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ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園のララ(ラーレ)がオランダの「動物帝国(Dierenrijk)」へ

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ヴァレスカお母さんとララ(ラーレ) 
Photo(C)Zoo am Meer Bremerhaven

数日前にドイツのブレーマーハーフェン臨海動物園で一昨年12月16日にヴァレスカお母さんから誕生した1歳の雌のララ(ラーレ)のオランダへの旅立ちが早まっているらしいという投稿を行っていますが、本日(19日)に同園はSNSのページで、このララ(ラーレ)が6月にオランダ・ヌエネンの 「動物帝国 (Dierenrijk)」に移動することを発表しました。 そして当初予定されていたオランダのエメン動物園にはそこから秋に移動することになるそうです。 それまでララ(ラーレ)は「動物帝国 」で2012年の11月16日にフリーマスお母さんから誕生した同じく雌のノルチェ (Noordje) の遊び友達となるようです。 このノルチェは双子として誕生し、もう一方の雄のピセル (Pixel)は今年の3月にイギリスのヨークシャー野生動物公園 (Yorkshire Wildlife Park) に移動となっています。 ブレーマーハーフェン臨海動物園では6月7日にララ(ラーレ)のお別れ会を盛大に行うことを発表しています。

さて、このララ(ラーレ)のオランダの「動物帝国 」への移動はどうもよく意味のわからないニュースです。 何故「動物帝国 」に一度移動させ、そしてその後に秋にエメン動物園にまた移動させるのかということです。 最近の欧州の幼年個体で生後17ヶ月ほどで母親と別れた個体というのは極めて稀でしょう。 母親のヴァレスカと雄のロイドとの間の繁殖を今年に試みるということではもちろん全くないわけです。 ブレーマーハーフェン臨海動物園はララ(ラーレ)の親離れのプロセスがすでに始まっておりヴァレスカお母さんを困らせる行動を始めているので、この親子同士はもう距離を置いた方がよいという考えのようです。 実はこのララ(ラーレ)の父親であるロイドの母親はあのロッテルダム動物園のオリンカなのですが、オリンカお母さんは息子のロイドの舌に噛みついたことがあるそうで、要するにロイドが母親に反抗する行動を行って母親を困らせたためにオリンカお母さんが怒ってしまったということなのでしょう。 そういったことの再現を恐れてブレーマーハーフェン臨海動物園はララ(ラーレ)を早めに母親から引き離したいということが表向きの理由のようです。オリンカお母さんにとって息子のロイドは最初の子供、ヴァレスカお母さんにとってもララ(ラーレ)は初めての子供ですし、同じことが起きかねないということなのかもしれません。 こういう点に関しては「理性型」の母親、つまり子供たちには母親の権威を見せつける強い母親であるウスラーダやフギースなどの母親では有り得ない話のように思います。 さて、では今年5月5日のこの親子の様子を見てみましょう。 反抗心が芽生えているような感じはしませんが。



さて、しかし私には今回のララ(ラーレ)の「動物帝国 (Dierenrijk)」への移動には実は何か別の理由があるのではないかと思っています。 そういった裏の事情について推し量ることは残念ながら私にはできません。 ともかく、生後17か月という欧州の幼年個体としてはやや異例の早さでの母親との別れということになります。

(資料)
Zoo am Meer Bremerhaven (May.19 2015)
Bild (May.24 2015 - Abschieds-Party für Eisbär Lale)

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ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園のララ(ラーレ)のオランダへの旅立ちが早まる?
by polarbearmaniac | 2015-05-19 23:55 | Polarbearology

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