街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ホッキョクグマはどれほど長く水中に留まることが可能なのか? ~ 状況によって異なる記録

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ポロロ (2014年6月28日撮影 於 とくしま動物園)

ホッキョクグマが一体どれだけ長く手中に留まっていられるかについては実は意外なほど研究が進んでいなかったようです。我々が動物園でプールで泳いでいるホッキョクグマを見ていても彼らが長い時間を水中に留まっていなければならない状況、その必然性といったものはないわけで、それは彼らが野生のホッキョクグマと異なり狩りをする必要がないからなのだという理解をしても、さほど大きな間違いにはならないだろうと思います。しかし飼育下のホッキョクグマといっても個体差があるようで、私の個人的な印象でいえば、とくしま動物園のポロロと上野動物園のデアが最も水中耐久時間が長いかなという感じがします。ララファミリーというのは実はそれほど水中耐久時間が長い個体はいないように思うのですが、ポロロの場合は水深の深いとくしま動物園に移動してから潜水能力に磨きがかかったように思います。ポロロとデア以外のホッキョクグマは水中耐久時間については五十歩百歩といったところではないでしょうか。

さて、このたびPolar Biology誌の8月号にホッキョクグマ研究者としては非常に著名なイアン・スターリング(Ian Stirling)氏らの調査・観察記録 (“Longest recorded underwater dive by a polar bear”) によりますと(野生の)ホッキョクグマで最長の水中耐久時間を記録したのはアザラシを追っていた雄のホッキョクグマの記録で3分10秒だったそうです。やはり獲物を追うという状況下でこそ可能だった記録のように思います。ちなみにホッキョクグマが昆布などの海藻を採取しようとしていた場合などは1分12秒というのが記録のようです。一般的にはそれほどなのではないでしょうか。 飼育下のホッキョクグマならば一分間も水中にいるということは稀でしょう。 そうせねばならない必要性がないからです。

The Fireworks on Yokohama Harbor, Aug.4 2015
(自宅書斎の窓から見た横浜港花火大会)
.

(資料)
Polar Biology (August 2015, Volume 38 - Longest recorded underwater dive by a polar bear)
CBC News (Jul.30 2015 - Polar bear awes with record-breaking dive)
by polarbearmaniac | 2015-08-05 01:00 | Polarbearology

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