街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ロシア・ゲレンジーク、サファリパークのセードフ司令官が来年2016年にクラスノヤルスク動物園に帰還が決定

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セードフ司令官(Белый медведь Командор Седов)
Photo(C)Сафари-парк Геленджик

さて、今回の件はマニア向きのなかなかやっかいな話で、過去の経緯と事情をご理解いただくには過去関連投稿をお読みいただくしかありません。 簡単に言いますとこういうことです。ロシア・シベリア中部の中心都市であるクラスノヤルスクの動物園で飼育されていた人気者の雄のセードフ司令官はサンクトペテルブルクのレニングラード動物園で女帝であるウスラーダが2002年11月に三つ子の一頭として産んだ個体ですが、彼は繁殖目的のBLで2013年7月にロシア西部のスタロースコルィスク動物園に移動したわけです。彼のパートナーはサーカスを引退してスタロースコルィスク動物園を安住の地として指定されたラパでした。ところがスタロースコルィスク動物園はクラスノヤルスク動物園に無断で勝手にセードフ司令官と彼のパートナーである自園のラパを黒海沿岸のリゾート地であるゲレンジークのサファリパークへ移動してしまったわけです。この事実は数か月もしてから知ったクラスノヤルスク動物園は担当者をゲレンジークに派遣して、いったい何故このようなことが起こったのかを調査し、それがスタロースコルィスク動物園が独断で行ったことを突き止め、そしてセードフ司令官をとりあえずはゲレンジークのサファリパークで飼育させておくことを決めてクラスノヤルスク動物園とサファリパークの間で直接の新しいBL契約を締結することに至ったわけでした。そしてその契約の期限を2017年としたわけです。
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さて本日付けのニュースが報じるところでは、このゲレンジークのサファリパークのセードフ司令官は契約を一年残して来年2016年にクラスノヤルスク動物園に帰還することが決定したそうです。そのTVニュースでのセードフ司令官の姿を見ておきましょう。



報道の内容によればラパもセードフ司令官に同行してクラスノヤルスク動物園に移動するようです。さて、しかしクラスノヤルスク動物園では新しいホッキョクグマ飼育展示場が完成するのが2017年だったはずで、そうなるとセードフ司令官がラパを連れてクラスノヤルスク動物園に帰還しても当分の間は現在の檻のような旧飼育展示場に入ることになるわけで、ゲレンジークのサファリパークというロシアとしては非常に環境の良い飼育展示場に暮らしていたセードフ司令官とラパには、しばらくは忍従の日が続くことになるでしょう。何故契約終了から一年も早くセードフ司令官(そしてラパも)がクラスノヤルスクに戻ることになるのかはよくわかりませんが、多分現在ゲレンジークのサファリパークては野生孤児の幼年個体であるスネジンカセレジュカも飼育されており、サファリパーク開園時にホッキョクグマが必要であったためにセードフ司令官とラパを受け入れたサファリパークも、あとから野生孤児個体が二頭も来園したためにセードフ司令官とラパが不要になったという考え方はできなくもありません。セードフ司令官とラパとの間での繁殖に成功しなかったという理由があるにせよ、契約期間を一年残してのセードフ司令官の帰還決定にはいろいろな事情があるのでしょう。この辺りの事情はよくわからないといったところです。
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セードフ司令官 Phoyo(C)Мебельный мегаполис «Командор»

以下でサファリパークでのホッキョクグマへの魚のプレゼントの様子を見てみましょう。



(資料)
Прима (Nov.18 2015 - Белый медведь Седов с возлюбленной вернется в 2016 году)

(過去関連投稿)
ロシアの氷上サーカス団でスケート演技をするラパに遂に引退の日来る ~ スタロースコルィスク動物園へ
ロシア・シベリア中部、クラスノヤルスク動物園のセードフ司令官が今週末に同園を出発し新天地へ
ロシア・シベリア中部 クラスノヤルスク動物園のセードフ司令官が同園を出発し、五千キロの移動の旅へ
ロシア・クラスノヤルスク動物園のセードフ司令官が陸路5日間で無事にスタロースコルィスク動物園に到着
ロシア西部、スタロースコルィスク動物園でのラパとセードフ司令官の近況 ~ ラパの健康状態への危惧
ロシア西部、スタールイ・オスコル市のスタロースコルィスク動物園で、ラパとセードフ司令官の同居が始まる
ロシア・スタロースコルィスク動物園のラパとセードフ司令官が黒海沿岸のゲレンジーク・サファリパークへ
ロシア・黒海沿岸、ゲレンジークのサファリパークで暮らすセードフ司令官とサーカス出身のラパの近況
ロシア・黒海沿岸、ゲレンジークのサファリパークのホッキョクグマ展示場にライブカメラ設置
所有権を持つロシア・クラスノヤルスク動物園の同意無しに他園に移動させられた出張中のセードフ司令官
ロシア・クラスノヤルスク動物園に所有権のあるセードフ司令官の無断移動問題、ほぼ一件落着へ
by polarbearmaniac | 2015-11-19 01:00 | Polarbearology

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