街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園の赤ちゃんが生後50日を無事経過

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1月31日の産室内  (C)Zoo am Meer Bremerhaven

ドイツのブレーマーハーフェン臨海動物園(Zoo am Meer Bremerhaven)で11歳のヴァレスカお母さんから昨年12月11日に誕生した一頭の赤ちゃんですが順調に生後50日が経過しています。その産室内の様子が北ドイツ放送(NDR)によって公開されていますのでご紹介しておきます。これは1月26日の映像のようです。ヴァレスカお母さんがずっと赤ちゃんを舐め続けています。実に素晴らしいシーンだと思います。



昨日の同園の発表によりますと、まだヴァレスカお母さんへの給餌は再開されていないようです。このヴァレスカお母さんの権利はロストック動物園にあるわけで、第一子の2013年12月誕生のラーレ(現在はオランダのエメン動物園)の権利もロストック動物園が保持しているわけですが、今回の赤ちゃんは第二子であり、その権利はブレーマーハーフェン臨海動物園が持つということを同園は説明の中で明らかにしています。

ここのところ、雌の個体の二度目の出産(second litter)に意外に苦戦している動物園が散見されます。その最たるものはカナダのサンフェリシアン原生動物園で、雌のエサクバクは2009年11月にいとも簡単に双子を出産したものの、それから何回も毎年出産が期待されているものの朗報が聞こえてきません。フィンランドのラヌア動物園では雌のヴィーナスが2011年12月に雄のランツォを出産していますが、それからまだ第二子誕生のニュースは流れていません。前者の場合は最初にあまりにもうまくいきすぎたために、ホッキョクグマの飼育下での繁殖に対して少々甘く考えるようになったのではないかという傾向が見られていました。上の二園はエサクバクやヴィーナスの最初の出産の成功がその園によって初めてのホッキョクグマの繁殖成功であったという点で共通しています。しかし一方で、二度目の出産(second litter)をあっさりと成功させてしまう雌もいるわけです。たとえばオランダの「動物帝国」のフリーマスとかドイツのロストック動物園のヴィルマとか、そしてこのブレーマーハーフェン臨海動物園のヴァレスカなどがそうです。彼女たちを飼育している動物園は過去に何回もホッキョクグマの繁殖実績があり、そしてホッキョクグマの繁殖に対して決して甘く考えていないという点で共通性があると言えます。変な言い方ですが、こういったことを「ホッキョクグマの神様」はちゃんと見ているわけです。ロシアのノヴォシビルスク動物園ではゲルダがすでに出産している可能性が極めて高いと思います。彼女にとっても今回は第二子ですが、ノヴォシビルスク動物園では、やはり過去に繁殖実績があるわけです。ゲルダについては今月中旬以降に発表があるだろうと思います(先回のシルカの時は2月25日の発表でした)。一方で同じロシアでもイジェフスク動物園のドゥムカは今回も簡単に第二子の出産に成功していますが、前回の出産である2013年12月の雄のニッサンについてはイジェフスク動物園は初めてのホッキョクグマの繁殖成功であったわけで、こういった例は幾分例外的なもののように思われます。ドゥムカの場合については、母親となるべき大きな資質があったのだという解釈が可能なのかもしれません。

(資料)
NDR (Feb.2 2016 - Eisbärbaby knuddelt innig mit seiner Mutter)
Nordwest-Zeitung (Feb.2 2016 - Schau, es krabbelt schon!)

(過去関連投稿)
ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園でホッキョクグマの赤ちゃん誕生!
ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園で誕生の赤ちゃんと母親の大晦日はピアノ音楽で暮れる
ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園で誕生の赤ちゃんが間もなく生後一ヶ月へ
ドイツ・ブレーマーハーフェン臨海動物園で誕生の赤ちゃんが生後40日を無事経過
by polarbearmaniac | 2016-02-03 01:00 | Polarbearology

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