街、雲、それからホッキョクグマ ~ Polarbearology & conjectaneum


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阿蘇・カドリー ドミニオンのカアチャン亡くなる ~ 国内最高齢(1983年誕生) が実は真相だった

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実は国内最高齢であったカアチャン
(Kaachan the polar bear/Белая медведица Каачан)

(2012年6月9日撮影 於 阿蘇・カドリー ドミニオン)

阿蘇のカドリー ドミニオンから発表がありました。同施設で飼育されていた雌のホッキョクグマであるカアチャンが本日2月9日の早朝に亡くなったとのことです。享年32歳(このことはあとで述べます)。彼女には本当にご苦労様でしたと心から申し上げたいと思います。

ゆっくりと歩くカアチャン(2012年6月9日撮影)

カアチャンが高齢まで生きていられた大きな理由の一つは阿蘇水系の温度の低い地下水が飼育場に降り注がれていたからだと考えても間違いではないでしょう。彼女のパートナーだったトウチャンが亡くなったのが2010年10月3日でしたが、カアチャンはそれから5年と4ヶ月を一頭で暮らしていたわけでした。以前の「カアチャン、その謎に満ちた出自、そして実年齢の怪 ~ "Ursus Maritimus arcānus"」、及び「現在日本国内最高齢のホッキョクグマはどの個体か? ~ カアチャン、ユキ、ナナの三候補を比較する」という投稿から一年半以上経過しているわけですが、その投稿で問題としたカアチャンの生年について私はその後も折りにつけて追及を重ねたのですが、その結果としてカナダの非公開資料に基づいてカアチャンがカナダで捕獲されたのが1984年(月日特定は不能)であることが間違いないことまで突き止めていたわけです。つまりこのことが何を意味するかと言いますと、カアチャンの生年は実は1983年であることを意味しているわけです。仮にカアチャンが1984年の生まれだったとすれば、その年に捕獲されるということは生後1~2ヶ月で母親と一緒に巣穴から出てきたことを意味するわけで、これはありえないということです。1983年の11~12月に誕生していたからこそ彼女は1984年に捕獲されたというわけです。さらにその後の調査で、トロント動物園の保護記録から徳山動物園のユキがカナダで捕獲された日付が1985年8月15日であることを突き止めました。つまりユキの生年は1984年の11~12月であることを意味しているわけです。つまり以上を纏めますとカアチャンはユキ(そして飼育下で誕生し誕生日が特定している仙台のナナ)よりも一歳年上であり、そして本日2月9日まで国内最高齢のホッキョウグマであったということが真相だったというわけです。

カアチャンの表情(2014年6月21日撮影)

謹んで心よりカアチャンの冥福を祈ります。
カアチャンさん、本当に長い間ご苦労さまでした。

(資料)
阿蘇カドリードミニオン (Feb.9 2016 - 2016年2月9日、ホッキョクグマの「カアチャン」が亡くなりました)

(過去関連投稿)
トウチャン、カアチャン健在!
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カドリー・ドミニオンのトウチャン逝く...
阿蘇に降る悲しき雪~瀕死のカアチャンとの別れ(1)
阿蘇に降る悲しき雪~瀕死のカアチャンとの別れ(2)
復活したカアチャンとの再会  ~   "Heiliger Dankgesang eines Genesenen an die Gottheit"
カアチャン、その謎に満ちた出自、そして実年齢の怪 ~ "Ursus Maritimus arcānus"
美しく年齢を重ねたユキ、その出自の奇妙な謎に迫る ~ カアチャン、ミッキー、謎の死亡個体X を結ぶ線
29歳となったナナ、その決して色褪せぬ優雅さ ~ 伝説化された偉大なホッキョクグマの娘ここにあり!
現在日本国内最高齢のホッキョクグマはどの個体か? ~ カアチャン、ユキ、ナナの三候補を比較する
by polarbearmaniac | 2016-02-09 23:30 | Polarbearology

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