街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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カナダ・コクレーン、「ホッキョクグマ居住村」のヘンリーの検疫期間が終了 ~ カナダの検疫制度の実際

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ヘンリー Photo(C)Polar Bear Habitat

2013年5月に南半球のオーストラリア・ゴールドコーストのシーワールドで誕生した二歳半の雄のヘンリーがカナダ・オンタリオ州 コクレーン (Cochrane) の「ホッキョクグマ居住村(Polar Bear Habitat)」に先月上旬に移動したわけですが、その彼が30日間の検疫期間が終了し飼育展示場に姿を見せているそうです。早速プールでおもちゃで遊んでいる姿が映像で公開されましたので下に御紹介しておきます。





この検疫期間中ですが、この「居住村」も彼に非常に気を遣っていろいろなことをやっていたそうです。まず、彼は南半球の温度の高い場所で育っているので寒冷なこの季節のカナダの気候との温度差を考慮してなんと夜には床暖房を入れた場所にも入れるようにしてやったそうですが、やはり彼は夜になって非常に温度が下がると何回がその場所に入り込んだそうです。この30日間の間は一つの飼育場と一つの部屋しか使用させなかったそうで、飼育員さんもヘンリーと接触する時は特別の作業服を着て対応しバクテリアや寄生虫がもう一頭のホッキョクグマであるガヌークに付着しないようにしたそうです。ヘンリーの排泄物は回収されてカギのかかった容器に入れられたそうですが、これはカナダ食糧検査機関(Canadian Food Inspection Agency)の許可が下りるまでの措置だそうです。ヘンリーのカナダへの輸入許可の前には事前に伝染病に感染していないかをチェックするために血液サンプルの検査が行われており、そしてこのコクレーンに到着後もさらに多くのサンプルが採取されて彼の健康状態のチェックが行われたそうです。ワクチンの接種も行われたそうです。そういったことが全てクリアとなって晴れてヘンリーは検疫期間を終えて飼育展示場に登場したということです。海外から日本へホッキョクグマが入ってくる時よりも検査は厳重だと思います。
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ヘンリー Photo(C)Polar Bear Habitat

現在のところまだガヌークとの同居には至っていないそうですが、互いが互いの臭いの付着したものを与えられ、そして相手の存在を認識させるところから同居の準備が始まっているそうで、担当者はこの二頭をうまく引き合わせて同居にもっていくとのことです。雄の二頭ですから雌の二頭よりも同居開始にはさらに準備が必要ということになるでしょう。

(資料)
Timmins Press (Nov.10 2015 - Henry getting acclimatized to Northern life)
Timmins Press (Nov.10 2015 - Henry getting acclimatized to Northern life)
Government of Canada (Health of Animals Regulations)
カナダ食糧検査機関 (Canadian Food Inspection Agency) - Import Policies - Live Animals

(過去関連投稿)
オーストラリア・シーワールドのヘンリーがカナダ・コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」へ旅立ちが決定
オーストラリア・シーワールドのヘンリーがカナダ・コクレーンへの移動のためシーワールドを出発
オーストラリア・シーワールドのヘンリーがカナダ・コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」に無事到着
カナダ・オンタリオ州コクレーンの「ホッキョクグマ居住村」に到着したヘンリーが屋外に登場
カナダ・オンタリオ州コクレーン、「ホッキョクグマ居住村」のヘンリーに給餌を兼ねた訓練が行われる
アルゼンチン・メンドーサ動物園のアルトゥーロのカナダ移送が不可能となる ~ “The case is closed.”
by polarbearmaniac | 2015-11-12 23:00 | Polarbearology

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