街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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アメリカ・セントルイス動物園へ移動した野生孤児カリーの近況 ~ 野生出身個体のパートナー選定

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カリー Image:St.Louis Zoo

2013年の3月にアメリカ・アラスカ州で野生孤児で保護され、その後約2ヶ月をアラスカ動物園で過ごした後に2013年5月にバッファロー動物園に移送され同園で人工哺育されたルナの遊び友達となっていたものの、野生孤児であるカリーの所有権を持つアメリカ魚類野生動物保護局 (U.S. Fish and Wildlife Service - FWS)がアメリカ動物園水族館協会 (The Association of Zoos and Aquariums – AZA) のホッキョクグマ繁殖計画 (Species Survival Plan - SSP) を担っている委員会の強い支持のもとでカリーをミズーリ州のセントルイス動物園に移動させることが決定され、それによってカリーはセントルイス動物園に移動したわけです。

このカリーの最新の映像がセントルイス動物園によって公開されています。一足早く23日に巨大な氷のキャンディ棒のプレゼントがありました。これは10日間もかけて凍らせたものだそうです。その様子を同園の公式映像で見てみましょう。



このカリーは3歳になったばかりなのですが将来のパートナーが未定です。しかし多分、トレド動物園生まれでカリーと同じ年齢であるヘンリー・ヴィラス動物園のスーカーあたりが候補になってくるのではないでしょうか。貴重な野生出身の個体ですからトレド動物園で出産を繰り返しているクリスタルの子供たちのパートナーにすることが優先されるという判断が働いて当然のようにも思うからです。現に2010年生まれの野生出身個体の雌であるルイビル動物園のカニックの将来のパートナーとして、やはり2009年の12月にトレド動物園でクリスタルから誕生した雄のシークーがルイビル動物園に移動しているという前例があるからです。このカリーの今後については十分注目しておきことが必要でしょう。アメリカにおけるホッキョクグマ繁殖計画 (Species Survival Plan - SSP)がいったいどのような方針で野生出身個体であるこのカリーのパートナーを選定するか、これは興味のあるところです。日本でもララの子供たちのパートナーは実は野生出身個体が理想的なのですが、そういった若年の野生出身個体を入手することは事実上極めて困難であるということです。一方でカナダ、ロシア、アメリカ(アラスカ州)というのは自国領内にホッキョクグマの生息地がある点で、非常に有利となるわけです。

(資料)
KMOV.com (Dec.23 2015 - Polar bear enjoys giant 'candy cane' at Saint Louis Zoo)

(過去関連投稿)
(*以下、カリー関連)
アメリカ・アラスカ州の北西岸でホッキョクグマの孤児の赤ちゃんが保護!
アメリカ・アラスカ動物園で保護された野生孤児のカリーが今春に期限付きでバッファロー動物園へ
アメリカ・アラスカ動物園で保護されている野生孤児のカリーの一般公開が始まる
アメリカ・アラスカ動物園で保護されている野生孤児のカリーを間近で撮り続けている専属カメラマンの視点
アメリカ ・ アラスカ動物園で保護されている野生孤児の赤ちゃん、カリーの近況と今後について
アメリカ・アラスカ動物園の野生孤児カリー、来週後半に ニューヨーク州のバッファロー動物園へ
アメリカ・アラスカ動物園の野生孤児カリーがニューヨーク州のバッファロー動物園に無事到着
(*以下、バッファロー動物園、及びルナとカリー関連)
動物園による情報公開 ~ アメリカ・バッファロー動物園でのホッキョクグマ連続死亡事件
繁殖のために住み慣れた動物園を旅立ったホッキョクグマ ~ ヘンリー・ヴィラス動物園のナヌークへの期待
アメリカ・バッファロー動物園のホッキョクグマ新展示施設建設へ篤志家の多額な資金寄付
アメリカ・ニューヨーク州、バッファロー動物園の苦悩 ~ ホッキョクグマ新施設建設の資金不足
アラスカで保護された野生孤児カリーをめぐるバッファロー動物園とセントルイス動物園との微妙な関係
アメリカ ・ ニューヨーク州、バッファロー動物園で遂にルナとカリーが初顔合わせ
アメリカ ・ バッファロー動物園でルナとカリーの正式な同居展示が開始 ~ カリーの今後について
アメリカ・ニューヨーク州 バッファロー動物園でのルナとカリーの同居は順調に推移
アメリカ・ニューヨーク州 バッファロー動物園の新施設建設の不足資金を州政府が一部負担の意向示す
アメリカ・バッファロー動物園がルナの移動可能性に言及 ~ 報道されている状況は本当に事実なのか?
アメリカ・バッファロー動物園の新施設建設資金の露骨な寄付募集活動に眉をひそめる地元の財団・基金
アメリカ・ニューヨーク州のバッファロー動物園に凝縮した新施設建設の問題 ~ 主役は来園者か動物たちか?
アメリカ・ニューヨーク州 バッファロー動物園のルナとカリーの近況 ~ 展示需要と個体数のアンバランス
アメリカ・ニューヨーク州 バッファロー動物園の新施設建設に対し州議会が州予算よりの援助を承認
アメリカ・バッファロー動物園が野生孤児カリーの継続飼育を狙い、遂に上院議員にFWSへの説得を依頼
アメリカ・バッファロー動物園が遂に新施設建設資金の全額調達に成功 ~ 「悪しき前例」 の危険性
アメリカ・ニューヨーク州 バッファロー動物園のカリーの引き続きの同園での飼育が決定となる
アメリカ・ニューヨーク州バッファロー動物園でルナとカリーの一歳のお誕生会が開催される
アメリカ・バッファロー動物園の野生孤児カリーの成長記録写真集 ("Kali's Story") が発売へ
アメリカ・ニューヨーク州、バッファロー動物園のルナとカリーの近況 ~ 新飼育展示場は2015年秋に完成
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アメリカ・ニューヨーク州、バッファロー動物園のルナの精密検査の結果が発表 ~ 左後脚二か所の骨折
アメリカ・ニューヨーク州、バッファロー動物園で堀に転落し骨折したルナの治療が長期化へ
アメリカ・ニューヨーク州バッファロー動物園が転落事故で骨折し長期療養中のルナの現在の様子を公開
(*以下、セントルイス動物園関連)
アメリカ・バッファロー動物園のカリーがセントルイス動物園に移動へ ~ 繁殖計画(SSP)主導者の主体性
アメリカで登場したホッキョクグマ輸入の特別枠要求への動き
アラスカで保護された野生孤児カリーをめぐるバッファロー動物園とセントルイス動物園との微妙な関係
アメリカ ・ セントルイス動物園のホッキョクグマの飼育再開への強い意欲 ~ 美しき双子姉妹の死を越えて
アメリカ・ニューヨーク州バッファロー動物園のカリーがミズーリ州のセントルイス動物園に無事到着
アメリカ・セントルイス動物園の新施設で野生孤児カリーが公開となる ~ 6年振りにホッキョクグマ戻る
by polarbearmaniac | 2015-12-25 21:30 | Polarbearology

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