランス・コートダジュール、アンティーブのマリンランドで昨年11月26日にフロッケお母さんから誕生した雌の赤ちゃんのホープですが、このたびドイツのニュルンベルク動物園でフロッケの人工哺育を担当した三人の飼育員さんがアンティーブを訪れてフロッケに再会し、そしてその子育ての様子を見てきたそうです。その印象として、フロッケが愛情を込めてホープの世話をしており、ホープは母親の教育をすんなりと修得している様子を見て非常に喜んだそうです。ホープは時々母親から10メートルほど離れることもあるそうですがフロッケお母さんは怒ることもないそうで、フロッケお母さんは自分が人工哺育されたにもかかわらず、その母親振りは完璧だという印象を持ったそうです。
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フロッケお母さんとホープ Photo(C)Tiergarten Nürnberg

ごく最近のフロッケ親子の様子についても映像を一つご紹介しておきます。



ニュルンベルク動物園はこの人工哺育されたフロッケの「適応化 (Socialization)」のために一歳になったばかりのときに、モスクワ動物園からスペインのマドリードの動物園に送られるはずだった一歳の雄のラスプーチン(当時はまだ名前が付いていませんでした)を一年間ニュルンベルク動物園で預かるという当初のスケジュールを利用して同居を行わせてみたわけですが、これが大成功したわけです。当初からフロッケとラスプーチンは理屈の上からは繁殖上のペアに成り得るとニュルンベルク動物園の園長さんは考えていたわけですが、ラスプーチンは当時はあくまで「預かりもの」でしたので、この二頭が将来本当のペアになるかどうかは単なる可能性だけの話だったわけです。 しかしフロッケとラスプーチン、それはまさに運命的な出会いだったと言えましょう。
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ニュルンベルク動物園での同居初日の一歳のフロッケとラスプーチン
Photo(C)DPA

それからこの下の映像はニュルンベルク動物園での2009年秋、つまりフロッケとラスプーチンの二歳の時の映像です。



フロッケはいわゆる「アンデルマ/ウスラーダ系」で、フロッケの血統上の母親のヴェラはモスクワ動物園のシモーナの娘です。つまりウスラーダの孫ということになります。一方のラスプーチンの母親は同じくモスクワ動物園のムルマですので、ラスプーチンは男鹿水族館の豪太の弟にあたります。ロシア系のホッキョクグマ二頭をペアにしようとすれば、すなわち「アンデルマ/ウスラーダ系」とムルマの子供たちというのがほとんど唯一と言ってよい組み合わせなのです。このラスプーチンの血統については先日の投稿である「『ロシア血統の謎』に迫る(1) ~ ラスプーチン、ゲルダ、血統番号2893個体の三頭の謎を追う」をご参照下さい。さすがにニュルンベルク動物園の園長さんはフロッケの母親であるモスクワ動物園生まれのヴェラ、そして預かりものだった同じモスクワ動物園生まれのラスプーチン、この血統についての知識があったというわけです。何でも海外から連れてきてペアにすればよいと考えるのとは大きく異なる態度だったのでした。

(資料)
Tiergarten Nürnberg (Apr.22 2015 - Eisbärin Flocke in Antibes ist eine tolle Mutter)
Stern (Jan.7 2009 - Eisbär Flocke hat jetzt einen Freund)

(過去関連投稿)
フロッケの旅立ち、アンティーブの「碧」と「青」の世界へ...
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(1) ~ ヴィルマとヴェラの出産 
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(2) ~ 消えた赤ちゃん
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(3) ~ ヴェラの狂気
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(4) ~ 赤ちゃん救出劇
ドイツ・ニュルンベルク動物園の2つの選択(5) ~ 安楽死/人工哺育是非論への視座
25年前の東ドイツにいた「もう一頭のクヌート」 ~ ユキ(姫路)とポーラ(仙台)の父親の物語
セルビア・パリッチ動物園のビョルン・ハインリヒ死す ~ ユキ(姫路〕 とポーラ(仙台) の父親の訃報
南フランス・アンティーブのマリンランドでのフロッケとラスプーチン ~ マリンランドTVの映像より
南フランス・アンティーブのフロッケの誕生日 ~ 書かれうるか、人工哺育論の最終章のページ
南フランス・コートダジュール、アンティーブのマリンランドのフロッケに立ちはだかる「繁殖」 という壁
南フランス・アンティーブ、マリンランドでフロッケが出産に成功! ~ 雌の人工哺育個体繁殖不能論の崩壊
南フランス・アンティーブ、マリンランドで昨年11月下旬に誕生した赤ちゃんの産室内映像が公開
南フランス・アンティーブ、マリンランドでの 「ホッキョクグマ誕生の舞台裏」 を描いたTVドキュメンタリー
南フランス・アンティーブ、マリンランドで誕生のフロッケの赤ちゃん戸外に登場 ~ 性別は雌(メス)と判明
南フランス・アンティーブ、マリンランドで誕生の雌の赤ちゃんの戸外での様子を報じる映像公開
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケ親子の近況 ~ “Découvrez l'histoire de Flocke”
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケの雌の赤ちゃんの名前が "ホープ (Hope)" に決まる
南フランス・アンティーブ、マリンランドのフロッケお母さんと雌の赤ちゃんのホープの近況
「ロシア血統の謎」に迫る(1) ~ ラスプーチン、ゲルダ、血統番号2893個体の三頭の謎を追う
(2011年7月アンティーブのマリンランド訪問記)  
アンティーブのマリンランドへ! ~ フロッケとラスプーチンとの初対面
理念無き商業娯楽施設でのフロッケとラスプーチンの存在
(2015年1月アンティーブのマリンランド訪問記)
元旦事始めはアンティーブのマリンランドへ ~ 回遊のラスプーチンとの再会
by polarbearmaniac | 2015-04-23 22:30 | Polarbearology

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